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みなさんの現代語俳句 ~作品・記事集~

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現代語俳句の会の作品・記事集です。 #現代語俳句の会 のタグをつけて頂いた作品・記事を納めています。 2019年12月分より。
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2020年11月の記事一覧

Go toかトランク連れた冬夕焼

Go toかトランク連れた冬夕焼

季語:冬夕焼(三冬)
ゴートゥーかとらんくつれたふゆゆうやけ

週末や連休最終日の夕方、散歩コースの駅前を通るとトランクを引いている人を見かけることがある。
どこかに旅行でもしてきたのかな?と思うが、ここ数ヶ月は旅行帰りらしい人を見ると、Go to travelを利用したのかな、とつい考えてしまう。

給付金の10万円はぜひとも頂かなければ、と手続き方法を予習したが、Go toに関しては旅行も外食

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気まぐれなるままに俳句

気まぐれなるままに俳句


鍋かこみ手酌の顔もほころぶか

マグカップつつむ両手に寒茜

*古語と現代語

現代語俳句の会のタグを付けて俳句を詠むようになって一年ちょっと。句会にも参加させていただくようになった。
その前段階として、短歌を通して和歌を知りたいと思い古語使いを勉強、挑戦してもきた。
これはどうしても古語で行きたいと思った筆頭が、この矢口さんとのコラボだ。

古語は調べながらでも難しい。これも一点間違いを見つけ

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菜箸で毛糸編む母弘法か

菜箸で毛糸編む母弘法か

季語:毛糸編む(三冬)

さいばしでけいとあむははこうぼうか

弘法筆を選ばず弘法大師は達筆で知られた平安時代初期の僧侶です。空海の名の方が知られているかもしれません。死後に贈られた名が弘法大師です。死後に贈られる名は諡号といい、生前の評価に基づいて贈られる名前です。弘法大師は、醍醐天皇から贈られた諡号です。

「弘法筆を選ばず」とは、弘法大使くらいの書の名人になると、道具の良し悪しにはこだわらな

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低気圧頭痛告げるは冬の雨

低気圧頭痛告げるは冬の雨

季語:冬の雨(三冬)
ていきあつずつうつげるはふゆのあめ

天気と体調小児喘息だった小学生のころ、雨の降る前々日くらいに必ず喘息発作が起きていました。天気予報は晴れでも、「発作が起きているのだから絶対雨が降る」と断言できるほどの精度でした。

今は喘息発作は起きませんが、天候が崩れる前から身体がだるくなり頭痛が起きます。相変わらずその精度は天気予報より正確です。地震や火山噴火の前ブレに野生動物の移

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現代語俳句の会「都市を詠む句会」に参加しました

現代語俳句の会「都市を詠む句会」に参加しました

こんばんは、笹塚です。日本シリーズが終わってしまった。。ホークス強かったですね。

さて、現代語俳句の会で行われた、「都市を詠む句会」。冬の季語+都市を感じる作品をということで、今までにない感覚……今までとは違った産みの苦しみと一句詠んだ(詠めた)ときの喜びと楽しさがありました。

***

以下、投句作品+αです。

白い息はずませ進む交差点

クリスマス山手線で結んだ手

初雪を同じビルから見

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句会 滑走路背に冬銀河

句会 滑走路背に冬銀河

さあ行くぞ滑走路背に冬銀河

マフラーにうずまる頬も赤らんで

かじかんだ夜よぽつりと立つ街灯

冬銀河  【三冬】
マフラー 【三冬】
かじかむ 【晩冬】

滑走路を飛び立った機体の頭上には満天の星か。眼下にはイルミネーション豊かな夜景か。とは言え、飛行機には随分乗ってないな〜

さあ行くぞと、文末強調の「ぞ」を切れ字として使用した初めての句です。

そう言えは「土曜の夜は羽田に来るの」とハイフ

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大根よ葉つき求めてまた次へ

大根よ葉つき求めてまた次へ

季語:大根(三冬)

だいこんよはつきもとめてまたつぎへ

スーパーで売っている野菜は、たいてい見栄えよく新鮮に見えるように陳列されています。野菜コーナーにミストを噴霧させ、みずみずしさを強調するような設備も見かけます。調理に便利なカット野菜などもあり、わたしも重宝させてもらっています。

利便性の向上か食生活の変化によるものか、見かけることが少なくなったもののひとつに葉つきの大根があります。八百

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ハレの日に手繋ぎ笑顔七五三
季語:七五三(初冬)
はれのひにてつなぎえがおしちごさん

好天の日曜日で七五三日和❓の1日でした。天気も確かに晴れなのですが、ハレとカタカナにしているのは、七五三を特別な日であることを強調するためです。反対に特別でない日常の日はケと言います。