宝塚とは…(概要編)
宝塚歌劇団とは女性だけで構成される100年以上続く劇団。女性である劇団員が性別を超えて様々な役を演じてきた。時に死神まで演じる。本拠地は兵庫県宝塚市。
阪急阪神ホールディングスの一部門。
主劇場は宝塚大劇場(宝塚市)と東京宝塚劇場(東京都千代田区)。
大劇場公演と言われるものをこの2つの劇場で上演し、その合間に小劇場、全国ツアーなどをこなす。よって、スターたちの休みはほぼ無い状態。
大正時代である1914年に初公演。箕面有馬電気鉄道の終着駅であった宝塚への客寄せのために宝塚新温泉内のパラダイス劇場で公演をし始めたのがスタートである。なお、パラダイス劇場は温泉施設内の室内プールを改装したもの。
1914年の初公演演目は「ドンブラコ」。言わずと知れた桃太郎ネタである。
こちらは100周年イベント「時を奏でるスミレの花たち」にて、桃太郎役の轟理事を中心に、当時2番手男役スター以下選抜メンバーで再演。犬は明日海りお、雉は早霧せいな、猿は紅ゆずる、鬼のボスは北翔海莉であった。
贔屓、望海風斗は鬼の1人であった。
劇団員は宝塚音楽学校の卒業生で構成、学校卒業しているのに「宝塚歌劇団の生徒」として所属する。生徒である以上、常に学び続け成長していく…様子。一般的には「タカラジェンヌ」と呼ばれている。全員が独身女性であり、結婚している生徒はいない。また退団して出戻りすることもない。
男役と娘役に分かれ、基本的には男役が男性を、娘役が女性を演じる。
入団当時は20そこらの女性であるため、下級生は幅広い年齢の男性を演じることが困難であることが多く、一般的に男役が大成するまで時間がかかると言われ、「男役10年」という呪文のようなワードが飛び交う。男役10年やればどうにか形になってくるということだが、個人的には男役15年を超えたあたりからの凄みなんかも非常に素敵だと思っている。
呪文はあるが、できるだけ早くそれなりの男役芸を身に付けるに越したことはないというのが現実問題である。
一方、娘役は「娘役10年」などという呪文ワードは無く、男役とのバランスもあり、さっさと仕上げることが重要であるが、娘役芸というのがれっきとして存在しており、それを習得するにはそれなりの年数が必要かと思われる。個人的には新人公演卒業前後くらいの娘役は非常にしっかりしているイメージなので、ぜひ見てほしい。
宝塚大劇場は2550人、東京宝塚劇場は2069人収容。
あの帝国劇場でも1897人、日生劇場は1330人なので、物凄い規模。
劇場は広く3階席まであるため、どの客席でも見えるよう、生徒は皆ドーラン厚塗り、アイラインがっつり、つけまつ毛何枚もつけている。ショーでの衣装はギラギラで、トップスターはフィナーレで大きな羽を背負う。過剰にも感じるが、これは全て客席に舞台を届けるためなのである。
更に、個々のジェンヌにもよるが、2階席以上にもしっかりと目線を飛ばす人もいる。これもまた舞台を客席に届けるため。立派である。
子供の頃、タカラジェンヌの派手な厚塗り化粧が苦手中の苦手であったが、意味が分かった今、なるほど…である。
概要は以上。
次は宝塚歌劇団の構成、スターシステムについて。