![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137735839/rectangle_large_type_2_b528e3cb7d02337be10d22c9a5e99dca.png?width=1200)
今日の1コマ〜パート5〜
こんばんは!
回復期病院でリハビリの仕事をしていて、ここ最近あったこと、感じたことをここでたらたらと綴らせていただきます
最近はこんなことがありました
MMSEは27点の80代男性。
今回はB氏としよう。
B氏は身体機能は比較的高くキャスター付き歩行器にて見守りにて歩行可能なレベル。年齢相応の認知低下を認めており、居室を出る時は看護師を呼ぶよう何度も伝えるも、毎回1人で出てきてしまうような方。
もちろん着替え動作も見守りレベル。
ある日の9時頃、
リハビリの時間のためB氏のお部屋に行くと、もうすでに1人で着替を終えているB氏。しかも上衣はパジャマ、下衣はリハビリ着となっており、それに気づいていない様子。しかしB氏にとってこれは初めてではなく、我々スタッフが何度か1人で着替えないよう伝えるも、毎回着替えてしまっており、裏返しになっていることや、片方をパジャマを着てしまっているのだ。
そのため、B氏に1人で着替えないようにするのではなく、1人で着替えても安全な方法を模索する必要があった。
なぜ?B氏は更衣動作見守りレベルなのか?
それは以下の理由が挙げられる
❶立位バランスが不安定(特に前方へとふらつきやすい)
❷靴の上から立って下衣の上げ下げをしようとする
❸リハビリ着とパジャマの区別がついていない
❹裏返しにきてしまうことがある
そこでそれぞれ改善策を模索した
❶立位バランスが不安定(特に前方へとふらつきやすい)
立位姿勢が体幹-股関節-膝関節屈曲位となっており前方重心であるB氏。
そのため下位操作で前方へとふらつきやすいのが課題であった。
基本着替えるのは居室内。
ほのため患者さんのほとんどがベッドに座り上衣を着て、下衣は足に袖通しした後に立って腰まで上げるというやり方。
しかしB氏の場合は、その下衣を立って腰まで上げる際にやや不安定となってしまうのだ。
そこで、居室にあるターンテーブルの足に滑り止めを装着し、テーブル固定。そしてベッドのそばに置くことで立位動作時に支えとなるよう配置。
↓
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137734350/picture_pc_f88411c027fc6255a8faad6fb46597c8.png?width=1200)
こうすることで前方へとふらついてもテーブルで支える環境とした。
❷靴の上から立って下衣の上げ下げをしようとする
次に、
靴の上に立たないよう何度かB氏に注意するも、別日になると下衣の上げ下げ時に靴の上に立ってしまうことも課題であった。
B氏に聴取すると、靴を履くのが面倒とのことだった。
そこで、着替える際に立つ位置に滑り止めマットを配置。B氏には滑り止めマットの上は靴を脱いでもいいことを伝えた。
❸リハビリ着とパジャマの区別がついていない
❹裏返しにきてしまうことがある
これらも頻回ではないが週に2回ほどパジャマとリハビリ着を間違って着てるか、裏返しに着てしまうことがあった。
本人に伝えるも、そもそもリハビリ着とパジャマの区別がついていないことがほとんど、裏返し状態に気づいていないことがほとんどであった。
ちなみにリハビリ着もパジャマも病院からの支給品。そのため色合いが似ており少しわかりにくいのは確か。裏地も表とそう変わりないのは確か。
そこで、わかりやすいよう写真で、リハビリ着とパジャマを提示し、裏表確認しながら着替えれるよう設定。またパジャマとリハ着を置く場所を決め、それぞれ別にしておくことで、上衣下衣が混ざらないようセッティングをした。
これら❶〜❹へと変更し、こうなった↓
結果、このような対策を行うことでB氏は、
下衣の上げ下げの際は片手テーブルに手をおきながら、靴の上に立つことなく滑り止めマットの上で着替えができるようになり、
写真を確認しながらき着替え、脱いだ服は置き場所にきちんとたたんで置くことができるようになった。
そのため、ここ最近B氏は朝リハビリに行くとしっかり着替えを済ませて待っている。
以前のようにパジャマとリハビリ着が混ざって着ていることも、裏返しになっていることも、もうなくなった。
以上今日の1コマでした。
今日も一日お疲れ様でした🍵