第2話 「ロンド」( ^ω^)ブーンがスーパーサブとして流れを変えるようです
(’A`)「昨日はぐっすり寝れたか?俺は緊張で寝られなかったが」
( ^ω^)「バッチリぐっすり寝れたお 8時から布団に入ってたおかげで10時には寝れたお」
(’A`)「早起きガチ勢かよw まあ今日はそんくらい大事な日だもんな」
( ^ω^)「遂に見せ場がやってきたって感じだお」
(’A`)「今まで一回も練習試合すらしてないもんな」
二人は試合に出たくてうずうずしている これが武者震いというやつだろう
これから始まる戦いの事を考えながら二人は門の前まで来た
(;’A`)「ふぅ 緊張してきたお」
( ;^ω^)「いや緊張しすぎて語尾移ってるお」
( ^ω^)(’A`)www
こうやって戯けることで緊張をほぐした
そして勢いよく門を開けた
( ^ω^)(’A`)「おはようございます!^ω^)お!」
(・∀・)「おはようさん」
盛山先輩だ 彼は一年生の時からレギュラーに定着して公式戦をほぼ全試合フル出場していると聞いている 凄腕のドリブラーだ
(・∀・)「一年生はそこの西校舎側のマーカーで囲まれてるトコ集合な
8時になったら技能テストが始まる ここではパス・ドリブル・シュート・ディフェンス・ランニングの五項目で審査する スタメンに一歩近づくために頑張れよ」
( ^ω^)「この日に高校サッカーの全てがかかってるお」
(;・∀・)「オイオイ この審査だけで今後の運命決まる分けじゃねぇって」
(’A`)「そらそうだろ… 今後強くなれば変わってくるって」
(・∀・)「そういうこった 同期にも後から巻き返したヤツもいる まぁマターリ行こうや」
つまりこの技能テストはスタメン決めの材料であって今日で全てが決まる訳じゃない だが仮のスタメンだとしても入れれば大きな自信になる
真剣な面持ちで西校舎側へ向かった
まだ来ているのは部員の半分くらいだろうか それも二年生が多い
(’A`)「やっぱみんな寝れなかったのかな」
今まで見ているだけだったのが今日から自分達も見られる立場になるのだ 緊張感は感じるだろう
少し歩いた先にアップをしている一年生の天野を見つけた
( ^ω^)「天野おはようだお!」
( ><)「おはようなんです!」
天野はCB希望のディフェンダーだ
真面目で人当たりの良い性格の持ち主だ
( ^ω^)「早起きにストレッチとか頑張っててめっちゃ偉いお」
天野の脳内に一瞬「毎日頑張っててめっちゃ偉〜い」のIRIAMの広告が頭によぎった
( ><)「ありがとうなんです! 5項目あるので途中で怪我しないように念入りに準備してるんです」
( ;^ω^)「そういえば5項目あるってことは全部いい感じにクリアしないといけないお」
( ><)「いやそうでもないんです」
( ^ω^)(’A`)?
( ><)「俺様はディフェンダー志望なので、シュートは自信ないけどディフェンスに山を張って挑むんです」
(’A`)「なるほど」
サッカーにはポジションがある それは11人全員がボールを追いかけるよりも
役割を分担して選手ごとにプレーする場所を決めることで効率よく試合運びができる
( ;^ω^)「てか一人称俺様なのかお?」
(//><)「あ、僕はなんです!俺様なんて態度デカくてすみません」
真面目で柔和な人がらの天野からは信じ難い一人称が飛び出したが、聞かなかったことにしよう
(’A`)「そろそろ8時だぜ 集合するぞ」
( ^ω^)「よーしブーンはドリブルを特に頑張るとするお」
話している間に一年生も全員集まっていた
そして8:00になり荒牧監督が号令をかけた
/ ,' 3 「はい 皆さん時間どうり集合していただいてありがとうございます
今日はパス・ドリブル・シュート・ディフェンス・ランニングの五項目で技能テストを行いその結果をもとに仮ではありますがスタメンを発表させていただきます
ではまずパスのテストから 一年生6人は3人を2組作ってください」
( ^ω^)「とりあえずドクオ組むお」
(’A`)「おう」
( ><)「お… 僕も入れて欲しいんです!」
( ^ω^)(’A`)「OK ^ω^)だお」
(个△个)(‐λ‐)「招木組もう」
( ФωФ)「ありがとうであります」
(・∀・)「おっし 2チームできたな じゃあ位置に着け」
そう言われた後、先輩たちが4つのマーカーを置いて四角いエリアが作られた
/ ,' 3 「四角いエリアを2つ作りました
1チームごとにそのエリアの中でボール回しをしてもらいます」
(’A`)「ロンドか」
/ ,' 3 「先輩2人がディフェンダーとしてボールを奪いに来るので奪われないように もし奪われたら今度は先輩達からボールをカットしてください、それができたら終了です では始め」
監督がそう言うと、同時に盛山先輩からボールを投げ込まれた
そして走り込んでくる2人の先輩
白木先輩と中浜先輩だ
( ;^ω^)「いきなり始まったお」
(’A`)「ブーン!こっちだ!」
ボールをドクオのほうへ蹴った
('Д"#)「オラオラオラァ!」
白木先輩が素早く詰める そしてスライディングの体制に入った
( ><)「こっちなんです!」
ドクオが天野にボールを預ける
('Д")「チッ」
( ><)(白木先輩はプレスを、中浜先輩はインターセプトを狙ってるみたいだな)
すぐに起き上がった白木先輩が天野の足元を狙って足を伸ばす
右足でボールをずらし躱した
( ><)(ディフェンダーの心理は分かるんです)
