コーディネーター・アラジンのブログ #21 社会人に学ぶ2
Lecture Series to Learn from Professionals in the Community(2)
社会人に学ぶ講座 つづき
今回は、地元企業さんのお話を紹介します。
白馬村の企業と言えば、ホテル・旅館業やスキー場・索道の関係会社や、レジャー・スポーツ関連の会社などが思い浮かぶことが多いと思いますが、ちょっと気づかない製造業のお話です。作っている物も、観光とは無関係です。
白馬村神城の貞麟寺の近くの「塩の道」を歩いていると、工場の中に迷い込んだのではないかと思ってしまう場所があります。以前から気になっていたのですが、全国シェアの特殊な紙を作っている会社らしいという話は人から聞いたことがありました。
今日はその会社の社長さんで、白馬高校のOBである松本さんから、じっくりと、うわさの会社「白馬三洋加工紙株式会社」のお話を伺うことができました。
設立は半世紀前。今年が50周年だそうです。
扱っているのは、ポリエチレンラミネート加工を基本とした、薬包紙・食品業界向け商品・断熱材の製造など約50種類。
近代的な機械設備がいっぱい配置され、工場内は明るく清潔です。
社長さんからは、実際の製品サンプルを見せていただきました。
それが、この写真です。
薬局で受け取る薬の袋
ハーゲンダッツのアイスクリームの紙ケース
豚まん・焼き鳥の包み紙
コップに取り付けて淹れるコーヒーのドリップバッグ
など
日常で見られるこうした紙製品もよくよく考えてみると、1枚の紙では実現できない機能を持っていますね。 この会社は得意なラミネート加工を生かして、何重にも重ねた特殊フィルムのシートで作られています。
圧着にはオゾンガスを使っていたり、薬包紙には特殊な静電気防止の加工が施されていたりするそうです。
とても大切な工夫がいっぱいされているんですね。
ヨーロッパをはじめ海外の企業からの注文があり、最近はロシアとの取り引きが出来なくなって影響が出ているとか。
生徒の感想には「白馬村にこんな特殊紙の工場があるなんて、知りませんでした。もっと、この地域のことを知りたくなりました」とありました。
社長は、生徒たちに、「地元でこんなに頑張っている会社があることを知ってもらって、もし気に入って、工場見学にでも行ってみようと思ったら、先生に申し出れば、いつでも私が案内してあげるよ」と、おっしゃってくださいました。
地元就職を考えている生徒には、魅力的な会社の一つですね。