見出し画像

鉄道のこと

書斎の窓から見える裏山をカラスが口を開けて歩いている。

どうしてずっと口を開けているのだろうと不安になっていたが、どうやら鳥は、暑いときにはくちばしを開いているのだそうだ。

カラスは黒いから、よほど暑いに違いない。

口の中の赤色が見えてすこし恐ろしいけれど、赤いのは若鳥なのだそうだ。色が変わるのは喉の中だけなのだろうか。どういう理屈で身体の中の色が変わるのだろう。私が知らないだけで、そういった生物は多いのだろうか。人間も、どこかしら成長過程で内蔵の色が変化しているのだろうか。


子ども科学電話相談室で、今日はトロリーバスを図鑑で調べた。

図鑑の中で群を抜いて鉄道の図鑑は索引が使いにくい。鉄道好きにはこれが使い勝手が良い形なのだろうが、なにしろ「トロリーバス」では出てこない。「トンネルトロリーバス」でも出てこない(現在日本で唯一のトロリーバスは立山黒部アルペンルートのみで、それはトンネルを走るものなのだ)。

仕方がないので、中部地方のJR以外の電車を1ページずつ探して見つけた。そうして見つけたら見つけたで、その体験も楽しいものなのだが。

この日本最後のトロリーバスが11月30日をもって廃止になり、来期からは電気バスに変わるのだそうだ。老朽化のため更新時期となったもののもう部品の調達も難しい、という理由らしい。

トンネルの中での運行だし、見た目がバスすぎるので、電気バスに変わってもさほど実感は薄いのではと、関心の薄い私が意見してはいけない。きっと鉄道ファンからしたらかなしいことなのだ。


先日部活の大会で、東京の北部に電車で遠征した娘だったが、帰りの車内で新幹線と併走したといって、動画を見せてくれた。

普段娘が東京に行くときは自家用車なので、よほど珍しかったのか、いろんな電車とすれ違ったり車庫を見るたび、部員らでずっと動画を撮っていたようだ。きっとまわりの乗客たちは、制服の彼らを鉄道研究会だと思ったことだろう。

見せられた動画はとくに私にとっては目新しいものがうつっていたわけではなかったが、たしかにこうして見ると、東京は、いろんな色や形の電車とどんどんすれ違う。娘の興奮は、私が地方で見たことがない電車を見ると心が少し躍るような感覚なのだろうか。自分が生まれ育ち、ほんの10年ほど前まで暮らしていた東京が、娘にとっては、なじみのない珍しい場所なことが不思議だった。娘らは動画の中で、「シン・ゴジラみたい!」と、在来線の電車群にはしゃいでいる。

スキ❤️はnoteの会員じゃなくても出来るのでよければポチッとしていただけると励みになります! サポート頂けたらドリルを買います!