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詩 花と蜘蛛

白い百合の花びらに
大きな蜘蛛が脚を這わせる

花のしべへ細い脚を滑らせて
しかし花粉はこぼれない

ぶら下がり脚伸ばす蜘蛛は
ゆったりと這ってゆく

白い百合は凛と背を伸ばし
花びらは艶を増す

露でほんのり濡れた花びら
もう蜘蛛はそこにはいない

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