忘れる技術
「覚える」「記憶する」を効率化する方法は多く存在するが、「忘れる」方法には一般的な解が無いのではと思った。
忘れられないことによる弊害
何かに集中したい時に、関係無い情報や感情がノイズとなった経験は誰しもあるだろう。
ふとした時に嫌な記憶がフラッシュバックして絶叫しちゃったり、調べ物をしている最中に昔興味のあったコンテンツを偶然見つけて脱線したり。
仕事においても余計な情報・感情は無い状態で取り組めることが望ましいが、そんなに都合良くは行かない。
プライベートブラウザで情報を遮断する・GitHub Copilotを無効化してコードリーディングに没頭する、等は日常茶飯事である。
情報はフィルタリングできても、記憶や感情は制御が難しい。
自分は「書き残す」が「忘れる」に繋がっているような感覚がなんとなくあり、他の人はどうなのか気になった。
周りに聞いてみた
漠然とした疑問をそのまま投げてみた。
2名から参考になる意見を頂いたので、そのまま引用させていただきます。
「おかしくない」いただきました。ありがとう。
Cosense(旧Scrapbox)に考えやナレッジを、付箋的に残すやつは自分もやっています。「どこかに残した」という実績が作られるとスッと忘れやすい(気がする)し、「自分が何を考えた」がセットで残っていると捗る。
「おかしくない」2個目いただきました。ありがとう。
「見返すたびに大量のコンテキストスイッチがはいって頭が壊れる」はまさにそう。都合良く脳内でコンテキストを分けられたり、不要な記憶は遅延読み込みできるならいいんだけど。
忘れられない ≒ コンテキストスイッチ不全
本能的には忘れたくないんじゃないのか
自分に対する信用が無く、何かを忘れることに対する不安があるのはなんとなく感じている。謎の勿体無い精神が発動しているのかも。
切り替えられない
脳内のグローバルな領域に全部入っている状態で切り替えるも何も…。
超自己流忘れる技術
物理的な境界を作る
なんでもいいと思うが、Google Chromeのユーザプロフィールを分ける・会議室ではIDEを閉じる、みたいなことはやっている。イヤホンでノイキャンONとかチャットを閉じるとかはやらない。
手軽で効果が出やすく、周りに迷惑をかけない方法が好み。
「切り替えるぞ〜」を行動にする
コーヒーを飲む・タバコを吸う、のような儀式化した反復動作はこれに該当するだろう。自分の場合は「歩く」。
もしオフィス内を頻繁にウロチョロしていて仕事をしているのかどうか怪しい人がいても、サボりと決めつけずに同族だと思ってそっとしておいてください。
整理せずに吐き出す場所を作る
上記で挙げたCosenseや、Notion / Google Docsのようなドキュメントツールで雑多に書き残せる環境を作ると、記憶の棚上げが出来て良い。
自分の場合Cosense / GitHub Private Repository / Google Docsを使い分けている。個人的には ~/.config/git/ignore にプライベートディレクトリのパスをパパッと書いて、リポジトリの中に直接メモや書き捨てのスクリプトを放り込む方法が好きだ。
また、最近会社でA4サイズのホワイトボードを購入してもらった。手元に置けるサイズ感で書いたり消したりが楽。「書いて(描いて)消す」を何度も繰り返す操作は電子化が難しい。
さいごに
ヒトの頭と精神は、自分のものとは言っても常に都合良く動いてくれるわけではない。人体ベンチマークテストをやりつつ逐次最適化する必要があることがわかった。
忘却による記憶管理術は体得出来てきたので、それらを精査して纏める技術を模索していく予定。
おわり