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LDってなに?

LD:学習障害
というものを知ったのはここ1、2年だ。
2年生の時の発達検査ではLDとは言われていないが、漢字を覚えるのが苦手だと言われた。
″文字がバラバラになってしまう″
そう言われても私はよく意味が分からなかった。
そしてその2年生の間、私はその文字がバラバラになるという意味を軽く考え、放置してしまったのだ。

息子のノートを見るとマス目に収めるのが難しい。
音読は苦手で読んでいてもつまづいたり、読めなかったりする。

小3になりやっと私は、文字がバラバラになると言われたことを思い出しその理由を調べた。
そこで″LD:学習障害″
というものを知った。

読字障害
・ひらがなの音読が遅く、読み間違える
・読んでいる文字や文章の意味を理解することが難しい
・文章を読むのがたどたどしく、文章の内容をつかんだりまとめたりすることが難しい

書字障害
・バランスのとれた文字を書くことが難しい
・文章を書く時に助詞などをうまく使いこなせない
・板書など書き写しの速度が極端に遅い
・考えた内容を書いて表現することが難しい

息子は算数には問題がなかったので、この2つを疑った。

YouTubeにLDについての動画がある。

LD疑似体験:学習障害の中から読むことのへ困難なついて

という名前の動画だ。 
他の動画も見たけど、私はこれが1番分かりやすかった。
LDのことがよく分かっていない私にはLDの疑似体験もできて理解しやすかった。

息子は国語の問題では、文を大人や周りが読み上げれば答えを聞くと正解が多い。
しかしその文を自力で読むことができず、文章で書いて答えるのはできない。
黒板の文字も写すのが苦手で、文字を写すのに時間がかかり書き終える前に黒板は消え次に進む。

それを毎日何十時間も苦労して耐えてきたんだと思う。

3の時の連絡帳

見ての通り解読が難しい。

先程紹介した動画内にあった一部を息子に読んでもらった。

″こ″ と ″い″
″め″ と ″ね″
似た文字を読み間違えるかというやつ。

息子は何ヶ所か間違えた。

″め″ と ″ね″
″お″ と ″あ″

の部分の間違えが多かった。
しっかり心理検査で学習障害だと言われた訳ではない。
でももしかしたら...と思う気持ちが強くなった。

息子の辛さを様子見で放置してしまっていた私は、小3の不登校の時にやっと動き出し、どうにかできないかと模索しだした。
小2の時に言われたはずなのに、その時から1年以上経っていた。

小4では連絡帳を書かなくて済むようににと特別な連絡帳を作った。
パソコンが使えない私は、iPhoneと最近のハイテクなアプリを駆使して作った。

丸をつけるだけの連絡帳

色々調べていた時に

ノートが白いと文字が見にくい
黄色や水色が背景だと見やすい
区切りをつけるといい

などたくさん色んな情報が載っていた。
LDのお子さんを持つ親御さんの連絡帳を参考にこの連絡帳を作った。
結局恥ずかしいと言って使ってもらえなかったけど...

お便りやプリントを持ってこなかったり、先生に渡し忘れも多かったので連絡帳ケースも作った。
(字が汚いのはご愛顧で😅)

連絡帳ケース

先生に提出物があれば赤いシールを貼り、提出物がなくても毎朝先生にこれを渡すようにと息子には言い、先生には赤いシールが貼ってある時は提出物があることと、お便りはケースに入れてもらうようお願いをした。

このケースの中には先生と私の自由帳みたいなノートも入れてある。
電話で伝える程でもないけど伝えたいことや、息子の困ることや困っていたこと、息子が伝え忘れてそうなお知らせなど些細なことでもなんでもいいから自由に使用してほしいことも伝えた。

先生にはこのノートはもしかしたら重荷だったかもしれない。
少しでも学校に迷惑をかけたくない、先生の話も聞いてみたいけど時間を取らせるのもなと思いできたノートだ。
先生も忙しいと思うし、文を書くのは時間もかかるのになぜノートにしたのかなと思う時もあるが、私が体調不良や仕事で電話が入れ違いになる時もあったのでノートにした。
数回しかやり取りはしていないけど...

支援クラスにお試しに行った時は、自由ノートに細かく様子を書いてくれ、電話でも色々様子を聞かせてくれた。

お試し初日。
朝から登校して荷物を整頓
ランドセルをロッカーに入れる 

今のクラスでは全くやらない基礎から始め、それをキチンとこなしていた息子。
支援クラスの子でお友達が作れない事を悩んでいた子がいた。
そんな時に体験できた息子。
息子とその子同い年なのもあり意気投合して、
いつも休み時間は教室にいるのに楽しそうに外に遊びに行ったり、学校探検をしに行ったりしていてその子の表情がとても柔らかくなっていてすごく嬉しいです
と先生から聞いた。

1週間支援クラスで過ごした息子は少し″できた″が増えていた。

外国はLDの教材が豊富だ。
値段は高いけど実用性の高そうな物ばかり。
日本の国語の教科書もメーカーによっては、拡大教科書や音声ペンがあったりとLDの子でも同じように学習できるよう、少し進んでいるみたい。

音読をしやすくする物や鉛筆を握りやすく書きやすくする物

ただ普通級では音声ペンや拡大教科書は使えない。
LD用の文房具も使えない。

そう思うと私はやっぱり支援クラスの方が、勉強に対してのやる気や自信を取り戻すためにもいいと思ってる。
その気持ちは今でも変わらない。

ただ本人がどうしても嫌がる。

「クラスを移動させたら一生行かない」
とまで言われている。

確かに毎日色々嫌なことをされたりバカにされたり、友達と離れると思ったら嫌だなってなるかもしれない。
でも息子の長所を尊重してくれて、静かな環境で少人数。
息子にとって失ってしまった自信などを取り戻すには支援クラスしかないとさえ思う時もある。

