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意味なんてない

自然が、災害や人の手によって破壊されても、文句も言わず嘆きもせず、ただ枯れてまた次の芽を出すように、
されるがままに自然に任せて生きていくのもいい。

目の前で起こっている様々なことから意識を遠く離して、自分の人生を少し自然寄りにする感覚。
他人の動向に関心を持たず、自分ができることだけをして、後はされるがままに日々を淡々と生きていく。
悲観的な修行とかではなくて、これがとても穏やかで幸せな気持ちにさせてくれる。
負の感情や混沌とした世界から離れて、自分を包むふわふわした世界が独立して漂う感覚。気持ちのいい朝とかの感覚がずっと続いているような。

けれど自然は時に与えられた水分や光を吸収し過ぎて、果実を腐らせたり干からびて枯れたりする。

その辺はちょっと賢く、自分に程よい量を吸収して健やかな環境を選びたい。
美味しいものでもたくさん食べると体が腐ってしまうし、合わない人間関係も長くなると心が枯れてしまう。

それでもどうしても、どうしようもない事は静かに受け入れていく。
蔓延するウィルス、体内にある腫瘍。
その出来事に意味なんてない。試練とか天罰とか運命とか学びとか。
強いて言えば「ウィルスの生存競争」「がん遺伝子の暴走」だ。
いつだって誰にだって起こること。

私が庭を見るのは自然寄りに生きたいからだ。
されるがままに。穏やかに。

諦めの感情は全くない。
これが済んだら海に行こうと思っているし、楽しいことがたくさん待ってると思っている。
そんな自分を想像してワクワクしている。何ならその時に着る服も既に予約している。退院した頃には届いているはずだ。

気分は既に海辺をお散歩している。

ではちょっと入院して参ります。


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