仕事をしながら1年以内にTOEIC L&Rで465→640(3か月)→770(6か月)→810(11か月)にした最短で結果を出す学習戦略【独学、留学なし】③
さて、前回
に引き続き、
1年以内にTOEIC800点を取得する戦略について、説明します。
今回がTOEIC学習戦略の最終回になります。
〇学習の進め方
以下の章立てで戦略の説明をしていきます。
ー公式問題集・タイムマネジメント
ー単語
ーPart 1
ーPart 2
ーPart 5
ーPart 3 ←今回はここからです。
ーPart 4
ーPart 6
ーPart 7
前回までで公式問題集を購入し、一度実際の試験時間で解いたことと思います。
そして、単語アプリもインストールし、単語学習を日々のスキマ時間に行うことを決めました。
さらに、Part1/2のディクテーション→シャドウィングと、Part5の学習戦略も身についたと思います。
今回は、Part 3/Part 4/Part 6/Part 7の戦略を説明します。
〇Part3 Part4
Part1/2で、解く→ディクテーション→シャドウィングをこなして、いよいよリスニングの本丸Part3/4です。
Part2のシャドウィングまで行っていれば、リスニング力が少しついてきたところだと思います。
Part3は2人または3人の人物の会話と、それに関しての3つの問いになります。
Part4は1人の人物によるトークと、それに関しての3つの問いです。
まず、Part3/4攻略において問題の先読みをどこまでするのか?という議論があります。
各パートの説明文の時間に用意された質問と選択肢を読む時間があります。
ズバリここでの先読みは1題3問までです。
それ以上の先読みはかえって目の前の問題への集中力を阻害するでしょう。
目の前の3問をしっかり読み込み、音声が終わったと同時に回答しましょう。
そして、質問の音声が流れている間に、次の3問を読み込みます。
このサイクルを回していくことが、Part3/4のコツです。
具体的な学習方法は、
基本的には、Part1/2と同様に、
解く→ディクテーション→シャドウィングと流れになります。
但し、Part3/4の場合は、ここにもうひとつ加え、
解く→音声だけで解く→ディクテーション→シャドウィングで学習していきます。
音声だけで解くとは、文字通りテキストを見ずに音声だけで解くことです。
本文、質問の音声だけで質問に対しての答えを想定できればGoodです。
Part3/4のディクテーションは時間がかかります。
最初のうちは1題3問だけでその日のリスニングの学習時間を全て使ってしまうでしょう。
また、ディクテーションは根気のいる作業なので、いかにディクテーションにすんなり入っていけるかがカギです。
そこで、この音声だけで解くことが役に立ちます。
移動中や散歩中などのノートに書き込むことができないタイミングでディクテーションを想定しながら、音声だけで解くようにしてみてください。
繰り返し聞いているうちに、聞こえている(理解できている)部分を、「早くノートに書きたい!」と思うはずです。
すると、いざディクテーションというときに集中して取り組むことができます。
私の場合は、通勤時間の行きは「Mikan」で単語学習、
帰りはPart3/4の「音声だけで解く」をし、帰宅後にすぐディクテーションというサイクルにしていました。
ディクテーションの後は、シャドウィングです。
Part3/4の30秒以上ある音声をシャドウィングするのは、慣れないうちは難しいですが、
セリフを言うように、登場人物になり切って、シャドウィングしてみましょう。
シャドウィングのポイントとして、文章として丸暗記のように覚えてしまわずに、あくまで流れてくる音声の真似をするようにすることです。
発音などは多少間違っていても自分の中で気持ちよく真似できた・大体全部言えてると思えば、それでOKです。
Part3/4についても、参考書はあるあるを学ぶくらいの使い方でOKです。
大体のシュチュエーションや展開は決まっているので、あるあるを学び、
公式問題集を使い倒してパターンを体に取り込みましょう。
〇Part6
Part6に関しては、特別な対策はしません。
なぜなら、Part5と7の対策で自然とできるようになってくることと、
そもそも問題数が少ない対策をしても返ってくるリターンが少ないことです。
最短で結果を出すには、取捨選択は絶対に必要なので、割り切ってPart6の対策はやめましょう。
私が900を取ったときでさえ、Part6は手応えがなく、おそらく全問正解はできていないと思います。
しかし、ある程度は解けるようになってくるので、心配する必要はありません。
〇Part7
Part7は量が多いので、難しいと思われがちです。
特にダブルパッセージやトリプルパッセージは苦手意識を持っている人が多いのではないでしょうか?
