
やりたいことを自由に、挑戦し続けられる文化で着実にステップアップできる風土がある
新卒で入社した会社からデザイン畑を歩んできた洪 銀秀。デザインだけでなくマーケティングの知見を加えるために、2019年に博報堂マーケティングシステムズへ転職。2023年現在は、デザイナーとして案件をスムーズに進められるような調整役も行います。洪が自身の経験や業務内容、当社の特性や魅力を語ります。
カジュアルなコミュニケーションで仕事仲間との壁を取り払う

博報堂マーケティングシステムズに入社して4年目になる洪。その業務範囲は、デザインを組むことだけではなく、案件によっては全体を見ながら進行を管理するディレクションの立場で担当を持つこともあるといいます。
洪 「入社してから1年半ほどは、ブランドサイトの特設ページや広告などを担当。現在は、デザインだけではなく、調整役として全体コントロールをサポートする役割を担当することも多くなっています」
社内には60人弱のメンバーがおり、案件によって誰がどの範囲を担当するのか決まります。さまざまな人と関わっていくからこそ、洪が仕事をするうえで大切にしているのは、メンバーに対して壁を作らないこと。
洪 「私は自分から壁をなくしてカジュアルにコミュニケーションすることで、相手の壁が外れると思っています。そうすることで仕事を一緒に行うときにも、円滑に回ることが多いからです。会社は人が集まって仕事をする場所で、在宅だろうが、対面だろうが、一人で孤独に仕事をするのは心苦しいですよね。なので、せめて私が一緒にいる場では、楽しい雰囲気で仕事ができるように心がけていますね」
常に明るく、笑顔で対応してくれる洪。その人柄が周りを巻き込み、良い雰囲気を伝播させているのです。
マーケティングや戦略の視点を得るため転職を決意

北九州の大学を卒業後、制作会社に就職した洪。大学時代は映像を専攻しており、当時Webの経験はまったくない状態でした。それでも広告に関心があり、入社。前職で5年間、Webデザインをゼロからすべて経験しました。
洪 「前職は基本的にデザインのことをすべて行っていました。デザインはもちろん、ディレクションや撮影同行、コーディング、発注の納品まで。そのおかげで、幅広い分野の作業やスキルを短期間で身につけられたというメリットを感じました。
ただ、同時に作業範囲が広い分、ひとつのことを深掘りすることができなかったというデメリットも生まれてしまいます。時間的にも体ひとつでは足りないところもあり、デザイン的に工夫したくても、スケジュールの関係でできなかったり。作業が多かったため、退社は夜が普通、というような日々。いつもバタバタしていましたね。
また、クライアントからデザインへの反響もあったのですが、どんな反響がどのくらいあったのか、詳しい話が分からないことがありました。Webをデザインする立場として、マーケティングの観点や戦略の観点が私自身不足しているという感じたのを覚えています」
前職で3年目になるころから転職を考えていた洪ですが、「転職はタイミング」と語るように、条件や自身のやりたいマーケティングの要素がある会社となかなか出会わなかったと話します。5年目になったころに、ようやくマッチしたのが博報堂マーケティングシステムズ。仕事内容や条件はもちろん、面接を受けるなかで当社のフレキシブルな環境が伝わってきたと振り返ります。
洪 「面接って硬いイメージがありますよね。前職も仕事は自由でカジュアルでしたが、面接はそうではありませんでした。一方、博報堂マーケティングシステムズは、面接のときから普段の雰囲気が出ていて、ただ対話をしているような感じでした。一次面接の面接官の一人がアーティストのような個性的なファッションだったのにもとても驚きましたね(笑)」
洪が面接で感じたフレキシブルで自由な雰囲気は、入社後もあらゆる面で感じ続けることとなります。
洪 「入社後も、社員の立場年齢関係なく自由に発言ができる環境を感じました。面接で受けた雰囲気は間違ってなかったなと。また、自分がやりたい案件があれば、タイミングを合わせて担当できるように調整してくれたりする環境があります。社内にはお互いを気にかけてくれる文化があるように思いました。
私は、2021年12月に一度手術、入院をしているのですが、そのときも会社のみんなにすごく心配してもらいましたし、仲の良い同僚には退院日に花をもらったこともありました。業務でも、大変そうな人がいると自然に声をかけるような風土があるのです。私自身、前職で遅くまで仕事をしているのが当たり前の環境だったため、入社当初はこの会社の定時で退社する文化に戸惑っていました。そのときも、周りから何度も『これが当たり前だよ』と声をかけられたのを覚えていますね」
クライアントが表現できないイメージを表現する職人として