( ><)「ブーン君!」
( ^ω^)「おっ」
その場でボールを待ちトラップしようとした
…その右から迫ってくる男
( ;^ω^)「ッ…」
('j v i')「そこだぁ!」
中浜先輩が左手を着き右足を伸ばしてインターセプトした
('j v i')「今度はこっちのターンだ 奪いに来い」
( ^ω^)「即奪還だお!」
('Д")「へい!」
中浜先輩が白木先輩にスルーパスを出す、天野と白木先輩が競りながら走る
( ><)「させない!」
('Д")「そうくると思ったぜ」
走り込む天野の背中を押し、その後ろから走り込む
('Д")「ワンツー」
ワンタッチでマイナスのボールを中浜先輩に出す
(’A`)(数的不利なのになぜこんなプレーができる…)
( ^ω^)「2人で囲むお!」
('Д") ( ^ω^)
( ><) (’A`) ⚽️('j v i')
これならパスは通せない
('j v i')「上が空いてるよ」
ブーンとドクオの頭上を通すフライパス
/⌒⌒⌒⌒⌒⌒\
⚽️ / (; ^ω^)(’A`;) \ ('j v i')
大きな弧を描き 白木先輩と天野のもとへ飛んだ
この軌道ならヘディングを競り合いになるだろう
ε=ε=('Д")((( ><)
('Д")「なっ」
天野が白木先輩の背後に回って背中を合わせた
(#'Д")「よいしょー」
白木先輩が飛んだが僅かに届かない
('Д")「くっ」
そして天野が白木先輩を背中で抑えることで取りに行かせない ボールはエリア外に出た
( ><)「よしっ!」
('j v i')「うまく考えたな」
/ ,' 3 「ではこっちのチームはディフェンス練習終了です お疲れ様でした」
(’A`)「天野 ナイス頭脳プレー」
( ><)「ありがとうなんです」
高いフライパスが来た時に白木先輩との直接対決を避けたあのプレー きっとサッカーIQが高さから生まれたプレーだろう
( ><)「身長的に白木先輩にヘディングでは勝てないと分かってたのでヘディングさせないように動いたんです」
( ;^ω^)(難しくてついていけないお…)
( ><)「卓球はよく【100M走をしながらチェスをするようなスポーツ】って言われるんですけど
サッカーもそれに似た部分があると思うんです」
(’A`)「サッカーなら【マラソンをしながらチェス】の方がしっくりくるかな?」
( ^ω^)「マラソン中にボードゲームするならマルバツゲームで精一杯だお…」
( ><)「運動中にあれこれ考えるのは難しいですからね、でも僕はフルマラソン走りながら麻雀を打てるくらいにはなりたいんです」
( ;^ω^)「そんな無茶な…」
(’A`)「しっかし向こうのチームまだ終わんねえな」
牛間 西尾 招木のチームの相手は長岡先輩と
(・∀・)「ほらほら取ってみやがれ」
ドリブラータイプの盛山先輩だ
( ;^ω^)「この人パスメインのロンドでドリブルしまくってるお」
(’A`)「ありなのか」
(;个△个)(;‐λ‐)(;ФωФ)ハァハァハァ
(# ゚∀゚)彡「パス出せこの野郎!」
(・∀・)「しゃーねーな」
長岡先輩の足元への鋭いグラウンダー性のボール
(; ゚∀゚)「はや!」
長岡先輩の股を通ってボールはエリア外に出た
(# ゚∀゚)「わざとやってんだろ!俺1回もボール触ってねーぞ!」
(・∀・)「パスが来ないからってボーっと突っ立ってるのが悪いんだよ」
(# ゚∀゚)「なんだと」
(;个△个)「なんで喧嘩する気力が残ってるんだ…」
(;‐λ‐)「もう動けねえ」
(;ФωФ)「3人がかりでも止められないであります」
(・∀・)「大丈夫か お前らディフェンダーとボランチだろぉ?」
たしかにディフェンスをアピールしたいならここでボール奪取したいところだった
( ><)(あの3人 序盤から体力使っちゃって大丈夫かな)
審査はあと4つある ここで体力を使い切るのは良くない
(・∀・)「じゃあ5分休憩させてやる」
(;个△个)「ふぅ…」(;‐λ‐)「はぁ…」
(’A`)「水いるか?」
牛間と西尾がありがとう というような口の動きで水を受け取った
( Фω◇ゞ「吾輩も水 水」
疲れきっている3人に向かってドクオが喋った
(’A`)「お前ら愚直に走りすぎだ」
(;个△个)(‐λ‐;)「うっ」
( ФωФ□ゝ 「やっぱり囲んで奪いにいくべきでありましたか」
(’A`)「それもあるがそれだけじゃない」
(’A`)「あの人は相手の動きをよく見てから仕掛けてる 逆をついてボールが身体から離れたタイミングを狙わなきゃダメだ」
(( ФωФ)ふむふむ
(‐λ‐)「でもさぁ」
西尾が口を開いた
(‐λ‐)「ドクオも盛山先輩止めれないでしょ」
(;’A`)「いっ!いやたしかにっ!」
( ^ω^)「そもそもドクオはさっきボール奪えてないお」
さっきまで饒舌だったドクオが話す言葉を失っている
( ><)「でもさっきのプレーはブーンさんとドクオさんのプレスがあってこそできたんです」
(’A`)「ありがとな」
( ^ω^)「次は切り替えて個人の力をアピールするお!」
(’A`)「そうだ 次だ次!ブーンの得意なドリブルだぜ」
( *^ω^)「楽しみだお」
(‐λ‐)「みんなここから自分達の長所を見せるんだ!」
(个△个)「頑張るぞ〜」
(;ФωФ)「吾輩の1番の見せ所パスなのに!」
第2話 終わり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?