俳句 霜降


俳句を作りました。
今回は三句です。詩を添えました。

俳句 其の一
暮れの秋 散りておおうや 散歩道


道に落ちた葉が
粉々に崩れて
僕は儚さを思う

落ち葉を見ると
緑や、黄色や
紅や、茶が混ざり合い

少しずつ茶一色に
なってくる

茶一色になった頃は
虫たちもいなくなり

寒い冬がやってくる

俳句 其の二
秋の空 高き雲へと 手を伸ばす


雲が高くから僕を見下ろす

深まる秋への寂しさは
青空遠くにある雲のよう

どんなに手を伸ばしても
届かない

そして遠くへ去って行く

俳句 其の三
赤トンボ 隣の席に 座り来て


赤トンボが飛んで来て
ベンチに座る僕の周りを
ぐるぐる回る

そして、僕の隣の席に
ちょこんと座り
チラチラ僕の方を見る

僕は知らん顔をして
しばらくして横見ると

突然、ふっと席を立ち
どこかへと飛んでいく


時候は以下の通りです。
・霜降(そうこう)
 二十四節気の一つで、新暦十月二十四
 日ごろにあたる。霜が初めておりる意
 から。
季語は以下の通りです。
・暮れの秋
 秋がまさに果てようとする意で、
 「秋の暮」ではない。
 →秋の暮=秋の夕べ、夕暮れ時。
・秋の空
・赤トンボ

角川文庫 俳句歳時記 秋


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