でも自我が芽生え、周りの目というものが気になる歳になり無理矢理入れることもできずにいる。
息子も支援クラスは魅力的なクラスだと言っている。
でもどこかで少なからず、バカにしているところもあるんじゃないかと思う。
口にはしないものの様子や話を聞いていると、なんとなく見え隠れする。
そこに関しては少しずつ、それは間違いだとしっかり教えていきたい。


「余裕でできる問題とか正解して当たり前なのに、先生はすごいって拍手しながら言うんだよ(笑)
別に簡単だもん。
できて当たり前だよね(笑)」

と息子は言っていたけど、内心嬉しかったと思う。

いつものクラスなら
「違う!」
「間違えてる!」
「これができなかったらヤバいぞ~」
「今席立ってない子は宿題やってきてない子だよ~」
「宿題やってこないと恥ずかしいぞ~」
という会話が飛び交うのが当たり前。

息子は学校で久しぶりに、勉強のことで褒めてもらえたんじゃないかな。

まだはっきりLDと診断された訳ではない。
今はまだ私や担任の先生、取り出し授業の先生方に色々聞いたり見たりした段階での判断しかできない。

息子には何の障害が隠れているのか。
障害のせいで二次障害を起こしていないか。
実は本当にやる気の問題なだけで障害はないのか。
ただのワガママなのか。
ただの反抗期なのか。

今はまだ分からない。
でも私は白黒はっきりしたい。
白黒はっきりとかよくない性格だと思う。
障害ありなしが分かれば、対処法も色々広がる。
息子の全てを受け止めたいし、困っていることを解決に導いていきたい。
その為には息子を知る必要がある。

私は弟が知的障害だったこともあり、子供の頃から弟と生活して、とても弟とは仲良しで弟のできないを手伝うのは当たり前だったし、いくつになってもおもらしする弟を不思議に思ったこともない。
弟がバカにされたらそいつを追いかけ回して怒ったりが日常茶飯事だったから、障害というものに対し偏見もなければ息子に限ってそんな...!!!みたいなことは全くない。
ただそう思えるのは身近に弟がいたから自然と学んで覚えたことで、他の家庭はこれが当たり前ではないから学ぶチャンスもなかなかのかもしれない。

弟の時はまだ時代が古く小学校の支援クラスは学区外の所に1クラスあるかないかだったし、中学校なんてクラスは7組までしかないのに支援クラスだけなぜか11組という名のクラスだった。
運動会も11組に1人しか在校生がいなくても、11組と言って入場行進をする。
入学式も11組と言って1人で入場する。

なぜ7組までしかないのに11組に名前を飛ばすのか。
運動会や入学式ぐらい普通級と一緒にできないのか。
私はまだまだ未熟な子供ながらに疑問だった。
教室もポツンと離れた所にあったし、当時の私はどうして離すのかとか分からなかった。
今でもよく分かってはいないけど、聴覚過敏やこだわり、パニックが起きた時にクールダウン部屋が必要だったりと色々あるのかなと勝手に解釈している。

中学生の時、同級生たちは人をバカにする時だいたい
「お前は11クラス行けよー」
「お前11クラスから抜け出してくるなよー」
とあざ笑っていた。

私はとにかくそれが不愉快で『11クラス』という呼び名が大嫌いだった。

偏見や差別はなくならない。
色んな障害の名前はどんどん増えていくけど、日本は障害にたいして遅れてる。

どこの国でもあると思う。
差別や偏見は。

でも日本に住んでて嫌だなと思う時は多々ある。

電車で駅名をずっと言ったり、車掌さんの真似をする人にカメラを向け笑う人。
何かが原因でパニックになってる人の隣をこわーっと笑いながら過ぎ去る人。

みんながみんな理解できないし、私の意見を押し付けようとは思わない。
でももう少し学校やテレビ、どこからの情報発信でも
いいから″障害とは何か″を学べる時間や考える時間が増えたらいいなと思う。

息子はいつも言う

「みんな平等だよ」

ってね。
道徳も大切だけど、障害や病気を知ることも大切なことだと思う。



早く息子の分からないを分かりたい。
すぐに心理検査とかにはならないだろうけど、児童精神科でメンタルケアもして欲しいし、息子自身も自分という人間を少しずつ理解して欲しい。
そうしたら少しでも息子が生きやすい方法が見つかるはず。
チックも少し落ち着いたけど、先生と電話で話す時やSCで学校に送って行く時はまだチックが出る。
悩みは学校だけじゃなく、私のこともあると思う。
私はその話しは聞けないし、寄り添ってアドバイスしてあげれないからSCや家族、カウンセリングとかで少しでも悩みが和らげばと思ってる。

私は息子と向き合っているようで、実は向き合ってなかった。
やればできるでしょ
そう安易に考えていた。

日記を見返してみた。
就学前検診の時の。

個別で教頭先生に相談ができた。
療育で普通級でいけると言われても不安だった。
支援級か普通級か。
教頭先生の判断は普通級だった。

教頭先生は
「こんなに意思疎通できるのに普通級じゃなきゃ逆に可哀想だよ」
そう言われたと日記に書いてあった。

それでも支援級を選んでいれば息子はこんなに悩むこともなかったのかな?
その日に戻れるなら迷っている自分に言いたい。

勉強で苦しんでチックも酷くなった
身体に不調が起きたり、死ねという落書きの自傷行為もする
だから支援級に迷わず入れなさい。と...

今更過去を振り返っても後悔しても仕方がない。
この先心理検査したりで色々分かることもある。
そうしたらその結果を元にもう一度息子と話し合おう。

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