UBEビエンナーレ
UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)に行きました
感想をメモしておきます
UBEビエンナーレは野外彫刻の国際コンクールのようです
第29回である今回は299作品、49ヵ国からの応募があって、そのうち入選が40作品で、搬入設置搬出の費用を負担してもらえる実物制作指定作品は15作品だったとホームページに書いてました
会場は宇部市のときわ公園のUBEビエンナーレ彫刻の丘で、応募作品の内、実物制作指定作品が展示されており、24時間見ることができます
と言っても夜間はライトアップ期間中の指定時間を除いては真っ暗になるようなので、見れる時間は限られていますね
15作品のうち、大賞の作品と市民賞(来場者の投票により選定)は宇部市の買取になるようで、来年以降も市内のどこかで見ることができるみたいです
園内には過去の買取になった作品が展示されており、近くで見たり、作品によっては触れることが可能でした
会場のときわ公園は常盤湖のほとりにある大きな公園です
遊園地、動物園、植物園、神社、展望台、アートギャラリーが園内にあり、ところどころに野外彫刻が展示されている夢のような空間でした
神社は湖に浮かぶような造りになっており、鳥居をくぐって湖の中に踏み入っていくように参拝ができます
なぜかペリカンが常盤湖を泳いでいたり、アートギャラリーが入っている建物のレストランはハワイアンカフェであったり、歴史が気になる部分もたくさんあって大変魅力的でした
UBEビエンナーレで僕が1番良いと感じたのは、ボランティア(と思われる)の方々でした
ときわ公園は本当に広大な面積の公園でしたが、枯れ葉やゴミはどこにも落ちていないように思えました
それは、公園を清掃したり整備をしてくださっている方がたくさんいて、土曜の朝から人が集まっているからだと思います
僕が丘をウロウロしているとスタッフの方がシュっと現れて解説をしてくださり、お祭りに参加している気分になれました
アートギャラリーでは、作品の設置に関わった方が如何にこの芸術祭が素晴らしいもので、作者の方々の情熱が大きなものであるかを語ってくださりましたし、買った図録を受け取る時に「宇部を愛してください」と言われて、これほどまでに自分の外にある何かに献身的に過ごしたことがあるか自分に問いかけざるを得ませんでした
ボランティアの人たちに感動したのは瀬戸内国際芸術祭に行った時に、そこで関わった方たちについてずっと考えていたからというのもあると思いますが、自分が好きなものを自分よりも大きな熱量で愛している人たちを感じたからかもしれません
宇部市は「緑と花と彫刻のまち 宇部」を標榜としています
だいたいどの町にもキャッチコピーのようなものがあると思うんですけど、それって誰か偉い人が勝手に決めていて、市民は何とも思ってないみたいな感じなんじゃないかなと思っていました
彫刻公害という言葉も最近知って、彫刻好きな自分としては宇部市の人が彫刻のこと全然好きじゃなかったら終わりだなと思っていた分、救われた気持ちになりました
作品はいうまでもなく素晴らしかったです
そもそも実物制作指定に選ばれている時点で、僕には計り知れないくらいすごいと思いますし、実際良かったです
展示されている彫刻の丘は綺麗な緑の芝生で、あたりに高い建物はなくて、作品と緑と空の色の対比をどの作者も計算されているようで丘自体が美しかったです
個々の作品を語るのは自分にはできないのでやめておきますが、2年後が待ち遠しいです