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#29 “母”という名のOSにアップデート

台湾好きな妻は、出産前より坐月子(Zuo Yue Zi - ズオ ユエズ)を実施したい、と言っていた。何の事かよく分からなかったが、概ね以下の事を守れば大丈夫、との事。

1. 湯船に入らない
2. 髪を洗わない
3. 外に出ない
4. 太陽光に直接当たらない
5. 風に直接当たらない
6. 冷たい食材、飲み物を避ける
7. 体を冷やさない
8. 目を酷使しない(スマホ、テレビを見ない)

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聞くところによると産後1ヶ月の過ごし方によって更年期が楽に過ごせるようになるようだ。そのために上記8つの事項を徹底したい、と。

妻が言っていたか、はたまた自分で調べてそのように脳内変換したかは忘れたが、言い回し的には、

妊娠によって新たなOSをインストールし、産後1ヶ月をかけて”母”というOSにアップデートする。

という事。

この産後1ヶ月に、上記の8つの行動を行ったり、通常の生活を行うという行為はアップデートの強制終了であり、その後OSが正常作動しなくなる危険性が高まるようだ。パソコンに例えると分かりやすいな。

あくまでそのような説があると言うだけで、それをしなかったから皆ダメになるよ、という事ではないので悪しからず。

正直、上記8つの事項を抑制することと更年期障害との因果関係や医学的根拠はよくわからない。

ただ、出産によって酷使された骨盤を緩やかに正常に戻す必要があるため、基本的には何もせずに寝たきりが良い、との事。

上半身と下半身を支える身体の中心部がぐらついたり歪むことは、神経系や血液循環、内臓機能などに大きく影響するのだろう、ということを自分なりに解釈し、理解した。

坐月子というメソッドではないにしても、核家族化が進む前の日本でも祖父母や隣近所で赤子を育て、産後の肥立ちを行なっていたようだが、これらの事は祖母や夫のサポート無しでの実現は中々難しい。

我が家では退院後には義母が来てくれ、自分も育休を取得することができたため、1ヶ月間、妻以外の誰かが家事を行い、育児をサポートすることができる体制にあった。

はじめの1ヶ月は1日の授乳は概ね8回〜10回。2時間半から3時間に一度は妻は授乳が必要のため、まとまって寝られる時間はない。自分にできることは、オムツを変えたり沐浴する事を除けば育児と言うよりは基本的には妻のサポート。いかにストレス無く、授乳と身体を休める事に専念してもらえるか。

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かくして、坐月子の実施(本家の坐月子に及ばないので坐月子紛いの子育て)が始まった。

ただ、妻の退院後、3月9日から3月27日までは普通に出社していたため、多くの家事、育児サポートは義母がやってくれていたので、夫として何かサポートできていたわけではない。

やっていたのは沐浴と、深夜のオムツ替え 及び 授乳後の寝かしつけぐらい。

あとは、日々の息子の健康チェック。

 - よく飲むか
 - よく排泄するか
 - 体温は正常値の範囲内か

基本的にこの3つに問題なければ大丈夫。

知らんけど。

その上で、少し体温が高いな、発熱かな、と思ったら、

 - 顔色は問題ないか

多少微熱が出ていても、顔色は問題ない、よく飲む、よく出す、よく寝る、であれば様子見で良いかな、と判断。

色々とマニュアル的なものもあるが、全てを完璧にこなすことは難しい。

本質を理解し、指針だけシンプルに定めていれば、多少のイレギュラーにも対処できるし、何よりも冷静でいられるような気がする。

そして迎えた3月27日。

在宅勤務要請発令と共に、自身は9日間の育児休業に突入。

3月28日に義母が帰郷後、坐月子の最後の1週間を妻と息子と自分の3人で過ごすことになる。

当然、授乳以外は全て自分のタスクとして。

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