No.0013 やる気を引き出すことの大事さに気づかせた企業再建の神様のおはなし

※約1300文字の内容の記事です。

 3連休もあっという間に成人の日を迎え最終日、今日も何事もなく仕事へゴーゴーですね。

さて、去年頃からどっかのコンビニさんがオーナーと対立し、その後色んなズルをして業界全体がおかしい事が露見しつつある今日この頃。自分もそこの前社長の書籍を購入して読みました。この方曰く大事なことは

がむしゃらにシンプルに動くこと

人の反対をやること

常に学んでいくこと

が基本的な行動になっていたようです。確かに昨今のコンビニの起点となるような思考が書かれていてなるほどなぁ、と思ったものです。

ただし、穴があったりします。これは成功している経営者に共通している事かも知れませんが、「自分が成功しているなら他の人もあてはまる」という事が前提になっている場合が多いのです。この方もご多分に漏れずそういう文章で書いていたので「あーこの人もか」とも同時に感じましたね。

結果的にそのツケを今の社長と業界全体がもろに受けているとも言えますが(苦笑) 最近コンビニは「社会インフラ」であるという趣旨の文章がめっきり書かれなくなったと思います。おそらくは経産省のヒアリングで「社会インフラと言わないで欲しい」旨の発言があってどこのメディアも言わなくなったかなぁという印象がありますね。


何人かの経営者の書籍を読みましたが、自分がこの人がすごいなぁと思ったのは後にも先にも「早川種三」なる人物以外はいないかなぁという結論に至りましたね。

知名度はそれほど高くはありませんが、経営史を学んでいる方は知る人ぞ知る、といった感じでご存じかも知れませんね。この方は会社が倒産した後の企業再建で手腕を発揮し、「企業再建の神様」の1人として知られている方です。

再建させた大企業は日本特殊鋼(現・大同特殊鋼)・佐藤造機(現・三菱マヒンドラ農機)・興人あたりが有名かと思います。私は佐藤造機の再建の書籍を図書館にあったので借りて読みましたね。


早川種三さんの言葉から分かるのは、いかに破綻した会社の労働者の信頼を勝ち取り、負担を減らし、かつやる気を出させることかに尽きます。自分一人では何も進まないので大勢を巻き込んで団結させ、企業を復活させる事にあります。この書籍でも従業員と何度も酒を酌み交わして腹を割って話すことが書かれていましたね。


従業員の団結と協力なきところに再建はない

企業、会社というものは、他人がいかに潰してやろうとしても、そう簡単に潰れるものではありません。必ず内部から崩壊していくものです。私は倒産の責任はすべて経営者にあると思っています


また、仕事を取り組む際は「私心を捨て、無私の心で」とも言っていて、それに気づいたのが70を過ぎてからと言われています。再建中だけではなく、現在元気に運営している企業にも通用しそうな話がたくさん書いてありました、個人的には電子書籍でもいいから復活してくれないかなぁ…と思ったり、手元に置きたい…w


昨今では労働者軽視、株主重視の企業が多い中、今一度労働者をどうあるべきかを考える必要があるのではないかなぁと一労働者のはしくれとして考えています。