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ラオスでの騒音について、ふと思ったこと(後半)

ラオスでの騒音について、ふと思ったこと(前半)」からの続きです。


私自身は、前半で挙げた、下記のどのパターンに当てはまる状況でも、迷惑だと思う程に"うるさい"と感じないのは、なぜなのか、考えてみた。

A.たまたま泊まったホテルなどの宿泊先で、近くのレストランなどのお店の音楽や声がうるさい、もしくは、近所でたまたま結婚式やパーティが行われていて、その音楽や声がうるさい

B.住んでいる家の近くのレストランなどのお店の音楽や声がうるさい、もしくは、近所で飲み会やパーティや結婚式などが行われていて、その音楽や声がうるさい

C.入ったレストランやカラオケ店、ディスコなどの音楽がうるさい


1.前提

まず、前半の冒頭で挙げたように、私は音や音楽に対して特にこだわりがないことが大きいかもしれない。

そもそも、私自身、歌がうまい訳でもないし、誰か歌が上手じゃない人が歌っていたとしても、別に不快とは感じないし、きっと歌うのが好きなんだろうな、楽しいんだろうな、としか思わない。

大音量で音楽がかかっていて、スピーカーとかも別にいい物でもなく、音が割れてたりしても、特に不快とは感じない。

でも、例えば「絶対音感」を持っている人とか、持っていなくても、音に対して敏感な人にとってみれば、いわゆる整った、キレイな音や音楽じゃないものは、不快に感じるのかもしれない。

なぜそういう風に思ったかというと、これまでの経験の中で、何か歌を歌った時に、"その音は○音、低いよ"とか、"その音は、〜♪じゃなくて〜♪だよ"とか言われたことがあって、その時は、"'いいじゃん、別に。面倒くさいなあ"と思っていた。
その当時はまだ「絶対音感」なんていう概念は一般人にはそんなに浸透してなかったと思うけど、後になって、「絶対音感」というものを持っている人がいると知った時に、あの時、私にああいうことを言った人達は、もしかしたら「絶対音感」の持ち主で、違和感があって、気持ち悪かったのかもしれない、と思ったかから。

だから、もしかしたら、音や音楽に鈍感な私にとっては、なんともない音や音楽でも、敏感な人にとっては不快に感じる、ということがあるのかもしれない。


2.パターンA

私がどこかに旅行や出張でお出かけするとして、ホテルを選ぶ時に"周囲がうるさいかどうか"という項目は、優先順位としてはそんなに高くはない。
でも、一応、地図で場所を確認する時に、周囲のお店とかはチェックするし、レビューとか見て、もし、"夜遅くまで音楽がうるさい"とかいうコメントが多かったら、一応、考慮には入れるかな。
まあ、その程度。

で、もし、実際に泊まってみて、近所のお店の音楽や音量が大きくてうるさかった場合。
そもそも、これまでの経験で、近所から音楽が聞えてきたとしても、あんまり気にならないから、こういうことで不快な思いをしたことがないと思う。
なので、想像だけど、どうしても耐えられないと感じたら、部屋の場所を変えてもらうとか、ホテルを変えるとかするかもしれない。
もしくは、単に今まで運が良かっただけかもしれないし、もしかしたら、うるさいなあ、と思ったことが過去にあったとしても、忘れてしまうくらいに、私にとっては、大したことじゃなかったんだろうと思う。

あと、ピーマイ(ラオス正月)や結婚式シーズンは、そもそも、賑やかにするのが普通な時期だと思ってるから、そういう時期に近くで賑やかなイベントがあっても、多分、なんとも思わない。
家に居たって、どこに居たって、賑やかな時期なんだから。

たまたま、近くでパーティしてたり、カラオケしてたりして、賑やかだった場合。
これは、まあ一時のことだろうし、そんなに気にならない。
自分たちがその賑やかな方の立場になることもあるかもしれないし、その楽しい気持ちも分かるから。



3.パターンB

次に、例えば、今住んでいる家の近所でパーティとかしてて、大音量の音楽がかかっていて、今までの経験上、多くの外国人がうるさい、と思いそうな状況になった場合。
私なら、夫に、"今日、あの家、何かあるの?"って聞く。
で、その都度、"今日はあの家の子供の誕生日でパーティしてる"とか、"今日は親戚が来てるらしくて飲み会してる"とか、答えてくれる。
まあ、特に理由もなく、ただの飲み会ってことも、もちろんあるけど…

更に、私の夫や義母が、その飲み会に参加することもあるし、逆に、義母がうちの庭で音楽をかけて、なんならカラオケして、友達と飲み会することもある。

つまり、近所で何かしら賑やかなことがあったとしても、それはお互い様であって、お互いに事情をなんとなく把握し合っているような関係性がある。
迷惑だと感じる基準もある程度共有しているから、連日、大音量で騒ぐってこともないし、例えば、近所でご不幸があったり、子供が体調悪くて寝てる、って知ってたら、うるさくしたりなんかしない。

