新年から、ちょっと速読してみませんか
新年から、新しいことを始めようと思う方。なかでも
「今年はたくさん本を読むぞ!」
と、誓いを立てた方。
そんな方は、ちょっと速読してみませんか。少し速くするだけなら、意外と簡単です。
・速読にもいろいろある
テレビで紹介されるような速読は、本一冊を数分で読むようなもの。あれが可能な人がいるのは事実ですが、あまり一般的ではありません。
あの手の超速読は、瞬間視(見たものを映像としてそのまま覚える)か、それに近い能力が必要です。もともとそんな能力を持っていない方の場合は、習得にかなり苦労するでしょう。
古典的な速読は、キーワードを拾い読みするもの。
最近流行りのフォトリーディング(勝間和代さんで有名)は、ページを高速でパラパラ見ながら、自分に必要な情報のあるところを見つけ出し、精読する方法。
どちらも、訓練で習得できるようですが、少し時間がかかります。
ここで紹介するのは一番簡単な、少し早くなるだけの方法です。
・2~3倍の簡易型速読
しかし普段の読み方を速めるだけの「簡易型」の速読は、それほど難しくありません。読書速度を2~3倍にする程度なら、1日3分くらいの訓練を1~2週間もすれば、身についてしまいます。私が学んだのも、このタイプの速読です。
私の速度はだいたい一分間に2000~2500字程度、文庫本で3ページくらいです。これでも平均的日本人の5~6倍にあたるとのこと。超速読に比べればたいしたことはありませんが、習得にかかる時間・手間が少ないことを考えると、悪くないと思います。
・具体的な訓練は
練習方法は「速さに眼を慣らす」ことに尽きます。
具体的には、文字が見えるか見えないかの速さで本をパラパラめくって、眺めること。本一冊を5,6秒くらいで見る感じです。
目の前に現れては消えていく文字を見ているうちに、脳はそれを読み取ろうとして、駆け足状態になります。そのうち、その速度に慣れて読書速度があがるわけです。
まず時計を使って、一分間に読める行数を調べます。
それから3分くらい訓練。
もう一度速度を測ると、たいてい1.5倍くらいになっているはずです。
一回の訓練では、すぐにもとに戻ってしまいますが、一週間も練習すれば、2~3倍で定着することが多いです。ちなみに、この方法では5,6倍くらいが限界のようで、ここから先に行きたい人は、別の訓練を考えてください。
・最後に、練習のコツを二つ
一つは、「自分の読めない速さ」で練習すること。つい、全部を読みとれる速度にしたくなりますが、それでは脳が急ぎません。自分の読める速度の倍以上の速度で練習することをお勧めします。
もう一つは、自分の読書速度を時々計っておくこと。読書速度は、速くなっても意外と実感がないものです(時計を見て「あ、意外に速い」と感じる性質のもの)。速度を計っておくと、自分の成長が実感できて、やる気が出ます。