俳句「家の構えの語るもの」
秋出水石垣高き旧家かな
全国各地で毎年のように浸水被害を耳にする昨今だが、私の町にも大雨のたびに浸水の懸念のある地域がある。堤防沿いの水田の中に新興の団地やアパートが入り交じる地域で、ここ十数年でも3,4回ぐらい浸水被害があったと記憶している。
いつぞやそこから少し上流の堤防から下を見下ろすと、ところどころに古い屋根瓦の家があって、そうした家は石垣を高く積んだ上に建てられている。土蔵にボートを立てかけてある家もあった。
それらを教訓として、宅地開発のときに嵩上げすることも出来たと思うのだが、なぜかそうされていない。コストとの兼ね合いかも知れないが、そのためにせっかくの歴史の教訓が活かされなかったとしたら残念なことだ。