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生駒山ケーブルカーと宝山寺

ダイエットのために近所を散歩するのも飽きてきたので、ちょっと電車に乗って生駒山から下ろうと鉄オタと行くことになった。

右の白樺は国内最古のケーブルカー

近鉄生駒駅から乗り換え1分ほどで、日本最古にして最長のケーブルカーに乗ることができる。こんなナリしているが、大阪や京都のベッドタウンとなっている生駒は住宅街が多く、この派手派手なかわいいファンキーな猫ちゃんケーブルカーには学生やびしっとスーツを来たリーマンも利用する。

生駒山頂遊園地に行くには、乗り換えなければいけないが本日は宝山寺駅にて下車。
本来は生駒駅から続く参道をひたすら登らないといけないが、ケーブルカーを使えばかなりのショートカットになる。

宝山寺駅から見る傾斜面

いやーーーーー

涼しいわ

山はね、涼しい。ほんとに。

参道はひたすら階段を登る。年末から正月はここに人がごった返すらしい。行く気がしない。

石切さんの参道は和菓子や占いやカフェや占いや占いが所狭しと並んでいたが、宝山寺こと聖天さんの参道は民宿はちょこっとあるものの、ほぼ店がない。これが後々地獄となってくる。

ひたすら登ると、見事な注連縄が見えてきた。

ちなみに宝山寺こと聖天さんについては、wikiを見てくれ。

正直、あまり期待していなかったが、これがすごい。
崖の上に仏さまがいらっしゃる。この仏さまが聖天さまだ。

聖天さまは、もとはヒンドゥー教のガネーシャを起源とする。ガネーシャは富の神様なので、ここ生駒聖天さまも大阪商人たちの祈りの場だったらしい。

それは現在も続いており、私のほかにも自営業者が3人来ていた。

せっかくだからと、お線香をあげようとしたが、火の点け方がわからない。もう一組の男女ペアもウロウロしている。
一人、手慣れた様子で大小ある常香炉のうち、小さい常香炉に線香の束を突っ込んでいた。聞くと、灰の中に線香を突っ込むと火が点くらしい。
火が点くまで時間がかかるので、その間に参拝になれているであろう男性に質問してみた。

やはりその人も自営業者で年に2回は参拝に来ているという。

「聖天さまは人を選ぶといわれています」

無学だった私は、「私のような不肖者の願いは聞き入れてくださらないということか」と勘違いしたが、そうではないらしい。

「その人の意思に関係なく、聖天さまが悪い縁をお切りになり……私も気がつけば二人ほどと音信不通になっています」

ほお……
他にも、酒ギャンブル喫煙をやめる(絶ち物という)かわりに願い事をする「願掛け」があるらしいが、途中で断ち物をやめてしまうと凶事がふりかかる、という。

これは、あれだ。力が強すぎる神様がいるときのやつだ。

この正式な「願掛け」は本日行わずに、通常の参拝だけで終わらせた。

境内は湿気も少なく、爽やかな風がふいていた。参道を登っている時に吹き出た汗もすっかり引き、自然の冷気が体力を回復させてくれる。まさにパワースポット、物理的に。

しばらく境内を見学したあと、帰りはケーブルカーを使わずにひたすら参道を使って下山することにした。

これが地獄の始まりだった。

距離にしてはそこまで遠くはない。だが、私は腹を空かせていた。
とにかく腹が減っていた。しんどい。
だが、参道とは名ばかりで、何もない。ひたすら民家が並ぶばかりである。
自販機も、コンビニもない。

苦行である。

参道は令和2年に新しくなっており、非常に下りやすい。
が、私の腹はそれどころではない。

腹が減っても猫ちゃんは撮影する。

なんとか生駒駅まで下りきり、コンビニでおにぎりを買って難を逃れたが、次回来るときは何かしら非常食を携帯しようと固く誓った。

しかし、モンブラン専門店に寄らなかった自分を褒めたい。

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