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洗濯の熱量

家事は概ね好きだが、洗濯がこんなに好きになるとは思わなかった。
洗濯は洗濯機がするのだから洗濯好きは過言かもしれないが、晴れていて時間に余裕がある日は、せっせと洗濯機を回す。
おかげで我が家は人間2・猫1にもかかわらず、結構な水道代である。
前に東京都の家計調査に協力した際、発覚した。

家計調査は結構面倒なのだが、都の調査員にお願いされればこれも縁だとお受けし、なおかつ選ばれし者として家計簿を半年書いた。
副産物として、東京都知事からお礼状とお品物が届く。
非常食になるような缶詰のパンや、ホテルのスープ缶、レトルトカレー、クッキーの詰め合わせ、あと何だったか、そうそうカニ缶も。
カニ缶は嬉しく、大事に色んなアレンジをしていただいた。
そんな家計調査だが、お品物だけでなく、水光熱や食費など平均値が記されたチラシを毎月貰える。
そこで、育ち盛りの子供がいる家庭と同じくらいの水道料金と知ったのだ。

なぜそんなにも洗濯に魅せられるのか。
ただ単に清潔になるのが好きだと思っていた。
実際その要素も大きいのだが、クリーニングや乾燥機ではダメな事にも気付く。
天日干し、太陽と風に晒すことが好きの条件になる。
外で乾いた洗濯物の香りの、何と芳しいことか。
洗濯洗剤の香りも含まれるのだが、それよりも太陽と風の匂い。

洗濯の水で洗われ、
風で乾燥し、
太陽で熱量が充填されて、
土の私に、水・風・火のエネルギーが還元される

なるほど、それは心地良いはずだ。
これからはエネルギーワークの一つに、意識して洗濯も加えることにしよう。

エネルギー不足になりがちな私だが、お世話になっているセラピストがいる。
しっかり2~3時間をかけてオイルマッサージをしてくれ、彼女のところへ行くと体がほぐれて楽なのもあるが、エネルギーが入った感じがして気に入っている。
そんな彼女だが、人に触れられるのは苦手でマッサージはおろか、美容院にも行けないそうだ。
だが一方でどれだけ施術しても疲れ知らず、むしろ元気になるという。

彼女は調子を崩すことも多かったのだが、自宅でサロンを始めて目に見えて健康になっていった。
魔力溜まりではないが、発散しないと体の内にエネルギーが溜まってしまって具合が悪くなるタイプなのかもしれない。
セラピストは手から悪い気を吸って調子が悪くなってしまうと聞くが、彼女は無縁のようである。
疲れていたり、影響を受けがちなセラピストなら大変そうだが、彼女の場合は強力なエネルギーが手から放出され、疲れたクライアントの体に入っていく。
クライアントは枯渇したエネルギーを補充でき、彼女も有り余る気を与えることができるのだから、彼女にとって天職だったのではなかろうか。

しばらく彼女のところへ行っていなかったから、久しぶりに連絡をしてみよう。
梅雨の季節は洗濯物からのご利益は得られないだろうから、前以て彼女にお願いすることにする。


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