バイトの話2(居酒屋編)

 結局ゲオでバイトすることにはならず、そのあとどうしようかと思い日々を過ごしていた。
 僕はバイト経験もないから、何が向いているとか出来るとかはよくわからなかった。とりあえずイケてる大学に入ったから家庭教師でもしようかと思ったりしていた。

 でも、僕は自分で探すとかは苦手なタイプ(調べること苦手男)なので、人のつてを借りるのがよいだろうとこっそりずっと思っていた。
すると部活の先輩が大学の近くの居酒屋で長く働いていて、店長とも仲良しだったということで、そこで働かせてもらう流れになった。

 たぶん大学に入って6月とか7月とかで夏休み前くらいだった気がする。
ひとまず電話して履歴書書いて面接を受け、紹介もあり即OK。
ほんでキッチンかホールかどっちが良い?と聞かれ、料理などできないし、と思い、ひとまずホールにした。

 でも~、実は僕はお酒に弱いタイプで、なんなら既に飲み会とか嫌いなタイプになっており~・・・さらにお酒の種類も興味がないというかもちろん知らないわけでして・・・

 2回目のバイトの時かな?次回までにメニューと略称を覚えてきてね、と言われたけど、まぁ覚える気はあんまりなくて、前日にチャチャッと覚えられるし、覚えられなくてもどうにかなるだろうと思ったら世間は甘くなかったわけ。

 サラダは大根サラダにシーザーサラダになんとかサラダと何種類もあるし、焼酎は水割りとかお湯割りとかロックとかなんとかとかいろいろあるし、その略称も難しいし・・・
 世間は僕が新人だから新人が略称まで覚えているメニューを頼もう、とかではないわけ。それはそう!それはそうよ!なめすぎてた!

 もう略称を覚えてないメニューを正式名称でキッチンに言うと店長に怒られるわけ!!!
ひえ~~~~~(゚∀゚;)
で、数時間どうにか耐え、次は頑張ろうと思いバイト先を後にした。
 そしておそらくこれが最後の居酒屋バイトになった。

 確かその後、ちょうど大学の中間テストか期末テストかの時期で、勉強しなくちゃいけないからシフトも結構少なめに出したのか、何なら何も言わず出さなかったのか覚えてないけど、結局行かずに1か月くらいを過ごした気がする。
 先輩の顔に泥を塗っている意識はあったが、怖くて先輩にもまだ言えなかった。

 結局、店長から先輩に連絡が行き、来ないなら制服返してや、ということで、謝りつつ制服を返し、数回分のバイト代(7000円くらい?)をもらい、自分の初めてのバイトは終わった。

 この時は本当にホッとした。何ならお酒を飲む人も嫌いだし、騒いでる人も嫌!俺はそういう人と関わりたくないんだ!なんてまで思い、心のつじつまを合わせようとしていた気がする。

 でも明らかにメニューを覚える努力が自分には出来ず、それがだめだったのだと明確にわかる。今思えば、昔から宿題などをやらずに行って、成績が悪くてもOK!という気持ちで生きてきたので、たかだかアルバイトかもしれないが社会の厳しさ、真面目さにやられたと今は思う。
 何なら今でも割と負けたままである、と思って日々過ごしている・・・


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