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イージュー⭐︎ライダーに泣く

先日、歌番組で奥田民生さんの「イージュー⭐︎ライダー」が流れてきた。長い時間、様々な歌が流れていたけれど一番心に響いたのはこの曲だった。(あ、ヒロミさんの歌も良かった。)「イージュー⭐︎ライダー」は何故か泣けてくる。自由を歌う歌は良い。

実家の父から電話がかかってきた。孫とひ孫の近況を聞かれた。
毎日のんびりぼんやり過ごしていると両親や息子、孫の存在を忘れてしまう。(いや、覚えてるけど。)
「長男はたぶん元気にしてるよ。連絡ないけど。起業するとか言ってたけど。どうなったんだろう?ちょっとわかんないや。
次男のところは家買ったらしいよ。もちろんローンでしょ。お金ないからってまだ誰も顔見せに来てないよ。私から行くのは体力的にしんどいからな〜。
孫の写真ね、今度送るよ。」
父は呆れながら電話を切った。いつも薄い情報で申し訳ない。

私はあまり愛情深くない。両親、義父母、夫、息子、お嫁さん、孫、みんなに同じくらい。濃い家族愛より満遍なく人間愛みたいな、、、
どちらかというと愛情より自由重視。
だからかな、「イージュー⭐︎ライダー」で泣けるのは。

息子たちは学生だった頃、夫より私の方にいろんなことを話してきた。夫は常識や礼儀などのお説教で息子たちの話を頻繁に遮っていたから。
でも今は常識や礼儀を持たない私とは話が合わないのか、2人とも夫に電話をかける。社会人になってからできた悩みは私には答えようもない。息子たちも大人になったようだ。
夫が息子たちに感じている罪悪感(単身赴任であまりかまってやれなかった)も、これでだんだん消えていくだろう。
時期によって相談相手は変わっていく。私の役目は終わったようだ。

反対に両親や義父母とは話が合うようになった。いろんなことが出来なくなったり諦めたりする年代。
「いいのよ、それで。お母さんはもう何十年も家事とパートをやってきたんだから。残りはお父さんが家事をやる番なの。のんびりしてればいいのよ。私も子育て終わって毎日ダラダラしてるだけよ〜。」
認知症で、父にいろいろやってもらっていることに罪悪感を持つ母は、今のいい加減な私が話し相手にちょうどいいらしい。気が楽になるという。
夫は認知症になり始めた義父や、義母のとりとめのない話に付き合う思考回路ではないので、少しキツめに話をまとめて終わらせようとする。
夫はまだ現役の社会人なのだ。思考のペースが違う。その点、私のペースはゆっくりのんびりだから、時間の流れが緩やかになってきた両親と合うのだろう。

そんな夫と私は全く違うペースだし、立場も全然違うのに問題なく過ごせているのは、夫が合わせてくれるから。そして夫に合わせない私を夫が許してくれているから。
私は夫にヒロミさんの歌と同じく「ずっとそのままでいいよ」「生きてくれていればそれでいいよ」と言われている。病気のせいかな。
私はヒロミさんのように夫が好きな趣味を始めるのを楽しみに、ただ笑って暮らしている。

そういえばナイナイの岡村さんと東野幸治さんの旅番組「旅猿」にタビザルライダーというテーマソングがあった。
岡村に自由を〜
東野に青春を〜
あの歌も何故か泣けたなぁ。笑いながら泣いたなぁ。

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