事業者は数字をサンドイッチで捉える
今は個人で起業されている方がとても多い時代です。会社勤めするという形式にとらわれず、自分の好きなこと、得意とすることをお仕事にして生計を立てていらっしゃる方も多いでしょう。
更には、そこから法人化へ発展され会社経営者になられる方もいらっしゃると思います。
それと同時に、簿記会計を理解されておらず経理という業務に苦戦されている方が多くいらっしゃるのも感じています。
事業収入があり、支出があれば、この収支を帳簿につけることや、収支の計画を立てることなどがとても重要になってきます。経営や経理に携わったことのない方からすると、これらの業務はとても面倒に感じている方も多いのではないでしょうか。
でも事業活動を始めたら、帳簿への収支の記録や、計数管理、収支計画は必須となります。
今回はそんな経営者の頭を悩ませている数字についての考え方をお話しできたらと思います。
☆今回のお話しはstand.fm「hajimeラジオ」でも放送しております。
「ながら聴き」 などでもお楽しみ下さい。
また、今回のお話しは、stand.fmのコラボ配信でもお話しさせて頂いております。お相手は「言語化は未来をつくる」というチャンネルをお持ちでプロコーチでいらっしゃる山田さんです。会話形式となっておりますのでこちらも合わせてお聴き下さいませ。
コラボ配信⇒「事業者は数字をサンドイッチで捉える」
事業の基盤となる「収支管理」
個人・法人問わず、事業を営む場合には必ず収支を管理することが必要になります。
そもそもその事業を始める時の軍資金はいくら用意したのか、そこから明確にしておく必要があります。いわゆる「開業準備金」や「資本金」と呼ばれるものです。
ここで大切な考え方が、個人の財布と事業の財布はしっかりと分けておく必要があります。
そして事業がスタートしたら、収入と支出が発生するでしょう。
きっと多くの場合が、備品を買うなど「支出」からスタートすると思います。
事業での支出は、必ず領収書が必要になります。
その領収書を元に支出として帳簿に付けていく必要があります。
※領収書は日付順に保管しておきます。
簿記で言えば、その支出を勘定科目を付けて振り分ける必要があります。
例えば、電車代であれば「旅費交通費」などです。
※今回、細かな部分は割愛します。
そして晴れて売上が立てば、それは「収入」として計上していきます。
いつ、誰から、何の商品やサービスで、いくら入ってきたのかを明確にしておきましょう。
収入と支出を日別に記録し、最終的に一ヵ月単位で、いくら利益が出たのかを算出します。(赤字であればいくら損失なのかを把握しておきます)
これら事業実態を数字で明確にしたものが事業の基盤となります。
事業の指標となる「収支計画」
事業の数値管理としてもうひとつ大切になるのが、未来の予想を数値化した「収支計画」です。
この事業を営むことで、どの位の売上を立てるのか、その売上を獲るためにどれだけの経費を掛けるのか、結果利益はどの程度を見込んでいるのか。
これらを開業時に明確にしておく必要があります。
この開業収支計画は、事業を始めてみて実態が明らかになってきたら、実情に合わせて上方または下方修正する必要があります。
また、この収支計画は毎年、新しい事業年度になる前に作成しておきましょう。しっかりとした企業であれば、3ヵ年計画など中長期的な計画を立てておくほど経営にとって重要な指標です。
この収支計画を面倒だからという理由などから作らない事業者が多いのですが、自分の事業をどのような数値計画で進めていくのか明確にしないで進める程怖いものはありません。なんの地図も持たず山に入るようなもので、きっと遭難してしまうでしょう。
それほど、事業において収支計画は重要な指標です。
「基盤」と「指標」で「営業」を挟む
帳簿をきちんと付けて収支を明らかにする「収支管理」という基盤を下に置き、事業の指標となる「収支計画」を上に置き、事業者が一番着目しているモノを売ったり、サービスを提供したりする「営業活動」を真ん中に挟みます。
これが理想的な事業のイメージです。
多くの事業者が、帳簿管理は税務署へ申告するためにやらなくちゃいけないものというイメージで、営業活動の脇に置いてしまいます。
あまり自分事として捉えておらず、苦手意識もあることから、とにかく「面倒なこと」と思ってしまいます。
これは事業を営む者としてとても危険な考え方です。
「収支管理」を基盤として下に置く
サンドイッチで言えば下の食パンです。
「収支計画」を指標として上に置く
サンドイッチで言えば上の食パンです。
その間で「営業活動」を行う
サンドイッチで言えば具です。
つまり数字を上下に置いてサンドする形で営業活動を行わないと、事業はうまくいかず失敗するか、遠回りをして無駄な支出をしてしまう可能性も高く、事業者が望んでいない結果となるでしょう。
事業者にとって、収支管理や収支計画は正に事業の生命線であり、税務署のためにやるものではなく自分事として捉える重要な業務です。
是非その意識を持って、事業に取り組んでほしいと思います。
以上です。
今回は「事業者は数字をサンドイッチで捉える」というテーマでお話しさせて頂きました。
少しでもお役に立てたら幸いです。
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