詩 愚か者

会うことが少なくなっても
忙しさで忘れても
年を重ねても

母の笑顔は忘れない

帰りたいと思うのは
母のそばにいたいから

盆や正月に帰っても
会話はあまりなかったけれど

いつ帰っても
食べきれないほど
料理が並び

腹一杯に食べる僕を
何もいわずに母は見ていた

あの光景にはもう会えない

あれが精いっぱいの
会話だったと

この年になって気づく僕は
愚か者だ

母はもう僕のことも
わからない

けれども
僕はまだまだ会いたいのです

キラキラした目で
僕を見て微笑んで欲しいのです

僕は愚か者だ

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