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20年近く前に買った Windows XPパソコンが Linuxで復活!

Dell Inspiron 6400と9300は、Windows XPプリインストールでしたが、メモリーを2GBに増設しハードディスクをSSDに換装して Windows 7や Ubuntで使用していました。ところが、とうとう Chromeブラウザーが Windows 7のサポートを止めてしまったので、OSをアップデートすることにしました。Windows 10も考えてみましたが、Windows 7でも動作が遅かったので、軽量Linuxを試してみました。

Dell Inspiron 9300

Dell Inspiron 9300は、無線LANモジュールがセットになった Intel Centrinoで、シングルコアの Intel Pentium Mを搭載したノートパソコンです。

Dell Inspiron 6400

Dell Inspiron 6400は、モバイル向け初のデュアルコアCPU:Intel Core Duoを搭載したノートパソコンです。

ChromeOS Flexが使えない

Dell Inspiron 6400と9300は、どちらも 32bit CPUなので、現在主流の 64bit OSは動作しません。従って、iMacで利用した ChromeOS Flexは使えませんでした。

CloudReadyを試してみた

ChromeOS Flexの登場で消えてしまった CloudReadyの32bit版を試してみました。バージョンが古いのは致し方ないのですが、ブラウザーが Chromiumなので、Googleアカウントによる同期も使用できないのが難点です。

Dell Inspiron 6400には CloudReadyをインストールして使用することができましたが、Dell Inspiron 9300では、USBから起動後ほどなくフリーズしてしまい、インストールすることができませんでした。

他の ChromiumOSを試してみることはせずに、軽量 Linuxを試してみることにしました。

Q4OS

32bit CPUで動作する軽量 Linuxから、Q4OSを選択して試してみることにした。デスクトップは、Windows XPに雰囲気が似ています。

ハードウェア要件も 300MHz CPU / 256MB RAM / 3GB diskといった具合で、非常に軽い。

Dell Inspiron 6400への Q4OSのインストール

Dell Inspiron 6400へのインストールはスムースで特に問題はなかった。

Google Chromeブラウザーや Microsoft Edgeブラウザーは 64bitのものしかないのでインストールすることはできない。

代わりに Chromiumブラウザーを使うことになるが、Googleアカウントによる同期が使えなくなったのが辛い。

Chromiumブラウザーでも、Google Chrome Remote Desktopは使用できる。

Dell Inspiron 9300への Q4OSのインストール

Dell Inspirion 9300へのインストールは少し手こずった。

ディスクは2.5インチIDEなので、次のmSATAに IDE変換アダプターを使用しています。

ext4 ファイルシステムの作成に失敗しました

インストールしようとすると、ext4 ファイルの作成でエラーが発生しました。試しに以前使用していた Ubuntu 6.10は ext3 ファイルシステムで問題なくインストールできました。また mSATAを USBアダプターで他の Windowsパソコンに接続してフォーマットのテストをしてみましたがエラーは発生しませんでした。

原因は不明なままですが、次の mSATAに交換して試してみたら ext4ファイルシステム作成エラーは発生せず、順調にインストールが終了しました。

error: attempt to read or write outside of disk ‘hd0’.

しかしながら、インストール後の再起動で Grubがエラーメッセージを出して起動しませんでした。

ググると grub rescue>のプロンプトで、つぎのようなコマンドで回復できると良く出てくるのですが、、、

grub rescue > ls
(hd0) (hd0, msdos9)
grub rescue > ls (hd0,msdos9)/
grub rescue > ls (hd0,msdos8)/
grub rescue > ls (hd0,msdos5)/ # suppose this is root and bootloader of linux
grub rescue > ls (hd0,msdos5)/
grub rescue > set root=(hd0,msdos5)
grub rescue > set prefix=(hd0,msdos5)/boot/grub
grub rescue > insmod normal
grub rescue > normal

そもそも setコマンドで確認すると、特に問題は見られません。

137GBの壁

Grubの設定には問題はなく、Dell Inspiron 9300のBIOSが48bit LBAをサポートしていないのが原因でした。昔のパソコンあるあるネタです。

 /bootディレクトリが、137GBよりも後ろに作られてしまうと、Grubからアクセスできないので、このようなエラーが発生します。

この問題は、/bootディレクトリをディスクの先頭に作成することで回避できます。

  1. まず、ディスクの先頭に 1GBの ext4パーティションを作成し、/bootにマウントし、ブート(起動)フラグをつけます。

  2. 次に、ディスクの最後に 2GBの swap領域を作成します。

  3. ディスクの残りで ext4パーティションを作成し、/にマウントします。

Chromiumブラウザーが使用できない

Dell Inspiron 6400では問題なかったのですが、Dell Inspiron 9300では、Chromiumブラウザーが次のようなメッセージを表示して使用できません。

Dell Inspiron 9300の Intel Pentium Mプロセッサーは、なんと SSE3命令に非対応でした。

Remminaで Windowsにリモートデスクトップ接続

Remminaをインストールして、Windowsパソコンへリモートデスクトップ接続することはできました。

LTE対応 USBドングル PIX-MT110も使えた

Dell Inspiron 9300には、無線LANの他に有線LANポートがついていますが、USBネットワークアダプターも利用できました。昔はなかったので、Q4OSを入れたら使えたので、ちょっと驚きました。

まとめ

Q4OSは、以前使用していた ubunt 6.10よりも軽快に動きます。

古い32bit CPUでは、Google Chromeブラウザーは使用できませんが、代わりに Chromiumブラウザーが使用できます。Googel Chrome Remote Desktopも使用できます。ただし、Googleアカウントによる同期は使用できなくなりました。

しかしながら、Dell Inspiron 9300の方は、Intel Pentium MプロセッサーがSSE3命令に非対応なので、Chromiumブラウザーも使用できませんした。

Remminaで Windowsリモートデスクトップを使用することで、Windowsの端末(シンクライアント)として再利用できました。

さらに、いろいろな Linuxアプリも利用することができます。


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