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FP1級実技試験 面接(2024年2月10日 PART1)


1.待機時間

「PART1は絶対難しいやつよな…」
PART2からの帰り道にそう感じていた。不動産が案外オーソドックスだったから。
「まぁ2回目が難しい方がまだマシか…」などと考えながら自席につく。
そして、このタイミングでトイレに行く(このタイミング以外は行きづらい)。

PART1のテーマは、時流的に「相続」なんじゃないかという自分なりの予測があったのと、PART2のAさんが若手(42歳)で、相続系の論点が出なかったので、まぁ次は相続だろうと思っていた。
ということで、待機時間は相続をまとめた自作ノートを眺めていた。
自作ノートを眺めた後、改めてきんざいの採点基準を読み、Aさんの関係者に配慮した発言「Aさんは○○と考えていますので…的な」をしていくことを再確認する。
そうこうしてるうちに係員から「次、移動よろしく」的な紙を見せられる。

よし、順番来たか。
自作ノートを閉じて時間まで待機、その後、設例を読む席に移動する。

2.設例課題の読込み(15分)

「名前を書いたら始めてください」の掛け声とともに読込みスタート。
PART2では、開始時間をメモるのを失念しており、ひやひやな15分間を過ごしていたので、反省を活かして開始時間を記入するところから。
※本番を想定して、過去問対策中には開始時間の記載をルーティンにされた方が良いと思います。

設例を見る前にせいの先生の即メモを実施。

株 引下 退 生 買 猶 MA
円 遺 10 留 除 固 家信
納 金庫 生 小宅 土地 種 退 給増 配居 養子
前 直3 配特 相 暦
顧利 守秘 顧説 コンプラ インフォ 能啓

即メモが終わったら、設例の右側から読込みスタート。
①「検討のポイント」が変更ないことを確認
②家族構成・親族関係図も特別な関係はなさそうなことを確認

改めて左側の設例を読み進めていく。
前半を読んでいて(ん?相続じゃ?ない?あーM&A?ん?違うな…。ベンチャー出資?なんだ?…)と、掴みどころがない設例だなと思っていた。

私の場合、設例を読み進める際には2色の蛍光ペンを使っている。
①一つ目は、重要そうな単語・数字に線を引く(ピンク色)
②もう一つは、Aさんはじめ関係者の感情に線を引く(青色)

ピンク色はちょこちょこ引くところがあったが、この青色ペンで引くところがない。…まさか、Aさん、相談することない?笑

と思ったら最後の2行、
「Aさんは、2024年1月からマンションの相続税評価方法が改正されたとの新聞報道が気になっており…」

(最後来たな。てか、知らん。何、マンションの相続税評価方法の改正って。しかも、相談内容1個のパターンかよ。…これは爆死を覚悟だな…)

と若干不安になりつつ、

(てか、Aさん頭キレッキレなのに、相続税評価方法聞くためだけにFPに相談してるの?その相談、必要?ググれば?)

と謎のツッコミを入れていて、不安なのか余裕なのかよく分からない状態だったのが設例読み取りの後半戦。
※まぁこの後の面接を見ていただくと、トンチンカンなことしてるので、きっと不安だったんでしょうね…笑

終盤には「相談内容・問題点と考えうる派生質問」を整理して15分が経過した。(開始時間をメモっていて良かった…)

3.面接時間(12分)

※問題文(2024年2月10日PART1)はきんざいHPよりご確認ください。
※質問はこれで間違いないのですが、答えは保証できませんので各自ご確認ください。
※心の声が混じりますがご容赦ください(むしろここをお知らせすることが大事なはず)

