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1月16日

 今日は音について書いてみようと思います。

 わたしは音が苦手な子供でした。幼稚園に通っていた頃は、時計の針の音やシャワーの音が怖くて、家族を困らせていました。十代の頃はひっそりと息をひそめて生活していて、とても静かな日々でした。

 そんなわたしですが、今では音のたくさんある暮らしをしています。大学時代の一人暮らしが転機でした。何も音のしない部屋が寂しくて、音楽を一日中流すようになってから、音依存になりました。

 昨夜から振り返ってみます。昨夜も深く眠ることに失敗してしまいました。1時間、短いときは10分おきに目が覚めては、ため息をつく夜。寝坊の真逆で生きているので、アラームを止めて二度寝することに憧れさえ抱いています。夜、眠るべき時間はいつも別野加奈さんの曲を流しています。別野さんの曲は、静かで、穏やかで、そして優しいです。最初に聴いた「天国を何か、別の言い方で」は衝撃でした。まるでわたしの夢みている世界がそのまま切り取られたように、白く、透明。すっかり虜になってしまいました。英語で歌われている曲があるのもうれしいです。わたしはリスニングが壊滅的なので、聞き取れないところもたくさんありますが、知らない言葉で遠い夜の世界に連れて行ってくれるようで、とても心地良いです。

 6時になったら活動して良いことにしているので、重苦しい布団、あるいはクッションから脱出します。朝ごはんはカフェオレとレーズン食パン。毎日同じメニューです。食パンが焼けたときの、トースターの音。牛乳が温まったときの、電子レンジの音。聞くだけでわくわくします。ごはんを食べるときはいつもYoutubeでvlogを見ています。tokaさんやChokiさんの動画を見ることが多いです。かわいらしいBGMと、丁寧で素敵な暮らし。穏やかな世界観を楽しみながら小さな朝ごはんを食べる時間が至福の時です。

 朝ごはんを食べたあとは、目を覚ますための勉強。最初に入試英語を1問やってから、計算ドリルで頭を鍛えます。もちろんBGMが必要です。その日の気分によって聴く音楽は変わりますが、ヨルシカやずっと真夜中でいいのに。が多いです。今朝はヨルシカをシャッフルで流しながら勉強しました。テンションが上がるのは「踊ろうぜ」や「八月、某、月明かり」。エイミーの作る曲は、目を覚ましてくれます。エイミー、ありがとう…

 勉強していると、ガタンゴトンと音が。わたしは鉄道の沿線に住んでいるので、電車の音がよく聞こえるのです。あの電車に乗れば、恋人さんの住んでいる町へ行ける。そう思うとなんだかうれしくなります。まだ電車で行ったことはないのですが、いつか自分のマンションの横を通る瞬間を見てみたいものです。

 電車が行き交うようになってくると、次はコンコンと音が聞こえ始めます。マンションの裏に、小さな工場があるのです。何かを切っている音や、磨いている音が聞こえます。これもわたしにとっては心地よい音の一つです。子供の頃、父親が働く自動車整備工場で休日を過ごしていたわたしにとって、工場はとても身近なもの。懐かしい音に癒されながら、ノートにペンを走らせていきます。

 外出するときは、マフラーと、手袋と、ワイヤレスイヤホンを装備。backnumberの曲を聴くことが多いです。お気に入りは「オールドファッション」、「君の恋人になったら」、「わたがし」……1つには絞れません。back numberで初めて聴いたのは「高嶺の花子さん」です。高校のお昼休みに放送で流れて、担任の先生が好きな曲だと教えてくれたのを覚えています。今思うと先生にも大切な存在がいたのですね。

 片付けをしたり、料理をしたりと、家事を進めるときに活躍するのが、ANKERのワイヤレススピーカー。部屋の真ん中に置いておくだけで、どこにいても音楽が聞こえるようになります。今日はあいみょんを聴きながらお皿を洗いました。

 趣味のピアノも大切な音です。最近は「花に亡霊」を練習しているので、あの綺麗なメロディーを何度も何度も繰り返し弾いて、じっくりと味わっています。前回のヨルシカライブで聴いたときの感動は忘れられません。

 お風呂に入るときも、スピーカーを浴室に持っていきます。防水なので万が一水がかかっても安心です。お風呂では、テンションのあがる曲をかけることが多いです。本来はリラックスする場所のはずですが、冬の浴室はあまりにも寒いので、寒さを吹き飛ばしてくれるような曲を流します。ヨルシカがカバーした、クリープハイプの「憂、燦々」は風呂場で聴くと最高です。あとは文藝天国の「マリアージュ」もいいですね。「マリアージュ」は特に思い入れのある曲なので、鼻歌を歌いながらシャワーを浴びていることもあります。

 夜はヨルシカを聴いていることが多いです。「やさしい」というプレイリストを作っていて、ヨルシカの中でも優しい雰囲気の曲だけが流れるようにしています。「昼鳶」とか聴くと眠れなくなっちゃうので。そして年中寝不足のわたしは割と早い時間に眠くなります。そうなったら歯を磨いて、布団に入ります。そこからは別野加奈さんの出番です。理想はそのまま眠りにつくことなのですが、眠れるかどうかはその日の運次第……朝まで別野さんと過ごす日も。長い夜はとにかく暇ですが、優しい音楽に包まれているので幸せな時間でもあります。

 基本、誰とも会わず、誰とも話さない生活。退屈に感じる日もありますが、これだけ音に囲まれても許される生活は、幸せに感じます。病気が治ったら、通勤プレイリストを聴くのも楽しみです。またそのときが来たらここに書けるといいな。

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