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コーディネーター・アラジンのブログ #70 特定外来生物の駆除
Specified Alien Species
オオキンケイギク・バスターズ・デイ
「特定外来生物」というのをご存知ですか?
外来生物法という法律があります。正しくは、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」です。
この法律の目的は、特定外来生物による生態系、人の生命・身体、農林水産業への被害を防止し、生物の多様性の確保、人の生命・身体の保護、農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、国民生活の安定向上に資することであり、そのために、問題を引き起こす海外起源の外来生物を特定外来生物として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入といった取扱いを規制し、特定外来生物の防除等を行うこととしています。
今年6月1日時点では、動物138種、植物19種の計157種類が指定されています。
この指定の中に、オオキンケイギクが入っています。
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この花は、黄色でコスモスに似た花で、見た目が綺麗なので、知らずに庭に生えてきたものをそのままにしている人も多くいます。
ヒアリのように、刺されると大変な特定外来種なら誰も恐ろしくて殖やそうなどとしませんが、このオオキンケイギクは人には直接害がないので、放置しがちです。
では、なぜダメなのかというと、繁殖力が強く、日本の生態系に重大な影響を及ぼす恐れがあるからです。もともと、その強靭さや花枯れ姿が汚くないという理由で緑化用・観賞用として日本に持ち込まれたものですが、河川敷などで群落を作り、カワラニガナ、ツメレンゲ、カワラサイコ、カワラナデシコ、コマツナギ、スズサイコなどの河川敷や草原の植物が減少または消失していることが明らかになりました。
また、それらの植物を食草とするチョウなども絶滅の恐れがあります。
ミヤマシジミやクロツバメシジミがその例です。
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オオキンケイギクは、近くでは安曇野の梓川や高瀬川の河川敷、土手で猛繁殖していて、手が付けられないほどになっています。白馬では、まだそこまでは繁殖していません。河川より、むしろ道路沿いに目立ちます。タイヤによって種子が運ばれているようです。
そこで、2年前から、花が咲くこの時期に、抜き取ろうという運動を起こしました。白馬高校は、オオキンケイギク・バスターズのボランティア活動を始めています。
道路脇の花は抜き、庭に植えておられる家や事業所には、駆除を呼びかけるチラシを配布する活動です。
昨日、6月25日をオオキンケイギク・バスターズ・デイと名付け、大々的に取り組もうと、私が提案したのですが、うっかり、期末テストの日程を間違えていて、今日からテストなので、昨日の生徒の参加はありませんでした。おおー、大失敗! (-_-;)
写真は、以前の活動のものです。
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庭に生えているお宅で人影が見え、お話すると、「そういうダメな花があることは知っていたけど、この花だとは知らなかった」とおっしゃり、いっしょに抜き取り作業をしました。
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また、この時期、地区自治会で村内の除草作業をされるのですが、草刈り機で刈ったあとに、黄色く咲いているオオキンケイギクの株がちゃんと残されています。
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要するに、「特定外来種であることを知らない」ことが一番の原因のようですね。
さらに、公共の花壇に植えられている所があって、抜き取り作業をしていたら、「それは、きれいやから、わしが植えたんや。みんなにも分け、畑にも植えた。知らなかったなあ。わしの責任や。抜いて回るわ。」とのこと。
「外来生物法では、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその両方の刑が科されますよ。」と念を押してお伝えしておきました。
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生徒にも覚えて欲しく、私が、オオキンケイギクの花をゴミ袋にいれて、教室前をうろうろしているものですから、生徒からは、最近は「オオキンケイギクの先生」と呼ばれるようになりました。(笑)
このオオキンケイギクは、種や根を「移動させること」も法律上禁止されていますので、推奨される駆除の方法は、こちらになります。
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最後に、画像生成AIで「生態系を守るために外来種を抜き取っている人」というプロンプトで、絵を描かせると、次のようになりました。
こんな時代が来ないことを願っています。
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