
メンバーの総合力で課題を解決。クライアントに伴走するディレクターの成長の軌跡
フロントエンドエンジニアとして経験を積んだ後、2020年7月に博報堂マーケティングシステムズへ入社した伊藤 奈津子。大手金融機関を中心に幅広い案件を担当する伊藤が、ほぼ未経験で始めたディレクター業務にどう向き合い、成長してきたのか。その軌跡をたどります。
社内・社外との積極的なコミュニケーションを大切に

オウンドビジネス部に所属する伊藤。クライアントに寄り添いながら、プロジェクトの進行管理や制作のディレクションを担当しています。
「Webサイトの制作やシステム構築をはじめ、デジタルやマーケティングに関わる幅広いソリューションを提供する案件を手掛けています。現在メインクライアントとして担当しているのは金融機関 。社内システムの開発・改修をはじめ、業務は多岐に渡っています。
ユーザーにとってわかりすく使いやすい設計を追求しながら、クライアントの課題を解決すること。それをミッションとしてディレクター業務に取り組んでいます」
クライアントから依頼された要件を滞りなく進行するだけでなく、完成後も不具合がないよう細心の注意を払って業務を推進します。
「大切にしているのは、要件定義の段階で課題をすべて洗い出すこと。あらゆる可能性を想定し、定義漏れがないように細部まで考え抜くようにしています。認識の齟齬やミスがあるとトラブルにつながりかねないので、システム開発の経験が豊富な社内のメンバーにアドバイスをもらいながら、懸念点があれば一つひとつ丁寧に解消しつつプロジェクトを進行しています」
多様なバックグラウンドを持ち、それぞれに専門領域を持つ社内のメンバーはとても頼りになると話す伊藤。不明点や確認事項など、自ら積極的にコミュニケーションを取る姿勢は、社内だけでなくクライアントに対しても同様です。
「金融機関はとくにセキュリティが厳しく、会社ごとに特有のルールがあるのですが、必要な情報を提供してもらえるようにコミュニケーションを密に取り、信頼関係を築くことを常に心がけています」
クライアントと直接関わりたい。ディレクター職を求め博報堂マーケティングシステムズへ

当社への転職前は、新卒入社したITベンチャーで働いていた伊藤。そこでアシスタントを約2年、フロントエンドエンジニアとして約3年にわたり経験を積みます。
「就職活動をしていたころは、いろいろな業界に興味があって絞り切れず、すべての業界に関わってくる仕事ってなんだろうと考えたときに、たどりついたのがITだったんです。さまざまな業界でクライアントの役に立つために、ITの知識やスキルを極めたいと考え、ITベンチャーへの入社を決めました」
総合職として採用された伊藤は、入社当初、エンジニアの工数管理や見積もり処理などを行う営業事務を担当。その後、会社の方針でWeb制作のスキルを身につけられるようにと、週1回スクールで学び始めます。
「ホームページ制作やコーディングの知識をスクールで学んだことをきっかけにて、Webサイトを制作したり、システムフロントのコーディングをしたりなど、Webの仕事に携わるようになっていきました。職場では周りにエンジニアが多かったので、わからないことを教えてもらいながら、仕事をする中で技術を身につけていきました」
文系出身ながらスクールでの勉強と実務を通じ、フロントエンドエンジニアとして着実にスキルを磨いていった伊藤。そんな伊藤が転職を考えた背景には、ディレクターとしてクライアントに関わりたいという想いがありました。
「フロントエンドエンジニアとして2年間ほど金融機関の案件に携わっていたのですが、その中で制作の進行管理やデザイナーとの調整業務など、ディレクターに近い役割を担うことが多くなっていったんです。
フロントエンドエンジニアとしての技能を追求するより、上流工程でクライアントと直接関わりたい。そんな想いが次第に強くなり、ディレクターとしてスキルアップできる環境を求めて転職を決意することに。クライアントと向き合い、幅広い領域からソリューションを提供できる企業を探し、たどりついたのが博報堂マーケティングシステムズでした」
プロジェクト完遂後、直接もらった感謝の声にやりがいを実感

