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え、化粧品会社って工場持ってないの!?

こんにちは!
今回のタイトルは筆者が化粧品業界に入って衝撃を受けたことです。今日は化粧品業界の裏話「実は多くの化粧品ブランドには自社工場がない」という驚き(?)の事実をお届けします。「え、あんな大きなブランドなのに自分たちで作ってないの?」と思うかもしれませんが、これが化粧品業界では普通なんです。そのしくみを解説していきますね!


化粧品OEMって何?

まず、「OEM」という言葉の意味から。OEMは「Original Equipment Manufacturer」の略で、簡単に言えば「他社のブランド製品を代わりに作る工場」のことです。化粧品に限らず、電気製品や食品などいろんな業界でもこのしくみがあります。

化粧品業界では、ブランドが「こんな商品を作りたい!」というアイデアを持ち込むと、OEM工場がそのアイデアを形にしてくれます。工場側が成分の配合を考えたり、特殊な機械で容器に詰めたりして、商品を完成させるんです。ブランド側は販売やマーケティングに集中できるというわけ。工場を持っていないことはブランドの運営会社のHPを見ればすぐわかりますし、隠すことでもありません。

なぜ多くのブランドが工場を持たないの?

かつて工場をもっていたブランドも、近頃ではどんどん減らしる傾向にあります。それはズバリ、「お金」と「効率」の問題!

工場を持つには、土地、設備、人件費、維持費などがかかります。特に化粧品は種類や形状が多様なので、全てに対応できる設備を揃えるのは非現実的。しかも、たくさんの種類を少量ずつ作る場合、コストが爆発します。

そこで頼りになるのがOEM工場。専門の設備や技術を持った工場に依頼することで、品質の高い商品を効率的に作れるのです。ブランド側としては、「工場を持つリスクを背負わずに、いいとこ取りできる」という大きなメリットがあります。

OEM工場はそれぞれ得意分野や専門設備を持っています。

例えば
・スキンケアに特化した工場:美容液やクリームの配合が得意。
・メイクアップ製品が得意な工場:アイシャドウやリップの色味や発色がピカイチ。
・シートマスク専用ラインを持つ工場:薄いシートに美容液を浸す技術が抜群!

筆者が目撃した、OEM工場の裏側
むかしむかし、筆者がとあるOEM工場を訪問したときのこと。見渡す限り、ブランドのロゴが入った箱がズラリ。おや、A社の商品がここで作られている…と思ったら、隣にはB社の商品も同じラインで製造中!

「え、ライバルブランドが同じ工場で!?そんなのアリ?」と驚いたのですが、OEMではよくあることなんです。製造販売元を見てみると、確かに「A社もB社も同じ工場!」なんてことがよくあります。これを知っていると、ラベルの裏を見たときに「へぇ、このブランドもここで作ってるんだ」とニヤニヤしてしまいますよ。

OEMの便利さとリスク

OEMは効率的で便利ですが、リスクもあります。たとえば、依頼先の工場で問題が起きると、ブランド側もダメージを受けます。だからこそ、信頼できるOEM工場を選ぶことが重要なんですね。

化粧品業界は、多くのブランドが工場を持たない「ファブレス」形式で成り立っています。その裏側には、高度な技術を持つOEM工場があり、ブランドのアイデアを形にしてくれています。次に化粧品を手に取ったときには、ラベルの「製造販売元」をチェックして、「どこの工場で作られたんだろう?」と想像してみてください。化粧品がもっと面白く感じられるかもしれませんよ!

ではまた次回、お楽しみに!

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化粧品の中のヒト☆はじめ
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