勝手な思い出
【映画撮影監督が選ぶオールタイム外国映画ベストテン】
★http://www.ac-create.co.jp/acbooks/detail/eigakantoku.html
この本を読んでいて、30年ほど前の8ミリ映画の撮影現場を
思い出しました。
タイトルは『パッチンパインズ』経緯は忘れましたが
主演とカメラマンを引き受けると言う無茶をした、今は無き
巽省吾監督の作品です。
(巽省吾さんは第一回NHKフィルムフェスティバルの
グランプリ受賞作品の主演&監督さんです)
自分は監督してるより撮影で映画に関わるほうが好きだったので
やたら、長編のカメラマンを引き受けてしまい、
隙間無しになにかしらの映画にかかわってました。
とにかく、フォトジェニックな絵が好きで
望遠レンズと夕陽を生かした絵ばかり撮ってた気がします。
映画は写る風景が命だ!
と考えてたので、ロケハンは熱心にやってて気に入る場所が
見つかるまでやってました。
普段の生活で絵になる場所を見つけると、逆にそこから
発想してシーンをつくる事もよくありました。
京都の高台にある住宅の坂道がすばらしく美しかったので
パッチンパインズのただ歩くだけのシーンのために
一日かけて撮りに行ったのですが
その時、フレームを作って、カメラを構えていると、
いかにも映画スタッフのような20名ぐらいの一団がわらわらと現れて
囲まれてしまいました。
皆さん、なに撮ってるの?学生映画?などと話かけてこられたのですが
ひとりのおじさんがファインダーを覗いて
『これ、なんミリ?』と問われたので
『8ミリです。』と答えると
『それはわかってるよ、レンズが何ミリか聞いてるんだよ』と笑われました。
誰だろうこの人と思っていたおじさんのジャンパーの胸に
【祝大ヒットセーラー服と機関銃!】と書いたワッペンが貼ってありました。
後にわかったのですが、この一行は映画【野獣刑事】
のロケハンをしていたスタッフの皆さんでした。
カメラを覗いたおじさんはなんと自分が崇拝していたカメラマン
仙元誠三さんだったのです。
(予告編)
http://youtu.be/8U81sWMWb6k
後に【野獣刑事】を観たら、自分がカメラを構えていた
同じポジションから作ったすばらしい絵があったので
(パトーカーのカーチェイスシーン予告にも入ってます。)
意味無く誇らしげな気分になったりしました。
仙元誠三さんとはお話したことは無いのですが
不思議な縁があり
自分が16ミリカメラの扱いと現像を勉強したくて
箱根のゴルフ場で打撃フォームの撮影のアルバイトをしてた時
来場されたお客様の中に、仙元誠三、澤井信一郎、黒澤満
の御一行がおられて、自分が仙元さんを撮影した事に
これまた意味無く感動してしまいました。
★仙元誠三さんとは
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%99%E5%85%83%E8%AA%A0%E4%B8%89