シフト制の仕事の出勤時間を間違わない為のよくあるてづくり

私はシフト制の仕事をしています。出勤時間も、休みの曜日もランダム(―これは働かされる側の視点ですが)です。

先日遅刻をしてしまいました。原因はシンプル、「出勤時間をろくに確認せずに前日と同じだと思いこんでしまった」から。この原因を掘り下げると、シフト制と言ってもざっくりオープン、クローズ、ミドル、その他のラインがあるわけで、このときは3日連続ミドルだったので、3日連続同じ出勤時間だと思っていたのですが、実際には真ん中の日のみお店の混雑予想で30分はやくなっていたといったところ。

混雑が予想される日に30分ものうのうと遅れて出勤し、迷惑をかけて申し訳ないし、前日にも当日朝にもしっかり確認せずに早起きして朝ごはんを作ってゆっくり食べて、"時間に余裕を持って"家を出たつもりの自分を深く深く呪いました。

しかしこの確認ミス、【気をつける】という改善策だけではなんだか同じ過ちを犯してしまいそうな香りがします。だってこの事件の前日だって、私次の出勤時間を確認するという行動はとっていたんですもの。それが思い込みにすり替わってしまったのだから、本当にどうしようもないダメ人間です。

そこでこのダメ人間用の改善策をてづくりしました。なんのひねりもない、出勤時間を書いたカレンダーをつくっただけです。

……ここまで導入です。この先はひねりのなさが思慮されたものであると主張するタイムです。どうぞよろしく。


さてこのカレンダーをつくるに至った思考を書き連ねます。

▼これまでの管理方法

前提として、シフトの管理はweb上で行われており、会社から紙でもらうことはありません。これまでの私はwebのシフト画面をスクリーンショットし、画像データにすることでホーム画面のウィジェットとして設置して強引に受動的視認を可能にしてきました。以下にこの方法のメリットデメリットをまとめてみます。

▽メリット

①スマホさえあればいつでもどこでも能動的確認ができる

②SNSやゲームのついでに目にすることで受動的確認ができる

▽デメリット

①急な変更があったとき(結構頻繁にある)、変更前の情報が混在する可能性がある。あるいは混在もしくは変更が行われたかどうかに気づくことができない

②半月分の数字の羅列は受動的確認を行うには情報量が多すぎる=意識して能動的に確認を行わなければ結局認識されない

……要はシフトを提示する側か、確認する側のどちらがが1アクションを起こさなければ、効果的に確認をすることができないということ。

前者の案としてスケジュールアプリを挟む方法も試しました。これだとポップアップ等の通知機能により、受動的確認が非常に楽になります。しかし、1日ごとに細かに時間を入力する作業が釣り合わない程の重荷でやめました。

では後者です。やはり私の脳が「確認するぞ!」と命令をくださなければならないのです。この命令を出すきっかけを定義づけることが、今回のものづくりの目的でありゴールです。


▼ステップ1

てっとりばやく、まず私はシフト画面をプリントアウトしようと考えました。それを壁に貼れば、この紙は私の部屋の中で唯一【次の出勤時間を確認する為のモノ】という存在意義を勝ち取ることができ、それはすなわちそれ以外の価値はない=そうするしかない にスライドすることができるのでは?と考えたからです。

▼ステップ2

デメリット②にあるように、情報量が多いと、ほしい情報にたどり着くまでの労力(この場合、次の出勤日がいつなのか探す手間)を惜しんでしまい、【確認をしない】という結果が残ってしまう恐れがあります。そこで私は【終わった日に☓印をつける】という私からの1アクションを加えようと考えました。似たような数字の羅列から該当日を探し当てる手間より、書かれた☓印の次の日に☓印をつける手間の方が、圧倒的に頭を使うことなく出来るからです。この方法を実現させるためには紙のそばにペンを置く必要があるようです。

▼ステップ3

欲を出しました。もっと楽をしたいという欲です。ものづくりやデザイン活動はいつだってもっと良くしたいという欲のもとに生まれるのです。知らんけど。

ステップ2を実現させたときの生活をイメージしたら、☓印をサボって結局次の出勤日を探し出し、休みの日に過去の日にまとめて☓印をつけるダメ人間が容易に見えました。これでは②の考えが破綻してしまいます。

結論から言うと、ひめくりカレンダーを導入しました。

私からの1アクションは【めくる】こと。めくった先には次の日の情報(―オープンなのかクローズなのか、何時から何時までの勤務なのか、お店は何時に開店して何時に閉まるのか、イベントや研修などのイレギュラーがあるのかないのか、はたまた休日なのか)が書いてあります。めくらなければ確認することはできません。ただめくれば必要な情報だけ受動的確認ができるし、明日以降のことが知りたければ少し能動的になってもう1枚めくればいいのです。頭を一切使いません。情報を書き込むためにスケジュールアプリを使っていた頃のような作業が必要とされますが、義務教育をしっかり受けているのでアナログで書いたほうが圧倒的に楽です。情報によって色やフォントサイズや装飾を自由に変えることだってできます。無敵です。


▼制作

ひめくりカレンダーのアイディアが出たあと、脳内会議ですぐさま可決されたので、100円ショップではがきサイズくらいの分厚いメモ帳を買ってきました。ちぎりやすいやつです。

家に帰って映画を見ながら、その日からの日付と曜日を適当に書きました。1日1枚。使うのは黒の太いペン。その後、webのシフトを見ながら余白にピンクの細いペンで出勤時間等のジョブ情報を書いていきました。急な変更があったって、ペンでピピッと書き換えちゃえばいいんです。書き換えたあとがあれば「オッ、変更されているな」とわかります。あとはベッドヘッドに置くだけ。


▼棚ぼた

冒頭で働かされる側の視点、なんて書きましたが、自分自身シフト管理に口出す役職です。部下のシフト管理は血眼で乱れを探しますが、なかなか自分のには気づけなかったり。そんな乱れをカレンダーづくりの最中に発見するという棚ぼたがありました。1度自分の手で書くという作業があることで、早期発見できたわけですね。ちなみにこれが気づくのが前日だったりしたら絶望です。



そんなわけでとくにひねりがあるわけでもない私の遅刻しない為の改善策、それをつくるに至った私の思考順路をツラツラと長々と書かせて頂きました。

何が言いたいのかと申しますと、やはりデザイン活動って楽しいですね。

目的があって、アイディア出して、多角的につついて形を変えて、最後は指先から具現化させる。

これを仕事にするにはいろんなスキルが足りずに、デザイン学科を専攻した大学を出て接客業をしていますが、世の中問題だらけ。デザインを必要としすぎていて、それでいて誰も「デザインをしよう!」と解決していくわけではないのです。PDCAとか、大人になって理論武装みたいなことたくさんしてきたけどやっぱりデザインしたいなぁ。


そんなわがまま言う前に、遅刻しない普通の社会人になりましょうね。

では。

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