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「あけびの花」
花あけび薄むらさきに明け初むる
わが家の裏庭には通草の大木がある。蔓性の植物だから大木というのはおかしいが、根元は直径10センチ以上あるので、通草としては大木と言ってよいだろう。父の実家の休耕田に生えていたものを二人で掘って、今の家の裏庭に移植した。もう30年ほど前のことで、その時点でも直径5センチはあったから、樹齢は50年以上はあると思う。
さて、移植したはよいが、なにしろ野のものだから、勢いがすさまじい。放っておくと、どんどん蔓を伸ばして、いたるところに絡みつく。ただ、春先に咲く花は、蔓の暴れぶりからはとても想像がつかないくらい可憐だ。とくに蕾は、小さな鈴がぶら下がっているようで趣がある。