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2020年4月15日 23:12
セドリックの家に遊びに行った際、やたら「ご飯食べてる?これ食べた?これ食べた?」と聞いてくれるおばあちゃんがいた。歳はおそらく80を過ぎていたと思う。ピンクの可愛いワンピース姿が印象的だった。おばあちゃんが揚げてくれたフライドチキンも美味かった。(聞けば自分家で飼ってた鶏らしい!)それから数日後、いつものように仕事終わりセドリックと雑談していると奴がこんなことを言う。「こないだ俺ん家来
2020年4月14日 00:07
前回ドッペルゲンガーにまつわる不気味な話をしてくれたセドリック。実はもうひとつドッペルゲンガーの話があるんだ、と言って聞かせてくれたのが今回のお話である。舞台は前回と一緒、セドリックの従姉たちが住んでいる一軒家。それは例の従妹のドッペルゲンガーが出た約1年後のことだった。その日その家に居たのは、おばさんの子供たち2人だけだった。当時その二人は小学生で、下の妹は低学年くらい、お兄ち
2020年2月12日 21:12
休憩時間にセドリックと2人でコーヒーを買いに行った際、いつも通りぺちゃくちゃお喋りしながら歩いていた。くだらない話をしていたのだが、話の折にセドリックが「まるで”ガンガー”みたいだよね」と呟いた。「ガンガー?何それ」「ガンガーだよ。知らないの?」「フィリピン語?知らないよ」「フィリピン語じゃないよ。ほらあれだよ、自分とそっくりな他人がいて、そいつと会うと死んじゃうっていう・・・」
2020年1月27日 01:09
セドリックが人生で一番怖い思いをしたというのは、次のような話だった。これはセドリックが小学4年生、年齢でいうと8,9歳くらいの時のこと。奇しくもまたもや彼が朝学校に行ったときの話だ。その日は1人でなく、友達2人と一緒に登校していた。学校に着いてすぐ、セドリックはトイレに行きたくなった。しかし友達は行きたくないと言う。なので一人で向かった。セドリックは学校の1階の便所に駆け込んだ。中
2020年1月7日 19:16
一緒に現場で働いてるセドリックから聞いた話。セドリックは現場の仲間の中でも一番若い22歳。そしてフィリピン人にはめずらしい細身。「おう、ちゃんと食ってるか?」「食べてるよ~」なんて会話を会う度するくらい、ちょっと心配なほど痩せているのだが、まぁフィリピン人は20代半ばくらいを過ぎるとみんな下っ腹がぽっこり出てくるので、取り越し苦労かもしれない。そんなセドリックとある晩二人で仕事をし
2020年1月6日 23:48
僕は今フィリピンで仕事をしている。建築関係の仕事なのだが、一緒に現場で働いている仲間たちは皆フィリピン人だ。みんな陽気で面白い奴らだ。毎日冗談ばかり言い合って笑ってる。そんな彼らとは、仕事が始まる前、いつもタバコをふかしながら色々雑談をしている。大抵バカ話ばかりなのだが、ある時ふと思い立って、「幽霊、見たことある?」と聞いてみるたことがある。「—―あるよ」そう言ったのはデニ