以前、近所に引っ越して来たベトナム人一家が、毎日、早朝5〜6時くらいから音楽やテレビを結構な音量で付けていて、彼らにとってみれば、もう起床して活動してる時間帯だから、なんとも思ってなかったみたいだけど、さすがに、近所から、"朝早くに音が大き過ぎる!"って苦情があって、その家の大家さんが注意して、おさまった、ということがあった。
この家族が前に住んでいた場所では普通だったのかもしれないし、悪気がある感じでもなかったし、それ以降、特に問題もなく、馴染んでいった。

そこで、ふと思ったことがある。

もし、こういう近所での音楽や音がうるさいと感じる外国人が、例えば、自分の生まれ育った街と同じように、近所の人達と家族ぐるみで付き合いがあって、お互い、誘ったり誘われたりする関係性があったとしても、やっぱり同じように、騒音だと思うのかな?

ピーマイ(ラオス正月)や結婚式のパーティとかでも、もし、それが自分の生まれ育った街であった年中行事のように、馴染みのあるイベントで、街の人達が毎年楽しみにしてたり、子供の頃から自分も参加していた楽しい思い出があったりしても、やっぱり、同じようにうるさいと感じるのかな?

ちなみに、私が生まれ育った街では秋祭りが盛んで、全員ではないけど、多くの人にとっては重要な年中行事だった。
私が住んでいた家の近くには、屋台置き場所があって、お祭りの前になると、何週間も、屋台に乗る子供たちが太鼓や掛け声の練習をする。
それは、私達にとっては、"今年もそんな季節がきたなあ"と感じる音だけど、もしこの地域で育っていない人とか、そもそも秋祭りを知らない外国人とかだったら、とても気になる騒音かもしれない。

つまり、その音の向こうにある風景とか、人物とか、感情とかが思い浮かんだとしても、やっぱり、それは騒音に感じるのかな?



4.パターンC

まず、私は、自分から進んでフロアで歌うタイプのカラオケ店には行かないけど、誘われれば行くかな。
ディスコやクラブも、若い頃はよく行ってたけど、最近はほとんど行かない。というか、やっぱり、年齢的に20代の頃は同年代の友人もよく行ってたから、誘われる頻度が高かったけど(当時でも、自分から誘って行くことはなかった)、40代ともなれば、同年代の友人もあんまり行かなくなって、誘われなくなった感じ。

で、若い頃、友人とディスコなんかに行ってた時でも、うるさいとは思ってなかった。
普通に楽しかっただけ。

私は、ラオスに来てから、基本的に誘われたら、何か行けない理由がない限りは断らないことにしていて。
それは、ラオスやラオス人のことを知りたいと思っていたし、ラオス語を覚えたかったし、友人や知人も増やしたかったから。
なので、有り難いことに、年上の方から同年代まで、色んな世代の人とご一緒させてもらって、色んな場所に連れて行ってもらった。
世代によって行くお店やディスコも違っていて、かかっている音楽も違うから、おかげで、ラオスの定番の歌からタイや世界で流行ってる歌まで色々聞くことが出来た。

なので、今でも、カラオケやディスコに行っても、結構知っている曲や知っている歌手の歌が多かったり、歌詞の意味とかも、まあなんとなく分かったりする。

そこで、ふと思ったのは、もし、こういう場所がうるさいと感じている外国人にとって、かかっている音楽や曲が馴染みのあるものだったとしても、同じくらい、うるさいと感じるのかな?

例えば、全然知らない歌手の歌や、全く聞いたことのないような曲や、意味の全く分からない歌詞を延々と大音量で聞いているのと、自分の知ってる曲とか、馴染みの歌手の歌とか、聞いたことなくてもなんとなく意味の分かる歌を聞いているのって、同じ感じなんだろうか?

これは、カラオケやディスコだけじゃなくて、パターンBの近所からの騒音の場合でも、聞えてくる音楽が、自分の知ってる音楽だったら、どうなんだろう?

つまり、耳に入ってくる音楽が、自分に馴染みのある、意味のある音楽だったとしても、やっぱり、同じくらい騒音に感じるのかな?



5.まとめ

今回は、ふと思ったことを自分の中で整理したかっただけなので、"どうなんだろう?"と思ったことについて、特に調べてはいないし、今後も特に答えを出すつもりもないんだけど。

というか、おそらく騒音に対する基準とか、許容範囲とか、考え方とか、人それぞれだと思うので、答えを出す必要もないと思うけど、もし今度、外国人に"ラオスってうるさいよね"って言われたら、一度、聞いてみようかな。

もし、今後、私の疑問について、誰かに聞いてみることが出来たら、また、その結果と、それに対して私がどう思ったかを書いてみようと思います。

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