早生まれは不利という議論についてお話します
最近、早生まれの不利は大人になっても続くという研究結果(Month-of-Birth Effects on Skills and Skill Formation)が議論を呼んでいます。
我が家の二人のチビたちも早生まれです。
研究結果としては、早生まれは不利な傾向にあって、それがずっと続く、そして親による教育方法にも偏り(後述します)が出ている、というものでした。
野球とかスポーツ好きの人なら、プロに4,5月生まれが多くて、早生まれが少ないってのは昔からよく言われていることで、そりゃそうだって感じですよね。
商社マンや証券マンなどどこにおいても同じ傾向ってのは、なるほどという感じです。
僕はこの研究、すごい面白いと思いますし、スポーツ選手だけじゃないんだってことが分かったのと、教育方針への言及があったことは、子育ての参考になってありがたいと思います。
肌感覚としても、頷けますね。
娘は1歳児健診とか、2歳児健診とかで生まれ月が近い子たちが集まるとだいたい似たような感じですが、他所でもう3歳になっている同級生になる子たちと会うともう喋ってたりしますからね。
2歳と3歳の差ほどではないにしろ、小学1年生の4月生まれと3月生まれって、出生後72か月と61か月の差なので、とても大きいですよね
それはできることできないことが違って当たり前ですし、スタートダッシュの差は成功体験・自己肯定感と人生に大きな影響を与えるわけですね。
この結果から自己肯定感とか、成功体験がいかに大切かよくわかります。
日本人のノーベル賞受賞はバラけてるようです(海外は分かりません)が、これはN数が少な過ぎるのか、それともノーベル賞取るくらいの天才は誕生月とか関係なくランダムに現れるってことなのかどっちなんでしょうね。
歴史が証明していくことになると思うので、結論は未来に先送りですね。
この研究結果に対して自分の具体例を持ち出して、噛み付いてる人もいるようですが、
全体の傾向であって、そりゃ学歴や年収で成功してる人もいますよね
こういう感じをイメージすれば分かるんじゃないかな
言い方によっては、「早生まれなのに、すごいだろ!」って感じに聞こえますし、それを聞いて「早生まれのやつは統計に対してN=1の具体例で反論してくる」みたいな間違ったグルーピングをする輩もいるので、早生まれの人に迷惑かかってますよね
意味のない研究ってことは全然ないですよ
私みたいに早生まれの子を持つ親として参考にしようと思う人もいるわけですから
教育方法としては、以下の偏りが述べられています。
傾向は傾向で事実ですから、受け入れてどうするかってだけの話ですよね
「うちの子はちょっと遅れてるな」と気づいた時に応急処置的にタスクを与えるのではなく、「自己嫌悪に陥っていないか?」「劣等感を抱いていないか?」を見極め、自己肯定感の強化や好奇心の刺激、を考えるべきということでしょうね。
海外では入学を遅らせる制度もあるそうです。
データから正しく事実を認識するために、ファクトフルネスがおススメです。
こうした事実を受け止めて、では子供たちに何をしてあげられるかを考えるのが大人の役割だと思います。
もう一点、いつも気になっているのが早生まれだと扶養控除が受けられない期間が存在することです。
これは個人がどうこうできない問題なので、なんとか是正していただきたい。
児童手当は出生してから月割りなので、給付期間が短くなるのは当然なのですが、
早生まれの子は16歳から受けられる扶養控除が1年遅れます(12月31日締めなので)。
結果的に、控除額63万円である特定扶養親族が1年受けられないということになります。※下表
金額としては以下になります。
こういったことに備えて教育費を準備しないといけませんね。
こうした不利に、よく言われるのが、「早生まれは子育て期間が短いから」ということです。
勿論、子育ては大変なので、児童手当は産まれときから給付があるのが正しいと思います。
とても有難い制度ですね。
しかし、子育て期間は短ければ短いほどいいというわけではないので、扶養控除については遅生まれの子たちと同じようにしてもらえないんだろうか?と思いますね。
〇参考