親知らず抜歯レポ
2月14日、火曜日。
左下の親知らずを抜歯してきた。
抜歯することになった流れ
そもそも硬い餅を食べたら銀歯の被せ物が取れてしまったのが始まり。数年ぶりに歯医者に行くことになり、被せ物を新しくしてもらいつつ全ての歯をチェックしてもらったら下の親知らずが2本とも虫歯になっていることが発覚したのだ。
その日、レントゲン写真を見ながら説明してくれた先生は
「ハッカさんの親知らずは真っ直ぐ生えてますし、そんなに大変な抜歯にはならないと思いますよ」
と言っていた。それが今回抜歯をする決断をする決め手となった。
以前から歯医者さんで「虫歯になりかかってますので、しっかり磨くように頑張ってください」と言われていた親知らず。
歯ブラシが届きにくいから、ほっぺたを引っ張りながら歯ブラシを奥に突っ込み、私なりに頑張って磨いていたつもりだったが虫歯になってしまったので、もうこれは抜いてしまうしかないなと思ったのだ。
怖いけど、「そんなに大変な抜歯にはならないと思う」と先生も言っているんだから大丈夫だろうと。
抜歯当日
ドキドキしながら歯医者に着くと、いっつも混んでる院内が妙に空いていた。バレンタインデーなのが関係していたのだろうか。
受付を済ませ、背負っていたリュックを下ろし、ソファーに腰掛けたと思ったら10秒で名前を呼ばれた。
うそーん!まだ心の準備できてない…。
逃げ出したい気持ちを隠し、必死のポーカーフェイスで案内された診察台に座り、差し出された「抜歯についての説明と同意書」みたいなものにサインをした。
(歯を抜かれるんだ…私は今から歯を抜かれるんだ…嘘だろ?歯を?抜くって?ヤバくない?グラついてる訳でもない元気に生えた歯を抜くって?正気の沙汰じゃねえ…どうやって抜くっていうのさ…ペンチで引っこ抜くの?アゴごと持ってかれるっしょそんなの…)
緊張MAXでネガティブモードだった私だが、あの日先生が言っていた言葉「そんなに大変な抜歯にはならないと思う」を思い出してなんとか心を落ち着けた。
抜歯担当医登場、衝撃の発言
その日の抜歯を担当してくださる先生が来て、改めてレントゲン写真を見ながら説明してくれた。それを聞いて私は耳を疑った。
「親知らずの根っこは1本だと抜きやすいんですが、ハッカさんの親知らずは根っこがしっかり2本、あご骨を抱き込むような感じで生えているので抜きにくいかもしれません。もし抜きにくいようであれば歯を2つに分割して抜きますが、顎の骨に癒着しているような場合はかなり難しいので、口腔外科に行って抜歯してもらうことになるかもしれません」
は?
ちょっと待ってちょっと待ってお兄さーん!
コンビ名忘れたけど、「ラッスンゴレライ」の人達を久々に思い出した。
ちょい待ってくれ。
同じレントゲン写真を見て、そーーんなに言うこと違うってある?
この歯医者に通い始めて4回目だが、毎回ほぼ先生が違う。大きめな歯医者さんなので先生が多く在籍しているらしい。
そういえばこの日の予約を取るとき、「次回の抜歯は初めての先生ですが大丈夫ですか?」と受付の方に聞かれた。「別にどなたでも大丈夫です!」と元気いっぱい答えたけれど、先生によって色々とこう…なんか違うんだね…。
いやでも逆に、ちゃんと色々な可能性を説明してくれて、最悪のパターンまで伝えてくれるのは丁寧だと言えるんじゃないか。
この先生を信じよう。
てか信じるしかないじゃんね…キャバクラじゃないんだから「チェンジ!」なんて言えないし。
いざ、抜歯
説明が終わるとすぐに「はい、じゃあ抜いていきますねー」と診察台が倒され、まずは麻酔を打たれた。
「歯の根っこの方は麻酔が効きにくい場合があるので、痛かったらすぐ教えてくださいねー」と先生。「はい!すぐ手を上げますから!」と食い気味に答えた。痛みはゴメンだ。
麻酔が効くまで5分ほど放置され、手汗をかきながら待機していたら再び診察台が倒された。「では、歯の横から器具を入れて揺らしていきますねー」とのこと。抜歯ってペンチのようなもので力技で引っこ抜くと思っていたが、なんか違うみたいで良かった。
と思ったのも束の間、どんな形をしてるか知らないが「器具」とやらをグッと押し込まれた瞬間に痛みが走った。
「ぁがっ!」
「痛いですか?」
「いたいです…」
「じゃ、麻酔追加しますねー」
再び麻酔を打たれて数分待ってから、抜歯作業再開。
今度は痛みは無く、どんな形をしてるか知らないが「器具」が押し込まれてくる感覚をアゴへの振動で感じる。
てかすごい振動くるんだけど…アゴが外れないか不安。私アゴが外れやすい系の生き物だということを伝え忘れていた…!アゴ外れやすいとは思ってないから、アゴ外れやすい人には耐えられない負荷かかってない?
「アゴが外れやすいなら先に言ってくれないと!アゴが外れやすい人の抜歯の方法がちゃんとあるのに!」とか叱られたりしない?
ネガティブで訳の分からんことばっかり考えてしまうこの脳みそやめたい。
そうやってアゴの心配ばかりしていたら、再び抜歯箇所に痛みが。
「ぅがっ」
「また痛みますか?」
「はい…」
「じゃあ麻酔また追加しますね」
「すみませんお願いします…」
アゴのことは言える雰囲気じゃなかったから諦めた。
麻酔を2回もおかわりしてるだけでもちょっと気まずいのに、私アゴが外れやすいんですなんて言える雰囲気じゃなかったもの。絶対また空気凍りつくやつ。
麻酔を2回もおかわりしたおかげで、その後は痛みを感じることは無く、スムーズに抜歯が済んだ。
バキッ!とか、メキメキッ!とか、まあ尋常じゃない音が、耳というより頭蓋骨から響いてきて恐怖でしかなかったが、最初に説明されたような難しい抜歯になることはなく、2回目のおかわり麻酔のあと5分ぐらいですんなり抜けた。
経過は良好
抜歯当日はさすがに痛かったし、何より恐怖だったから「20分ぐらいは噛んだままでいてください」と言われた脱脂綿は寝る前までずっと噛んでいたし、痛み止めも飲んだ。
その日は帰ってから家事を一切することなく、子供と共に20時半に寝て10時間睡眠を取ったのが良かったのか、翌日になるともうほとんど痛みも無く、心配していた腫れも無かった。
恐る恐る抜歯箇所を確認すると、なんか歯茎が覆い被さってきててもう半分ぐらい埋まりかけていた。すごい回復力じゃないか私。41歳のくせに。
「抜いた歯、持って帰りますか?」
と言うので、趣味悪いかしら?と思いながらももらって帰ってきた。
可愛い歯の形のケースに入れてくれたのでテンション上がった。
中身はすごい汚い虫歯の親知らずだけどね!
虫歯になってる歯をマジマジと見て観察したことなんてないから、面白くて毎日ケースから出して穴が開くほど見てる。趣味悪いだろ。
とりあえず痛みも腫れも無く、無事に抜歯できて良かったし、もう1本の右の親知らずもすんなり抜けますようにと願うばかり。
予想していたが、ながーーーい記事になってしまった。
みんな起きてるかーーーい?
最後まで読んでくれてありがとうございまっす!
さあ寝よう。