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【オペ看1年目の日記】抜管時の光景を見て感じたこと
新卒で手術室に配属されて早くも3週間。
先週、器械出しの個人指導を終え、今週から外回りの個人指導が始まった。
担当は午後からだったので午前中は甲状腺の手術を見学し、抜管時に居合わせた。
全身麻酔で気管に管が入っているので、その刺激によって痰がでてくる。
この患者さんは喫煙をしているせいか、痰の量が多く、気道をふさいで息ができない状況だった。
どんどんSpO2が下がっている。
吸引してもなかなか改善しない。
起き上がって自分で痰を出したい。
そういう意思なのか、起き上がろうとする患者さん。
危ないから、麻酔から覚めたばかりだから
という決まり文句のような感じで無条件に押さえつける医師や研修医たち。
麻酔科の先生は
「〇〇さん、わかりますかー?
もう手術終わりましたよー。
危ないので動かないでください。」
と話しかけている。
それは患者さんもわかっているだろうに
苦しいから何とかしてほしい
起き上がって痰を出したい
そういう気持ちなのは伝わってきた。
痰のせいで声も出せない。
自分は裸
周りに人がたくさん
身体を押さえつけられている。
笑っている医師もいる。
麻酔科医は余裕そう。
こんな状況、患者さんにとってどうだろう。
不快だし、不安、恐怖、苦痛
せっかくよくなるために手術を受けたのに、麻酔から覚めた瞬間、息できなくて、医師は助けてくれなくて
押さえつけられて、
ましてやせん妄扱いにされて、
私は、この嫌な記憶が残ってしまうのが心が痛かった。
それに、看護師は直接助けてあげることができない。
吸引しますか?
と促すことはできても、判断は麻酔科医
厳しめの上の先輩でも強く訴えることはできていなかった。
患者さんの代弁者としての役割が看護師にはある。
その役割を果たすには、患者さんの状況や気持ちを理解するだけでは足りない。
それを根拠をもとに医師にしっかりと伝える力。
技術や知識、協働力も必要だなと感じた。
医師の介助をするのも、患者さんの安全と安楽を守るため。
医師目線での知識とアセスメント力をつけていこうと思った。
そして、患者さんの身になって感じていることを察して、チームで共有するコミュニケーションも大切にしていこう。
患者さんにとって、目覚めまで楽に、手術を受けて良かったと思ってもらえるように。