らんこちゃんのランラン物語 胎児編2 カコちゃんの卵巣が腫れちゃった
わたしは、らんこ
歳は、34週
私は、カコちゃんのお腹の中
カコちゃんは、ママのハラ子さんのお腹の中、妊娠34週
突然、ハラ子さんの泣き声で目が覚める
何があったのだろう・・・
耳を澄ませてみる。
ハラ子さんが、カコちゃんのパパ守さんに泣きながら話している声がかすかに聞こえる。
ハラ子さん 「今日の妊婦健診で、超音波検査をしたら、赤ちゃんの卵巣が腫れて大きくなっていると言われた・・ごく稀に卵巣がねじれたりするらしいの。」
守さん「えっ!そんなことあったの?」
ハラ子さん 「なぜ、うちの子が・・・、私何も悪いことしていないのに」
「赤ちゃんに、何かあったら、どうしよう・・」(泣き声)
え?らんこたちのこと?
そういえば、何かサワサワと刺激を感じていたけど、そのせい?
あ、仲間たちが刺激を受けて、腫れている・・・
この刺激は、カコちゃんのママ、ハラ子さんからのもの。
ハラ子さんのエストロゲンが刺激になり、らんこたちが反応してしまったみたい。
正確には胎盤から出るエストロゲン。
エストロゲンは、女性ホルモンのひとつ、月経や妊娠・出産だけでなく女性の健康を守るための大事な大事なホルモンだよ。
らんこの先輩、ハラ子さんの卵巣は、お休みしているからね。
この時の胎盤から出るエストロゲン量は妊娠していない時の100倍にもなると言われているの。
エストロゲンは無事妊娠と出産できるようにハラ子さんの血管や代謝などいろいろな所をお守りしているんだ!
へその緒を通ってハラ子さんから栄養や酸素が送られてくるのと同じように、エストロゲンもカコちゃんに運ばれて、らんこたちはそのエストロゲンの影響を受けてしまうわけ
ハラ子さん、ごめんね、心配させてしまって!
悪気はないけど、自然の仕組みで、強めの刺激に反応してしまった。
あ、また、声が聞こえてきた・・・
守さんが、優しく抱いてくれていて、ハラ子さんも落ち着いてきたみたい
ハラ子さん「でね、特に何もすることはなくて、大きさを見て行くしかないみたい。あまりに大きくなるとお産の方法が帝王切開になるかもって!」
守さん「そうか、心配だね。今度の受診時は、会社休んで一緒に行くよ」
ハラ子さん「そんなことできるの?」
守さん「うん、うちの会社、健康経営というのに取り組んでいて家族の受診に付き添うための有給休暇をもらえるようになったんだ!ありがたいよね」
ハラ子さん「ありがとう、一緒に話しを聞いてもらえれば安心だわ」
良かった、ハラ子さんの気持ちが落ち着いて、心拍数が減ってきたのが、わかる、守さんナイス!
<ミニ解説>
胎児の聴力
さて、本当にハラ子さんと守さんの会話がカコちゃんに聞こえているのか?胎児の聴力ってどのくらい発達しているのでしょうか?
実は妊娠5カ月目ころから、おなかの赤ちゃんの神経回路や聴覚が発達して、だんだん外の音が聞こえるようになります。
赤ちゃんの脳の中にある“海馬(かいば)”と呼ばれる記憶をつかさどる部分が完成し、ママの声を記憶できるようになります。 妊娠7ヶ月になるとママやパパの声も聞き分けられるようになるといわれています。
胎児卵巣のう腫
健康経営
健康経営とは
今、従業員の健康のためにいろいろ取り組んでいる企業が増えています。
家族のために有給休暇を取ることができる仕組みは、私の妄想ですが、家族の健康は従業員の健康につながるし、また逆もありです。
高齢の親の受診の付き添いも必要なことがあります。また親や家族が病気になったり、手術をするときには医師からの説明を聞き同意書にサインするなどの手続きのために仕事を休まなくてはいけないこともあります。
病院に勤めていた時に、仕事を休めないから夜の時間に説明してくれ・・・という家族がいましたが、医師も夜間や土日は、基本的には勤務時間ではありません。会社側もそういう時は有給休暇を取れるようにしてくれれば良いと思いませんか?
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