稲盛和夫さんの『考え方』『活きる力』を読んで学んだこと
京セラ、KDDI(第二電電)の生みの親、稲盛和夫さんの著作2冊を今年の初めに読みました。
稲盛さんと言えば、あぐらをかいて経営破綻に陥ったJALをたった3年で再上場(2012年)させたことも有名です。
JALは再上場したことで、事実上税金から借りていたお金を返済しています。
※ただし、特例で2012年から2019年度まで法人税はほとんど納めていません。
本題に戻ります。
稲盛さんの経歴はWikipediaなどで簡単に調べられるのでここでは割愛します。
稲盛フィロソフィーとも呼ばれる経営哲学はどのようなものか、どこから来ているのか、が気になり読み始めた。
稲盛さんの言葉の節々から感じるのは、「誠実に、世のため、人のために」ということです。
そのために、一生懸命真剣になって働くということですね。
地位とか富はそれに続いてくる付属的なものということだと思います。
京セラを立ち上げてすぐの頃の従業員が起こしてしまった交通事故への対応など本当に誠実にやってこられたことが分かります。
時に、稲盛さんのやり方は頑張りすぎてしまうために、今の時代にそぐわないという方がいますが、果たしてそうでしょうか?
昨今、労働時間を減らすことが労働者にとっての大きなメリットとして、そのような施策が取られています。
確かに、そのやり方はある面では正しいと思います。
仕事に耐えている方はたくさんいらっしゃるからです。
しかし、稲盛さんの考え方では、仕事は嫌々やるものではなく、自己実現や社会貢献といったやりがいを感じながら懸命にやるということです。
現に、大義を持って何か成し遂げる人は今の時代でもがむしゃらに働いています。そうすることが辛くないから続けられるのです。
つまり、稲盛哲学がブラックと揶揄されるのは、根底の仕事への価値観が違うからです。
確かに嫌々で仕方ない仕事をしている方からすれば、「世のため・人のために」は絵空事のように聞こえ、傷口を広げるだけでしょう。
稲盛さんのおっしゃっていることを体現するならば、頑張れる環境に身を置くことでしょう。
30代の転職者の求めるものは、「年収アップ」や「勤務条件の改善」を大きく上回り「やりがい」だそうです。
一度働くと、いかにやりがいが大切か分かるんですね。
稲盛さんの著書はどんな方にも考え方や生き方の教訓を与えてくれるものと思います。
是非ご一読ください。
○小ネタ
JALは現在、大変な状況ですが、今回は稲盛さんの教えを忘れずに、世のため・人のために正しい判断を続けて欲しいと切に願います。
現在のJALは破綻した10年前と違い現場上がりの方が上におられるので、覚悟が全然違うと期待しています!