実録【創作体力0からの1週間を追う】 #キナリ杯
2020/5/05(火)【創作体力0になって】
5/04(月)の昼。
私は1本の二次創作を書き終えていた。
生涯のバイブル北方謙三先生の水滸伝の二次創作…とは言い難い代物ではあるが、ここでは便宜上そう定義することをお許しください、北方先生。
…
およそ25,000字を5日で書きあげていた。
ある時は、家で寝っ転がりながら。
またある時は、バランスボードに乗っかりながら。
またまたある時は、区役所でマイナンバーカードのロック解除の順番を4時間待たされた挙句全くの無駄足になりながら。
この作品への想いは溢れて止まらない。
しかし、書き終えたと同時に、凄まじい脱力感や虚無感に襲われた。
全てを解き放った創作によるダメージを受けたのである。
例えるならドラクエのマダンテのような。
創作体力、身体体力共々0になった自分は、ものの見事にがらんどうのポンコツと化していた。
…このままでは終われない。
せっかくこれほどのダメージを受けたのだ。
・書き終えた瞬間0になった創作体力が回復するまでのプロセス
・自分の支離滅裂な行動の記録
・創作したことによる気づき
これらを記録する方が、今後のためなるだろうと思い立った。
…と、このnoteを書き始めている時点でだいぶ創作体力が回復している兆しが無きにしもあらずであることに気づいてしまったが、これから1週間でどのような変貌を遂げるのか逐一記録したい。
※以下、創作体力をSP、身体体力をHPと表記する。
5/05(水)の記録
【SP】0→20(なんだかんだこのnoteを書き始めたから)
【HP】0→2 (頭使いたくない、音楽聴きたくない、文字が目を上滑りする、ふくらはぎが重い)
【珍プレー】無為な冷蔵庫の開け閉めが異様に増えた。
【好プレー】一人称視点と三人称視点の小説の違いについて、自分の考えが持てた。
【所見】HP低いままなの創作のせいじゃない説が浮上した。
2020/5/06(水)【本日は曇天なり】
曇天と小雨の朝。
私は外出禁止令を無視して、ある場所に向かっていた。
徒歩圏内にある釣り堀とか色々あるスポーツ場である。
実は昨日、時計・スマホ・財布なし散歩を決行した折に、意図せず発見した穴場中の穴場だ。
そこには。
・バッティングセンター
・ピッチング
・PK
・フリースロー
・卓球
・釣り堀
・ゲーセン
が揃っている。
引越しして2年目で気づいた、衝撃の事実。
わざわざ秋葉原まで足繁く通っていたバッティングセンターのはるか上位互換のスポーツセンターが、よもや徒歩圏内にあったとは。
昨日は財布を忘れたのではなく、あえて財布を持って行かなかったことを後悔し、裸足で帰った経緯がある。
今日はしっかり財布とバッティンググローブを持参し、バットとヘルメットを借りて、軟球をかっさばいては、自打球を足に3球ほどくらっていた。
また、ゲーセンで意外と簡単に取れた某大人気鬼漫画のグッズが、妹の指摘により非正規品であることも発覚した。
5/06(水)の記録
【SP】20→30(なんだかんだこのnoteを書いたので)
【HP】2→20(お散歩したくなるくらいに回復。なんでやろ?)
【珍プレー】マッチョなキャリアアドバイザーさんに、面接事前シートをボロクソ言われた。
【好プレー】意外とPKの的当てが当たった。
【所見】昨日HP低かったところから回復してきた理由が分からん。
2020/5/07(木)【本気ってなんですか?】
打って変わって快晴の朝。
空の青さと相反するかのように、気持ちは曇っていた。
私は目下転職活動中である。
事の発端は、例のマッチョなキャリアアドバイザーさん。
今まで100回以上文面のやりとりをしていた。
なんとか今までマッチョな要求の数々に応えていたのだが、ついに心の肉離れを起こし、その旨伝えたのだがエクササイズのメニューを軽くしようとはしてくれなかった。
分析・整理と本気・本音はちがう
など、戒めとなりうる名言を残してくれたのだが、いかんせん分かりあえなくなってきてしまった。
だってさ。
マッチョさんが紹介した企業で、自分のリサーチに引っかかりもしなかった企業の志望動機を本気で考えて、本音で話せと言われても。
私の本音を本気100%で話したら、
「マッチョキャリアアドバイザーさんに紹介されたから志望しました!」
にしかならないのではないだろうか。
もちろん私はマヌケだが、そこまでクソ真面目すぎるマヌケにはなってはいないつもりだ。
だが、自分で見つけていない手前、どこかで上辺や妥協、企業に合わせた志望動機が混ざってしまう。
マッチョさんはそれを決して許そうとしなかった。
もっと本気の動機を本音で話すんだ!
