見出し画像

クラリネットの木から考える地球

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/mob/News.aspx?news_id=000000000307

演奏家の私はこう決意した

現在、コンサートやライブなどの演奏活動を全国で展開しつつ、東京学芸大学、尚美学園大学で後進の指導にあたっています。また、吹奏楽などで演奏活動をしているアマチュア・クラリネット奏者の皆さんに奏法指導も積極的に行っております。

その一方、クラリネットの「木」に関するレクチャーもしています。じつは、クラリネットは「木」で作られています。そのことをご存じない方がとても多い。「クラリネットの木はマメ科、アフリカから輸入されているんですよ」などとお話しすると、皆さんものすごく驚かれます。

音楽活動と環境。
直接関係しないように見えますが、じつは深くつながっています。
クラリネット奏者も地球を救えるのです。

数年前、世の中では京都議定書が話題になり、環境省が中心になって二酸化炭素排出問題やゴミ問題などが取りざたされました。こうした大テーマだとなかなかクラリネット奏者が具体的に行動できる分野は多くありません。しかし、各人の得意分野から環境問題にアプローチできれば、最終的に環境省が提起する大問題にも多くの人々がたどり着けるのではないかと思うのです。そこで私はクラリネット奏者が最も身近に感じられる環境問題として、クラリネットの木について伝えることにしました。

限りある、貴重な資源からこの楽器できていることを知ってもらい、その資源が枯渇しないよう、植林活動の重要性を訴えています。サステイナブルな楽器にしなければ、長年続いた楽器の歴史が消滅してしまいます。それだけは絶対に避けたい。だから活動しているのです。

私とクラリネットとの出会いは、ジャズ鑑賞が大好きだった父から、10歳の誕生日のプレゼントとして買ってもらったことです。あの有名な歌のように、「パパからもらったクラーリネット!」ですね。そして国立音楽大学附属高校、同音楽大学、フランス国立パリ高等音楽院を卒業しました。

環境について考え始めたのは、留学先のフランスでの生活がきっかけでしょうか。人が近づかないと動かないエスカレーター、自動的に消えるアパートの廊下の電灯、そんなことにいちいち私は感動しました。

2年前、フランスの楽器メーカー、ビュッフェ・クランポン社が「グリーンライン」という新しいクラリネットの素材を開発し、製品化しました。その新素材の楽器を演奏したとき、従来の楽器が奏でる音色とは全く違う、素晴らしい音色が放たれました。その音に感動し、思い切って今までの楽器に別れを告げました。違和感なく新素材の楽器に切り替えられたのをきっかけに、「環境とクラリネット」に取り組もうと決意したのです。

同じころ、NPO法人・エコロジー・オンライン(EOL) の上岡裕氏との出会い、クラリネット奏者でも環境問題を考え、地球を救うことができると確信しました。

プロもアマチュアも、クラリネット奏者は楽器の素材について、ご存じない方が実に多いのです。自分が使用している楽器にもっと興味を持ってもらいたいし、クラリネット奏者が地球を救うことができるという意識を持って、演奏活動、教育活動を行ってほしい。

自分としては、年間約3万本の原木が伐採されているので、毎年最低3万本以上の苗の栽培と植林に寄与したいですし、クラリネットがアフリカへ里帰りしたときに最高の音色を奏でてくれると思うので、アフリカでのライブを実現させたい。また、木は成長するのに約100年かかるので、投資家が現れないのが現状です。クラリネット奏者、楽器メーカーと一緒に苗の栽培と植林に取り組んでいただけるスポンサーを探すためにも活動し、表現していきたいです。
ーーー
PC版サイトでは写真付き記事がご覧いただけます。
[PC版URL] www.ohmynews.co.jp
ーーー

モバイル版オーマイニュース(日本版)より

投稿者は田中正敏氏、投稿日はおそらく2006年8月中旬~下旬、ライフカテゴリへ投稿されました。正式採用された記事は以下。

ほぼ同内容の記事から推察されるに、複数の編集者がほぼ同時間帯に同じ投稿を扱い、掲載時にそれが発覚したためこちらの記事番号をボツにしたという経緯ではないかと思います。モバイル版の記事番号217の方もきちんと生きて閲覧できる状態にはなっていますのでおそらくこれが正解でしょう。

ま、創刊直後のくそ忙しい時期に手の全く足りていない状態の編集部ですからこのようなミスが頻発してもおかしくありません。同一記者の投稿した同一内容の記事が2本正式採用されるなんてことも実際に起こっていますしねw