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推理小説は知的な遊びの一つ、刺激的な論理の遊び(ゲーム)

綾辻行人、「十角館の殺人」読み終えた!

タイトルの言葉は小説の前半で作者が登場人物に言わせたセリフです。

別の方が「解説」で取り上げていました。素敵だったので紹介したいと思います。

「ミステリーにふさわしいのは、時代遅れと云われようが、やっぱりね、名探偵、大邸宅、怪しげな住人たち、血みどろの惨劇、不可解犯罪、破天荒なトリック、絵空事で大いにけっこう、要はその世界の中で楽しめればいいのさ。ただし、あくまで知的に、ね」

戸川安宣(元東京創元社総師)

綾辻氏は、あくまでも作中に登場する一学生の持論であって、作者自体の考えとイコールで結ばれるものではないが、部分的にはやはり、当時の自分の想いに重なるところがあったと認めなければならないだろうと語ってました。

私は、推理小説(ミステリー)について、わかりやすく表現していると感じます。



1、「新人叩き」のバッシング

別の解説者の鮎川哲也氏は

綾辻氏の26歳の時のデビュー作は、日本の探偵小説において、「新本格ムーブメント」を起こした。そんな中、綾辻氏をはじめとする本格派の新人に対して、バッシングもありました。

今と同じ、「新人叩き」もあったのですね。

鮎川先生は、「本格派」のミステリー作家として、「知性」や「品性」「紳士的であること」を重んじられ、「新人叩き」をする某探偵小説愛好会の一部のメンバーや評論家に強い調子で注意をしていたとの事。

それは、

「雑談でなく、活字になることを前提とした場合は、知性を忘れぬ発言をして欲しい」

と述べた事。

今の私達の時代にも、当てはまる言葉のように思います。

2、「おわりに」や「あとがき」はすてきなデザート

今回、私は、ストーリーもさることながら、本の巻末にある、「あとがき」や「解説」に魅力を感じました。

それは、私が、本を読むだけだった学生の視点と、大人になって、こうして、noteで文字を紡いている書き手の視点になったからでしょうか?

冒頭に

「敬愛すべき全ての先達に捧ぐ」

と献辞がありました。

私は綾辻氏のこの言葉が好きです。1987年9月に講談社ノベルスから刊行された当時の言葉を、20年後、文庫化した際にも使われた事。

20年の長きにわたって、一度も版がとぎれることなくデビュー作が書店に並び続けている事に謝辞を表すために。

文庫版としての16年後に「新装改訂版」としてリニューアルされて、今年、私の手元に届きました。

今年からすると37年前のストーリーです。

その事に綾辻氏が、支えてくれた先達の方々に、感謝の気持ちを持ち続けている事、胸が打たれました。


「献辞」という言葉をGoogle検索すると、著者が恩人・助言者などへの感謝・敬意を表すために書く言葉。とあります。

他に「おわりに」や「解説」についてのサイトがあり、みてみました。

「おわりに」については、著者は何を書いてもいい事。本のタイトルの由来、原稿をまとめ終わった感想、原稿を書きながら考えていたこと、「まとめることができて安心した」「完成したことがうれしい」など、率直な気持ちがつづられている。

それに対して、「解説」は 著者の気持ちを自由につづるものではなく、読者が本文の内容をよりよく理解できるように付加するもの、著者以外の第三者が書くことがほとんど。

そして、「おわりに」や「あとがき」はすてきなデザートですとありました。
執筆時期や執筆場所をがわかり、読者にも筆者の雰囲気が伝わる。
「夜更けのキッチンの片隅にて」「通勤の車内にて」「母の墓前にて」など、読者の想像をかきたてるような魅力的な記述になるとの事。

これから、著者の執筆時の気持ちがわかる、「あとがき」や、第三者目線から書かれた「解説」もしっかり読んでいこうと思います。


3、 日本で有名なミステリー作家

  1.  江戸川乱歩:「深い洞察力」文学的表現が持ち味、なんとなくおどろおどろしい雰囲気。

  2.  横溝正史: 「金田一耕助シリーズ」映画で人気が再燃した日本で有名な探偵。

  3.  東野圭吾: 大ヒットドラマ「探偵ガリレオ」

  4.  宮部みゆき: 代表作、中居正広さん主演「模倣犯」

  5.  サー・アーサー・コナン・ドイル:「シャーロックホームズシリーズ」

  6.  アガサ・クリスティー:「そして誰もいなくなった」「オリエント急行の殺人」など、ミステリーの女王。

  7.  エドガー・アラン・ポー:「モルグ街の殺人」(大好きな小説)。推理小説の父。

  8.  赤川次郎:「三毛猫ホームズシリーズ」日本ミステリーの大御所

  9.  辻村深月(ペンネーム): 尊敬する綾辻行人氏が名前の由来、2018年に本屋大賞を受賞「かがみの孤城」

  10.  森博嗣: 工学博士 ドラマ「全てがFになる」

  11.  綾辻行人:「館シリーズ」物理的なトリックより叙述トリックを駆使。どんでん返し系ミステリーを得意。

  12.  有栖川有栖:「月光ゲーム」「作家アリスシリーズ」でTVドラマ化

  13.  仮坂幸太郎:代表作「ゴールデンスランバー」

  14.  島田荘司:「占星術殺人事件」ゴッドオブミステリーと呼ばれ、日本ミステリー小説の「新しい古典」と言われる

  15.  内田康夫:旅情ミステリー小説家の一人、「浅見光彦シリーズ」

他に、「告白」の湊かなえ、社会派推理小説家の松本清張、「ダ・ヴィンチ・コード」のダン・ブラウン、ハードボイルドタッチのミステリー「狐狼の血」の柚月裕子、TVで見たことのある「十津川警部補シリーズ」の西村京太郎、軽いタッチでユーモアを交えた作風の「謎解きはディナーの後で」の東川篤哉。

皆さんは何名知っている方がいましたか、私は10人でした、今回綾辻行人氏をいれて、11人になりました。

4、 最後に

大人になっての読書、ミステリーもいいものですね。現実的なものばかりだと疲れてしまう時があります。作られた物語だとわかったうえで、それでも知性を感じられれば、ぐっと読むに値する世界に変わります。

非現実的な世界に飛び込むのも、たまにはいいかもしれません。

ミステリーは映像が頭に浮かんできて、TVを見てる気分になります。
文章力の勉強になるかも?です。

Kindle Unlimited も初めてみようかな……

以上です。

初めてのMacPCと共に

見にきて頂きありがとうございました。

素敵な1日をお過ごしください。











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