マッチョさんは言う。
そして私の本気の本音を伝えたら、決裂するのも無理はなかった。
幸いマッチョなトレーニングの成果により、転職筋肉はついたと思う。
今までありがとうございましたのメッセージを出して、日が暮れた。
ああそうか。
一度でも面と向かってあっていたり、もっと電話で話していたら、違っていたかもしれないなぁ。
5/07(木)の記録
【SP】30→35(なんだかんだこのnoteを継続して書けているので)
【HP】20→15(コンビ解消。5のダメージ)
【珍プレー】父がオンライン会議中に壁倒立してたら転がって音を立ててしまった。
【好プレー】マッチョさんに真っ向の本音をぶつけた。
【所見】本音と本音のぶつかり合いとは、いつも河原の夕焼けを背景に仲直りはできないのである。
2020/5/08(金)【怠惰の清盛】
この数日、誰もが外出自粛を要請されている、が、無職の私には目下どっちでも変わりはたいして無かったようで。
とにかくこの数日、午後からのリズムが作れなくて困っているのだ。
怠惰になってしまう。
何故エネルギーが切れてしまうのか。
それとも、エネルギー不足だからチャージしているのか。
もともとこの時期は五月病なんていうくらい、普通でも自律神経が整いにくい時期である。
自律神経も自立神経もコントロールする気は満々だか、春眠のもつ破壊力には敵わないのか。
暁になったのを覚えていない日が続いている。
部屋の表の犬の声 諸行無常の響きあり。
5/08(金)の記録
【SP】35→40(少しづつ書く気力は帰ってきている)
【HP】15→30(よく寝ていたので)
【珍プレー】朝のオンライン会議を寝過ごしてしまった。申し訳ない!
【好プレー】面談2件確実にこなした。
【所見】在宅勤務中の皆さんの春眠コントロールのやり方を知りたい。
2020/5/09(土)【好調プレゼン部】
今日は毎度恒例のプレゼン部の日だった。
好きなものや語りたいものを自由にプレゼンできる部活で、早13回目になる。
この件は詳細レポートを後日書くので省略するが、やはり好きな人と好きな話をするのは楽しい。
ただただ楽しい。
心のメンテナンスになる。
また、尊敬している友人の創作の破壊力にもやられる日々が続いている。
読んだ衝撃を受け止めつつも、自身の創作の糧にしてやろうという気持ちも少しづつ復活してきた。
良い傾向だ。
ただいささか、スマホ時間が延びてしまうのは課題かもしれないけれどもね。
5/09(土)の記録
【SP】40→50(日にち薬と友の創作にエネルギーを分けてもらった)
【HP】30→50(プレゼン部のおかげで目覚めてきた)
【珍プレー】レスポンスが秒速になるほどスマホをいじり倒してしまった。
【好プレー】野球のすゝめのプレゼンをしてきたぜ。
【所見】明日で創作の投稿が終わる。ターニングポイントかもしれない。
2020/5/10(日)【2度目のダメージ受けたけど】
ついにこの日、Twitterに連載していた例の創作が掲載修了した。
そして、掲載を終えたと同時の事である。
また、書き終えた時と同じくらいのダメージを受けた!
25,000(字)のダメージ!
