サボテン育成日記︰37日目
今日は帰宅したら日が暮れていた。
このままだとまた日記をつけなくなりそう。
適当な文字を書く。
好きな短編小説の1つに『星投げ人』がある。
原著は人類学者のローレン・アイズリー。
とても有名だから知っているかもしれない。
《朝、いつものように海岸を散歩していると、
ひとりの少年が何かを海に向かって投げていた。
「何してるんだい?」
「ヒトデを海に帰しているのさ」
見ると、砂浜には見渡す限り無数のヒトデが打ち上げられている。
続けて少年は口を開いた。
「もうすぐ日が昇る。潮が引いたら彼らは死んでしまう」
「こんなにたくさんいるんだ。君がやっていることは何の足しにもならないさ」
少年は少し考え、またヒトデを拾いあげた。
そして私にこう言ったのだ。
「でも、このヒトデには大きな違いだと思うよ」
そして、ヒトデを海に向かって投げたのである。》
「なんの足しにもならない」は“no difference”。
「大きな違い」は “make a difference”。
少年が言う「違い」とは何か。
わたしは、ソクラテスのいう「ただ生きるのではなく、善く生きる」と同じだと思う。
生きることの根源的な意義を理解し、大切にすることができるか。
それは簡単なことではなく、険しいことだ。
何度だって虚しさや無力さを感じるだろう。
それでも私は楽なほうに流されたらいけないと思う。
人間でありたい。
私もヒトデを投げていた。
これからも投げ続ける。
リア友でも、ゲーム友達でも、星投げ人と居るとすごく楽しい。
違いを見失わずに生きていきたい。
2024/09/06 はっころ