しかし、実は時間さえあれば、リーディングパートで一番簡単に解けるのは、Part7のダブルパッセージとトリプルパッセージです。
苦手意識の正体は、「時間に追われている恐怖」と「集中力を保てないこと」の2つです。
難易度ではないんですね。
実は、ダブルパッセージやトリプルパッセージはパッと見たときのヒントが多く、どんな話をしているか想像しやすいです。
想像力が大切で、ストーリーがどのように進行にしているかを意識してみましょう(大抵は左上にあるパッセージが時系列順で一番古いです)。
この想像力を鍛えるには、公式問題集をやり込むことです。
解き方としては、シングルパッセージは本文から読んでも、先に設問を読んでもどちらでも構いません。
シングルパッセージのポイントは決して読み直さないことです。
一度だけしか読めないというルールを課し、一度読んで分からないところは時間をかけても分からないと考えましょう。これはPart6でも同様です。
ダブルパッセージ・トリプルパッセージは、まずパッセージの種類とそれぞれのパッセージのタイトルを見ます。
そして各設問をよく読み、設問同士の関連性、ストーリー展開を考察・予想します。
パッセージの種類は、新聞記事なのか、webの広告ページなのか、企業の申込フォームなのか、Eメールのか、手紙なのか。
例えば手紙の場合は、わざわざ手紙を送っているわけですから、お礼であるとか、お詫びであるとか、そういったものがおおいです。
一方、申込フォームが一つのパッセージだった場合は、先に続くEメールは申込したひとからの苦情やリクエストといった展開が予想されます。
このようにパッセージの種類によって、予測ができます。
また、それぞれのパッセージのタイトルも非常に重要です。
タイトルでおおよその内容を想像できます。さらにポジティブなものか、ネガティブなものかによってストーリーの方向性を予測できます。
終始ポジティブな話をしている中で、ネガティブな解答は設定されにくいですね。
このポジティブかネガティブか、という観点は分からない単語に出会ったときにも役に立ちます。
本文中のどうもキーワードっぽい単語の意味が分からない、しかし前後の文脈からどうもポジティブそうだと推測できる。
ここまで推測できれば、その単語の意味は分からなくても、それほど支障はなくなります。
分からない単語には、頭の中で、↗か↘の符号をつけるようにしましょう。
パッセージの種類とタイトルを見てから、設問の選択肢を読むと、明らかにストーリー展開と異なるものが出てくるので、そのような選択肢は最初から省くことができます。
そして、設問の回答を本文の中から探す作業に入ります。ここでは、関連していそうな箇所の前後もザっと読みましょう。
学習方法としては、公式問題集の全ての問題を最低3回やりましょう。
いずれも、のんびり頭から読んでいくのではなく、
シングルパッセージは一度だけしか読めない、ダブルパッセージ・トリプルパッセージは設問を見てからとルールを課して行います。
2度目以降は、当然答えを知っているわけですが、それで構いません。
設問に対して、回答のどの部分を抽出してくるのかを身につけることが大切です。
また、単語力の向上にあわせて、新しく分かることもあります。
ちなみに、パッセージを全部読んでみて、分からないものは能力的に分からない可能性が高いです。
しかし、パッセージを全部読めば、分かる設問は、単に時間との戦いです。
本番では、当然全部読む時間はないですから、いかにストーリーを予測し、実力的に解ける問題をしっかり解くかということになります。
ダブルパッセージ・トリプルパッセージでは、800点を取れるようになっても、5個のうち1つは2分の1の回答に悩むことが多いです。
それは今の自分の実力で悩んでいるもので、読み返したところで分かるものでもありません。
即決しましょう(悩んだ時のルール決めを事前にしておくのも良い方法です。→悩んだときは若い方を選ぶ、a>b>c>dなど)。
TOEICはどこまでいってもタイムマネジメントが重要です(よほどの上級者はその限りではないかもしれませんが)。
私が900点を取った時も、余った時間はたった3分ほどでした。
そのため、全文を読まずともストーリーの流れがおおよそ分かるようになるということがとても大切です。
設問やパッセージの視覚情報から察しがつくようにしましょう。
ちなみに、集中力を保つ最も良い方法は時間に余裕を持つことです。
なぜなら、集中力を失う最も大きな原因は「焦り」だからです。焦らず目の前の問題に取り組めば集中力は続く可能性が高いです。
タイムマネジメントをしっかり行い、on timeなことが分かっていれば、無用な焦りを感じることもなくなり、集中力も維持できるのです。
〇まとめ
以上が、私のTOEIC学習戦略です。
私はこの学習法で、半年で770点、11ヶ月で810点を取りました(770→810で5ヶ月空いてしまったのは家庭の都合で受験できなかったからです)。
そして、最終的には900も取得しています。
まとめると以下の手順になります。
①まず、めげずにやり切ることを心に決める
②サンプル問題・公式問題集①
③単語 Mikanでスキマ時間に学習、4択→カードめくり (単語はMikan以外に手を出さない)
④Part 1 解く→ディクテーション→シャドウィング (参考書でTOEICあるあるを強化)
⑤Part 2 解く→ディクテーション→シャドウィング (参考書でTOEICあるあるを強化)
⑥Part 5 問題数を多く解くこと(品詞や文法問題に注力、タイムアタックなどでモチベーションを維持する)
⑦Part 3 解く→音声だけで解く→ディクテーション→シャドウィング (参考書でTOEICあるあるを強化、スキマ時間にリスニング→ディクテーションの意欲を高める)
⑧Part 4 解く→音声だけで解く→ディクテーション→シャドウィング (参考書でTOEICあるあるを強化、スキマ時間にリスニング→ディクテーションの意欲を高める)
⑨Part 6 特別な対策はしない
⑩Part 7 繰り返し解く(最低3回)、ストーリー展開を予測する癖をつける
公式問題集が1冊使い尽くしたら、次の公式問題集で同じことを行いましょう(公式問題集は新しいものから順に)。
意外と使っている教材が少ないなという印象ではないでしょうか?
公式問題集以外に使い参考書は、
リスニングのあるあるを学ぶための参考書と、Part5対策の参考書だけです。
そうなんです。
TOEICのスコアアップの肝は何度も言いますが、公式問題集です。
公式問題集をボロボロになるまで使い倒すことが間違いなく高得点獲得の最短ルートです。
公式問題集に広がるTOEICワールドを骨の髄まで染み渡らせることが何よりのTOEIC対策です。