
カクテル雑学②The.グレンリベット
The .グレンリベットブランドを一言で
シングルモルトの原点・フルーティーで洗練された味わい
蒸留所の歴史

グレンリベットはゲール語で静かな谷という意味を持っていて、その名の通りかなりの田舎に蒸留所がある。
スペイサイド地方(リベット地方)のウィスキーで現在も数多くの有名なウィスキー蒸留所がある。
この地域は豊かな水質の水と田舎である事により、政府の目が届きにくいという点から、禁酒法の時代には200を超える密造酒を作る蒸留所があったと言われている。この数ある蒸留所の中でも、一際の注目を集めていたのがグレンリベット蒸留場である。グレンリベットの圧倒的な成功には、ウィスキー作りのカリスマ「ジョージスミス」の力が大きいだろう。
「ジョージスミス」の成功と苦悩 逸話

数ある密造酒の中でも、「ジョージスミス」の作るウィスキーは圧倒的な支持を得ていた。その噂は世界中に轟き、イギリス国王までもが彼のウィスキーを求めて足を運んだという。イギリス国王は彼のウィスキーを「まるでミルクのようだ」と表現し、大層気に入ったそうだ。このイギリス国王が足を運んだ時からおよそ2年の月日が経った頃、酒税の規制緩和(禁酒法の終焉)があった。
グレンリベットは、この時政府から蒸留許可を取得し、政府公認の蒸留所第一号として認定され世界中に広まっていく。
あまりにもグレンリベットの評価がたかかったため、他の蒸留場もこぞってグレンリベットの名前を無断で使用していたそうだ。
現在でも人気のあるマッカランやアベラワーなどがそうでマッカラングレンリベット、アベラワーグレンリベットなどと名乗りやりたい放題だったようだ。
更に名前だけでなく、ジョージスミスの製法まで真似て作る蒸留所が増えた所で、ジョージスミスが提訴。無事、ジョージスミスが勝訴しジョージスミスが作るウィスキーにのみ「The」と表記できるようになった。
しかし、密造酒から政府公認となったことで、ジョージスミスは密造酒業界の人間から裏切り者として常に命を狙われる存在になってしまう。ジョージスミスは常に2丁の拳銃を護身用として携帯していたという。実際にこの拳銃が現在のグレンリベット蒸留所に保存されている。

現在のグレンリベット

現在はペルノリカール社の所有。
年間に2100万リットルを生産するスコットランド最大の生産量を誇っている。現在でも絶大な人気があり、爽やかな飲み口と求めやすい価格帯からシングルモルトの初心者にもオススメされることが多い。
銘柄一部
The Glenlivet12年

価格:3599円
シングルモルトといえばこれと言われる。
爽やか、バニラ、リンゴ、ロックとかハイボールだと食事を邪魔しないくらい。ちょっと薄い
まさに原点 初心者はここから始めるとよいといわれる事も多い
ストレートがオススメ、アルコールがきつく感じるようならロックで
The Glenlivet15年

価格:6770円
アメリカンオークのバーボン樽+ヨーロピアンオークのシェリー樽 15年以上熟成させた原酒をブレンドしてフレンチオークの新ダルに入れて後熟(フィニッシュ)
スパイシーな印象にドライフルーツ・シナモン
フレンチオークの新樽はグレンリベットが初(コニャックに使われる樽)樽にウィスキーが染み込みやすい=樽の個性が出やすい。
今では世界中で模倣されるまでになる。
多少氷が溶けてもしっかり味わいが残るのでロックがオススメ
The Glenlivet18年

価格:10780円
ファーストフィルのアメリカンオーク樽+セカンドフィルのアメリカンオーク樽+ヨーロピアンオークのシェリー樽の3種類の樽で18年以上熟成
これぞ長期熟成といった感じでレーズン感とバニラ 上品でまろやか シェリー特有のえぐみもほとんどない(アメリカンオーク樽のおかげ?)
シリーズの中で最も賞を受賞している。
ぜひストレートで飲んで欲しい!
The Glenlivet21年

価格:38949年
アメリカンオークのバーボン樽+ヨーロピアンオークのシェリー樽の組み合わせ。21年以上熟成21年以上熟成
シャリ―樽のドライフルーツやレーズン
スパイシーで奥行きのある味わい
ストレートがオススメ
The Glenlivetファウンターズリザーブ

価格:4180円
12年とは打って変わってどっしりとした印象
創始者のジョージスミスが導入した伝統的な蒸留方法(年数にこだわらない)で作られたボトル。
アメリカンオークバーボン樽+ファーストフィルのアメリカンオークバーボン樽
ノンエイジの強みを存分に活かしている。
ハイボールがオススメ
The Glenlivetナデューラピーテッド

価格:9240円
ナデューラ=自然。着色していない。
グレンリベットでは珍しいピート香が協調された異端作
グレンリベットのリンゴ感とピートが共存している。
ストレートかロックがオススメ
The Glenlivet ウィンチェスターコレクション50年

世界155本の限定生産 日本では2本だけ。
絶対にストレートで!飲んだことないけど!