前職では「もっと斬新なデザインを」というようなクリエイティビティを要求される案件を担当していたため、自身の頭にあるデザインを自由に構築する作業がメイン。しかし、博報堂マーケティングシステムズで担当するクライアントは、より大規模な顧客が多く、ガイドラインやルールが決まっている中でデザインを組んでいくという特徴がありました。
洪 「博報堂マーケティングシステムズに入社してから担当していた案件では、ガイドラインやトーン&マナーに合わせて、その中でデザインを組んでいく難しさを体験しました。そのおかげで、今ではある程度自由度が高いデザインも、縛りが多いデザインも、両方できるようになったと思います。
社内全体としてですが、現在はアイデア出しの段階からデザイナーが入るようになり、その能力を幅広く発揮しようというスタンスで仕事をやっています。設計図を渡す前に参加することで、ターゲットやデザインの考え方をどういう風に構築していくかという分析をすることができるのです。私はその点がまだ苦手なので、勉強中ですが……」
大規模な案件に関わることができるようになった分、関わる人も増えるため伝言ゲームのように齟齬が生まれやすい環境にあるという特性もあります。
洪 「クライアントが大きい分、窓口となる担当者だけでなく、その上司や異なる部署の方までチェックが入ることが多くあります。また、制作サイドも外部に委託したりと、関連する人が増えていきます。そんな案件は、やはりコミュニケーションの齟齬が生まれやすいのでとても気をつかいますね。
数ヵ月前に終わったランディングページの制作案件も、まさにコミュニケーションの重要性を感じた案件でした。クライアントの担当者が替わったばかりで、この案件が初めてというポジション。加えて、私自身もその業界の案件が初めてという状況。まずは、業界の知識を学ぶということからのスタートでした。
クライアントがすでに作成しているランディングページをもらって、このテイストで作りたいというのが最初の依頼でしたが、クライアントのイメージと異なったようで、何度もデザインを変えたり、パターンを増やして提案したりと苦労の日々が続きます。加えて、制作の途中段階で、新しい素材の挿入リクエストもきたり……。
担当者との考え方の違いと必要なものを、お互いしっかりコミュニケーションできていれば、ということを感じた案件でしたね。私の中ではこのやり取りがとても勉強になったので、今ではある程度規模の大きな案件を受けても動じなくなりました」
クライアントの担当者の頭にはデザインのイメージや方向性はありますが、それを言語化することが難しいということも多くあると言います。洪の仕事は、そのイメージをデザインで可視化していくこと。もやもやとしたイメージが晴れて、お互いが納得したときに達成感を感じると語ります。
洪 「先ほどお話しした案件のように、うまく進まないこともありますし、なかなか思うようにデザインを組めないこともあります。私たちは、クライアントが表現できない頭の中のイメージ、言語化できないところを表現するために具現化するのが仕事。ですので、クライアントから納得の返事がもらえたときは達成感が大きいですね」
デザイナー兼ディレクターへ。チャレンジする姿勢が活躍の幅を広げる
現在はデザイナーの領域にとどまらず、外注管理や進行の管理などを行う領域まで挑戦しています。
洪 「私自身、今は働き方に長期的な目標やビジョンを具体的には設けていません。ですが、現在新しく担当しているディレクターの領域の幅は広げていきたいと考えています。経験の浅いデザイナーが入ってきたら、その教育なども行っていきたいですね」
新たなステージへ着実にステップアップする姿勢やチャレンジする姿勢は、これから入社する人にも必要な要素だと語ります。
洪 「博報堂マーケティングシステムズにおいて、Webデザイナーが入社しにくい状況も理解できます。この会社は、Webの戦略を考えて分析を行うデザインが必要になるので、ただ言われたものを作るクリエイティブ“だけ”をやっていきたいという方には合わないかもしれません。クライアントの課題を分析し、アイデアを出していく。直感も大事ですが、ファクトを発掘する部分を大切にできる方にはマッチしていますね。
また、できないと考えるのではなく、できるようになりたいと学んでいく姿勢は重要です。業務内だけではなく、外部の勉強会などにも参加できますし、メンバーの誰かが参加していれば、部会などで学んだことを共有してくれたりします。
会社の中に、チャレンジできる社風や新しいことを学べる土台はあるので、『こうなりたい』と考えてそこに向かって経験や実績を積んでいく熱量がある方は向いていると思います。私もそのような方と一緒に仕事ができればうれしいです!」
※2023年4月時点のものです