これは今回の創作を通じて得た持論だが、本気の創作は1字書くだけで1のダメージを受けている。
それが各場面の本気度に応じて、1字が2,3よしんば10のダメージになることも珍しくない。
そもそもFFだってHP限界突破のアビリティがない限り、1万以上のダメージを受けきることはできない。
そしたらやっぱりそんだけの創作書ききったってことは、相応の創作体力を持ってることになるんじゃないかな、とまた戦闘不能になりながらも考えていた。
なお余談だが、この日は母の日なのにTwitterがある出来事によって非常に香ばしかった。
その件について学び、持論を展開したnoteを書き上げたのだが、もっと客観的な視点に立った方が良いとの助言を受けたので、現在(5/10)はアップを見送っている状態だ。
なんだよ。
note書けてるじゃないか。
5/10(日)の記録
【SP】50→70(なんだかんだ勉強してnote書いてた)
【HP】50→60(少しずつでも堅実に回復している)
【珍プレー】春眠でお眠。
【好プレー】かなり勉強してきちんとしたnote書いてた。
【所見】やっぱり自分はリズムが乗ると書けるもんだなぁ。
2020/5/11(月)【第3期Nサロンとその裏で】
真面目に企業研究したり。
真面目に自分の本気・本音を交えた志望動機を虚心に書いていた。
外はもはや初夏である。
5月もまだまだ上旬だというのに。
そんな初夏の日差しが暮れてから、第3期Nサロンの入学式が始まった。
このコロナショックの渦中、オンラインゼミに切り替えた大英断を讃えつつの始まりである。
その後のオンライン飲み会でも、主催しているプレゼン部のお話ができたり、多くの人に関心を持っていただけたり、ととてもありがたく、楽しい時間であった。
なおその喜びは、マッチョさんからのボロクソフィードバックお祈りメールの文面によるいらん黒で、塗られてしまったのだが。
5/11(月)の記録
【SP】70→80(普段のこばなしを一本書いてた)
【HP】60→70(初夏の日差しを浴びつつ散歩。明日こそ筋トレするぞ)
【珍プレー】ボロクソフィードバックに苦笑い。
【好プレー】第3期Nサロンの皆さまが暖かかった。
【所見】1日の最後にどす黒いメールよこさんでくれよ。
2020/5/12(火)【そして1週間】
昨日の最後の一矢の報いが急所に当たっていたようだ。
自身の課題探しに疲れ果てた。
スネの傷、心の焦り、過去の後悔。
さながら自分の嫌な物いっぱい詰まった釜の蓋を開けて、一つ一つ漁っては、供養していくかのような作業。
凄まじいエネルギーが必要なのは当然だろう。
そればかりに専念するのではなく、外に目を向けたい、と思い始めた。
内に目を向けるとは、すなわちメンテナンス。
外に目を向けるとは、すなわち走り出すこと。
自分を車に見立てたら、どんな車なんだろう。
見る人によって好みが違って、一緒に走る人を選ぶような車なんだろうな。
そんで、一般道には合ってない、と思っていて。
本当は、高速やレースで走りたいのかもしれないんだけど、いかんせんそのチューニングをこの5年間で施していなかったミスマッチに悩んでる。
今できる練習と3年後に生きる練習をしていると、西武ライオンズのスラッガー山川選手が言っていた。
今すべきことと、3年後にできるようになっておくべきことか。
そしたら時間の使い方も、よりシビアにする必要があるぞ。
ただ。
もしかしたら、作家にもなりたいのかもしれない。
文章を書くことで、自分は生きているのかもしれない、と気づいたから。
文を書くことは一人でできることだから。
どうやら自分は話し相手に応じて、キャラが大きく変わるそうだ。
ひょうきんにもなり、真面目にもなり、堅物にも理屈っぽくもなる。
人と話すとは、自分にとってそういうこと。
だけど、文章の中の人格は一つでいい。
文体は変わっていい。
温度帯だって変わってもいい。
文章の中の性格や、読者の人からうつる姿を変化させることに、躊躇いはない。
だって、この文章を書いている者は自分一人しかいないのだから。
やっと気づいた。
文章を書くことで、創作をすることで、自分は自分の新しい入射角から自身に切り込んで、新しい自分と出会おうとしているのだ、と。
これからも書き続けていくだろう。
これからも創作し続けていくだろう。
でもそれと同時にやることがある。
いいかげん転職先、探さねえとな。
5/12(火)の記録
【SP】80→100(書くことへの迷いが無くなった)
【HP】70→100(あと一歩だけ前に進もう)
【珍プレー】自分のエモい感情メモをうっかり完全削除してしまった。
【好プレー】このnoteを通じて元気が出た。
【所見】陽はまた昇るんだな。
参考までに
例の北方謙三先生水滸伝の二次創作
プレゼン部について
Nサロンについて