足が生えたとしか思えない
見つからないんです。いったいどこにいったんでしょうか。
去年の秋、出しっぱなしにしていた手袋を、そろそろしまわないとな・・・としまった。そこから、手袋は行方不明になってしまった。
しまった記憶は確かにある。けれど、どこにしまったかが分からない。“しまう”、“収納する”ということは、なくさないようにするため、という意味合いもあるはずなのに、なぜ手袋は消えてしまったんでしょうね。
この冬も寒い。ついこの前も雪が降って、顔が凍りそうなほどだった。その中、手袋のないわたしはコートのポケットに手を突っ込んでやり過ごした。
買ってしまおうか、と思ったこともある。けれど家のどこかには必ずあるはずの手袋を思うと、買うことに躊躇した。いくら探しても見つからないのに、買った直後にあっさり発見してしまうのはこの世のセオリーなので。
そして今朝、箪笥から靴下を取り出した時、見覚えのある灰色の毛糸がちらっと覗いて、もしかして・・・とひっぱりだしたらやはり手袋だった。
どうしてわたしは、こんなところにしまったんだろう。
謎だ。
手袋もこの寒さに耐えかねて、暖を求めて自ら靴下の群れに潜り込んだのだろうか。本当はぬくぬくしていたいんだろうか。だとしたら申し訳ない。
2月中旬、ここまで逃げ切ったのならもうつけないでおこうか、と迷ったのち、今朝もコートのポケットにお世話になった。
早く春よこい。
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