見出し画像

配車同士の会話例

配車係のたろーです。

今回は配車係がどんな思考回路で配車をしているのか、頭の中を覗き見できるような形で紹介していこうかと思います。

なお、私は配車係としては二流で、超一流の方々から見ればかなりヌルい配車をしているという自覚はありますので、その辺を考慮して温かい目で見守っていただければ幸いです。

ケース1:車そこそこ、仕事そこそこある場合

prrr

「はい、たろーです」

「あ、たろーさん?明日でお願いしたいんだけど、○○から○○宵積みで」

「はーい、やっときまーす」

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「もしもーし、明日ってまだ車いる?こんな仕事あるけど」

「(自車はつけきったけど、暇そうだったから大丈夫だろ)オッケーでーす、指示書流しといてくださーい」

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「あのー、こんな時間なんだけど、明日ってまだ車いる?」

「(そろそろ周りも怪しい気もするな…)ちょっと確認して折り返してもいいですか?たぶんいると思うんで、すぐ折り返します!」

「まってるねー」

・・・

という感じで、これくらいの時が配車やってて一番楽しいパターンです。周りに車もいることがわかっていれば、とりあえず先に仕事だけ取っておいて後で捌く。仕事の手札が多ければ、自車の組み合わせも難しくないので、バラ仕事は全部外に降るとか、PLの簡単な仕事をワガママな乗務員にやってもらうとか、色々融通が聞きますからね。

特に、この仕事は嫌だとか、この仕事はやりたくないとか、そういう文句を言ってくる乗務員が自車や預かりの車にいる場合は、ストレスなく過ごせる期間ですね。

ケース2:車少ない、荷物多い場合

prrr

「はい、たろーです」

「あ、たろーさん?明日の仕事なんだけど…」

「(定期の仕事ですでにいっぱいなんだよな…)ちょっと明日は車少なめなんで、先に車情報取ってきてもいいですか?」

「明日忙しいんだね」

「はい、ちょっと聞いてきます」

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「もしもーし、明日の仕事で○○なんだけど」

「(あー、この仕事ならなんとかこなせるかな?いつももらってるしやらないわけにもいかんだろ…)明日は車少ないですけど、なんとかしときますよ」

「いつもありがとうね、車いないみたいだから助かるよ」

「いえいえ、暇な時もよろしくお願いします」

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「ほんと助けて、全然車いなくて!」

「(うちもいねーし)あー、ちょっと明日はもういっぱいで、外で聞いてくるしかないんですよね…。ちなみにどんな仕事ですか?」

「○○から○○なんだけど、バラで云々」

「(この時期バラでこの運賃じゃいないでしょ…)わかりました、ちょっと聞いてきます」

・・・

車が少ない場合、如実にリアクションが変わります。申し訳なさはあるんですが、出来ないものは出来ないし、普段から仕事をもらえてる会社なら別ですけど、忙しい時だけ連絡してくる荷主もいますからね。

そういう荷主は…って感じです。

仲の良い協力会社でめちゃくちゃ困ってる場合は、色々案を出す場合もあります。例えばこんな感じ。

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「あ、たろー君?あのさ、明日の仕事でめちゃくちゃ困ってて、○○なんだけどどうにかならない?」

「あれかー。正直後ろが空いてる車はいるんだけど、時間が読めないんだよね。その車しか空いてないから、もし間に合わなかったら逆に迷惑かかっちゃうかもしれんよ」

「何時ごろ終わるの?

「早くて○時、遅くて△時かなぁ」

「じゃあ、繁忙期だし時間の交渉できるか聞いてみるわ。こっちもこれしかいないし、繁忙期もいつも通りやれって言われても無理だし」

「時間交渉出来たらやりますよ。車空けとくから、決まったら連絡して」

・・・

みたいな感じのやりとりがあるわけですねぇ。前提条件はどの仕事にももちろんあります。ただ、こういう状況の場合はこうして欲しいとか、前提条件を覆すような提案も繁忙期には通ることもあるんですよね。

こういうときに、知恵絞ってうまく仕事を取れると売り上げも立つし、感謝もされるし配車やっててよかったなぁと思います。

ケース3:車多い、仕事が少ない場合

prrr

「はい、たろーです」

「あのさー、明日のしご…」

「やります」

「まだ何も言ってないけど笑」

「なんでもやります」

「じゃあ、やっといて、いつものあれね」

「いつもいつもありがとうございます!」

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「明日の仕事で、○○なんだけど、ただバラなんだよね。運賃も安いし。ただ、重くはないみたい。ケース物って言ってたから」

「(うーん、バラはあんまりやりたくないけど、暇だしな…。仕事つかないと乗務員の給料にならないし貰っとくか…)やりますよー、取ってきて良いですよー」

「あ、じゃあ、取ってくる」

「はい」

数分後

「ごめん、終わっちゃったって」

「暇だもんなぁ、、了解です」

・・・

prrr

「はい、たろーです」

「もしもーし、暇だろうから仕事聞いてきたよ。○○のバラなんだけど、一個20kgくらいだって。450ケース。運賃は○○」

「(重!安!誰がやるかボケ!)いやー、明日はバラできる乗務員使っちゃってて、PLならできるんですけど、すいません」

「あ、まじ?取ってきちゃったよ、誰かいない?」

「うーん、周りに聞くしかないですね。ちょっと聞いてきますよ」

「よろしくー」

・・・

暇な時というのは何でもかんでも仕事を取りたい衝動に駆られるもんですが、やはり乗務員の性質とか体調とかを考慮しないと大変なことになります。私も若い頃はとんでもない荷物(やったことがなく、荷扱いが難しい荷物)を取ってしまい、めちゃくちゃキレられた記憶がありますしね。

乗務員の立場になってみればわかることもあるかと思うので、たまには立場を入れ替えてみるのもオススメです。ただ、あまりにも乗務員に寄り添いすぎちゃうと、今度は仕事ができなくなるのでほどほどに…。

もたついてると、二番目の例のように仕事がすぐに終わっちゃうので、暇な時期ほど迅速な判断が必要とされますよね。車がいないより荷物がない方が配車としては恐怖であったりします。

配車も色々考えてるのよ

というわけで、めちゃくちゃ簡単に、大体どんなふうに考えて話しているのかを例に挙げてみました。配車やってる身からすると、当たり前すぎて特になんの感想もないとは思いますが、他の業種からみるとこんなことやってるのか?と思うわれるのかな?

乗務員との会話バージョンとか、荷主との会話バージョンもやってみたいなーと思ってるんで、興味があれば反応してくれると嬉しいです。

ではー。

お金が貯まったら飲みに誘います。