偏質的俳句鑑賞-第十三回 妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね-橋本夢道(むどう)『無礼なる妻』
これを読むと毎回思う。
やってんねぇ!!!!
のろけすぎだろ。いや、別にいいんだけども。
橋本夢道は前衛俳句だからなかなか自由だがそれにしてもである。季語とかがないのとか、形式とか、そういうのはどうでもいいけれどインパクトが強すぎる。
なんだよ「よ」と「ね」って!
問いかけだからヤバさが増してるんだわ。目の前にいる「妻」に対してデレデレしながら言ってる感がえげつない。「なぜこんなに」じゃないよ。主観だろ!?好きなのはいいけれどここまで赤裸々に言える大胆さ、作品にしてしまう度胸は愛妻としては相当なものだろうけれども。
こういうひねくれていない心からの一句は一瞬びっくりするけれど、そのえげつなさが逆に深みを感じ取れる良い例だと思う。
でもまぁ真似してはいけない…ただの黒歴史になる。
それだけです。次回も良ければ読んでください。
そのうち本の題名になった句も紹介したい。