フロントエンドエンジニアからディレクターにキャリアチェンジし、2020年7月に当社へ入社した伊藤。入社後は早速、大手企業のプロジェクトにアサインされます。
「前職でもディレクターに近い業務を担当していましたが、最初からプロジェクトに携わらせてもらったので正直驚きましたが、嬉しかったです」
ディレクターという肩書きでプロジェクトを進行するのは初めてながらも、不安はなかったと伊藤は話します。
「どんな案件も、チームの体制がしっかりしていて、必ずサポートしてくれる人がいるんです。ディレクター経験が豊富なメンバーが多いので、アドバイスをもらったりメンバーの仕事を見て学んだりしながら、日々成長することができました」
着実にステップアップしていく中で、伊藤がとくにやりがいを感じた案件があると言います。
「金融機関の社内システムを一年がかりで完成させたのですが、関連するシステムとステークホルダーの数も多くて。そうするとシステム間の連携が必要になり、クライアントだけでなくそのシステムを開発した企業にも協力してもらう必要が生じました。
その企業との打ち合わせをスムーズに進めるため、社内でまず話し合いを重ねて課題を整理することに。それから開発担当者とコミュニケーションを取り、互いに協力しながら解決していきました。
それと同時にクライアントへの進捗報告や、どんな小さな決定事項の確認・共有も毎回欠かさず実行。そうして案件に関わるすべてのステークホルダーとコミュニケーションを徹底しました。
その結果、システムは無事に完成して問題なく稼働。期待通りのシステムが完成したことで、クライアントに感謝されました。クライアントから直接喜びの声をいただくことができたのは、ディレクターとして大きなやりがいを感じた瞬間でしたね」
より高い視座で、最適なソリューションの提供をめざして
ディレクターとして働き始めて約3年。これまで携わった一つひとつの案件を通じ、伊藤は自身の強みを磨いてきました。
「事前の準備を徹底して行うことが、私の強みだと思っています。たとえばクライアントとの打ち合わせがある場合、自分で調べて情報収集するのはもちろん、クライアントの課題に対して自社ならどのようなソリューションが提供できるか、可能性をとことん追求します。
そのため打ち合わせまでに社内のメンバーにアドバイスや意見をもらう時間を取らせてもらうのですが、忙しいときでもみんな嫌な顔せず話を聞いてくれるんです。当社には助け合いのカルチャーがあるといつも感じますね」
周囲に支えられながら、実現したかったクライアント業務に邁進する伊藤。今後の展望を次のように語ります。
「短期的には、メンバーに協力を仰ぎながらチームのシナジーを発揮させるという自分の持ち味を大切にしつつ 、プロジェクトマネジメント能力を伸ばしていきたいと考えています。社内にプロジェクトマネージャーとしての知見が豊富なメンバーがいるので、一緒に業務に携わる中でそのノウハウを学んでいきたいです。
そして長期的な目標は、クライアントの視点に立った質の高いソリューション提案ができるようになること。前職でフロントエンドエンジニアとしての経験があるため、開発者の視点は身に付いているのですが、もっとクライアントの視点で考えられるようになりたいです。
目の前の課題を解決するだけでなく、なぜクライアントはこの課題に取り組む必要があり、その先にどのような目標を見据えているのかというところまで、高い視座で理解できるようになりたい。その上で、幅広いソリューションの中からベストなものを選択して提案できるようになりたいです」
メンバーに学びながらさらなる成長をめざす伊藤。次のステージへと向かうために、新しい仲間の力にも期待していると語ります。
「自身の専門分野に加え、さらに業務領域を広げたいと考えている方と一緒に働きたいですね。私のようにほぼ未経験でディレクターを始めても、仕事を通じて成長を後押ししてもらえるのが博報堂マーケティングシステムズの魅力。専門性を活かして、新しいことに挑戦したいという方なら活躍できる舞台が広がっていますよ」
※ 記載内容は2023年7月時点のものです