1本の映画で人生変わる?まさか!ありえたわ

2018年7月。東京在住だった私は、わざわざ岐阜県へ行って、なぜか1本の映画を見ていました。

27歳、将来に不安しかない

当時の私は、とにかく不安だらけでした。

勤めていた会社は、小規模な編集プロダクション。書籍の編集・制作の実務を行う、いわば出版社の下請けみたいなものなのです。4〜5名ほどの社員とバイトしかおらず、一人ひとりが抱える作業量や〆切は膨大でした。

もちろん生活サイクルはめちゃくちゃで、帰宅時間はほぼ毎日、午前1時前。心療内科に通いながら、仕事をしていました。

Facebookを見れば、結婚報告が続々。なのに私は社会人になってから彼氏なし。

さらに、人が多く季節感を感じられない、喧噪の塊でしかない東京での暮らしにも、耐えられなくなっていました。

目的は鵜飼い、映画はついで

そして2018年7月、たまに地方へ旅行に行く仲間に、行き先として指定されたのが岐阜県でした。

一番の目的は、長良川での鵜飼いを見ること。鵜飼いは夏の季語で、松尾芭蕉もこんな俳句を詠んでいます。

  <おもしろうてやがて悲しき鵜舟哉(かな)  松尾芭蕉>

ところが豪雨の影響で、鵜飼いは中止に…(いまだに鵜飼い見れてません)。

鵜飼いのことばかり考えていた私は、仲間が考えていた、映画を見るというもう1つのプランを完全に見落としていました。

全然乗り気でなかった私が見たのが、「おだやかな革命」という、自然エネルギーによる地域再生を描いたドキュメンタリー映画でした。

私のやりたいことが見つかった

この映画に出てくる人たちの、なんと魅力的なことか。

地方での心豊かな暮らし。

チャレンジをし続ける姿勢。

気づいたら、私は泣いていました。全部、わかってしまったんです。

私は都会よりも、人とのつながりや自然がある地方が好きなこと。

地方でがんばっている人や地域の魅力を発信したいこと。

誰が読んでいるのかわからない本を作るのではなく、なるべく身近な人に届けたいこと。

この映画をきっかけに、私は「地方移住」のために行動を始めるのです。

(続く…)

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