*2名の審査委員のうち50代女性が面接官・60代男性が書記

私:(相変わらずドアおも…)失礼します。はひんらと申します。よろしくお願いします。

面:はい、よろしくお願いします。設例を読んでいただいたと思いますが、顧客の相談内容と問題点を教えてください。

私:(こちらは慣れてる感じだな)はい、相談内容は、①マンションにおける相続税評価方法の改正点、問題点は、②2023年4月に試算した相続税評価額は再評価する必要があること、③円滑な遺産分割、④納税資金の準備、⑤相続税の軽減対策、⑥小規模宅地等の特例の活用、⑦生命保険の活用、以上です。
※数字は言ってません(参考にしていただく時に便利かと思って)。

面:まぁ、相談内容はこれくらいですよね。それでは、最初におっしゃっていただいたマンションの評価方法について、賃貸マンションの現在の評価方法について教えてください。

私:(ヤバい、全く分からん…とりあえず何か話そう…)申し訳ありません…、評価方法の改正について正確な知識を持ち合わせておりません…。いわゆる「タワマン税制」のことだと思うのですが…(と言ったところで二人が「お前大丈夫か?」という顔になっていることに気づく)

面:えぇと、まずそれは改正後の話ですね。相続税評価方法の変更は、今後FPとして相談していくにあたり必要な知識ですので、しっかり勉強しておいてくださいね。

私:(うわ「勉強しておいてください」出た。この言葉が何よりもメンタルえぐられるよな…。)はい、申し訳ありません…。

面:今、伺ったのは「改正前の」評価方法です。いかがですか?

私:(うわ。はずかし…)失礼いたしました。土地は貸家建付地評価となります。また、建物は貸家評価になります。

面:分かりました。それでは次にいきたいんですが、納税資金の準備としてどのようなことが考えられますか?

私:(あれ、なんだっけ…)有価証券部分の売却を提案します。

面:他にありませんか?

私:(あれ、あれ…、なんだっけ…何か言おう、あ、そうだ、即メモに書いてあることを…と)役員報酬を上げてもらうことですかね笑。
※後日談:なんだこの回答笑。何故か生命保険が出てこなかったんですよ…

面:うーん、社外取締役ですからね…(苦笑い)

私:(ですよね…)はい…(あぁ出てこねー…)。
※後日談:ド忘れがある。面接って怖いですよね。

面:話は変わりますが、Aさんはベンチャー企業の株を持ってるようですが、どのようなメリットがあると思いますか?

私:(お、これは、対策してきたストックオプションの要件緩和のことかな?)はい、ストックオプションの取得により、会社の事業がうまくいけば、多くの利益を得られることを狙っていると思われます。(とりあえずここまで)

面:そういうこともあるかもしれませんが、それは経営者目線の話ですよね。今回の場合は出資者目線の話です。何かありませんか?

私:(あ、確かにそうだよね…、出資者目線…なんだろ…あー何か話すか…)
(※ここで直前に見ていたラスパーさんの面接ノウハウ集の存在を思い出す。)おそらく…何か税制が適用できると思うのですが…

面:そうですね。

私:(え?そうなのか!…あ、何かひらめいた!)エンジェル税制というのを聞いたことがあります。税制の詳細までは承知しておらず、申し訳ありません…(クレーム対応の角度で深々とお辞儀)。

面:いえ、いいんですよ。

私:(いいんだ。及第点かな?)

面:またまた、話が変わりますが、非上場株式の評価方法を教えてください。

私:原則的評価方式では、類似業種比準方式と純資産価格方式を活用して評価を行います。

面:それでは、今回のX社株式はどのように評価しますか?

私:X社株式はAさんにとって少数株主となりますので、配当還元方式を活用して評価します。

面:式は言えますか?

私:(それくらい言えますよ)1株当たり配当金 ÷ 10% × 1株当たり資本金額 ÷ 50円です。

面:ありがとうございます。またまた、話が変わるのですが、収入欄を見ていただくと、多額の賃料収入がありますね。これに関して対策はありますか?

私:(どんどん話変えてくるな)法人成りをして、収入を法人に移転させることを提案します。(何かいい流れ来てるな)

面:そうですね。法人成りする方法として、いくつか種類があったと思いますが教えてください。

私:(そろそろ終わりたい。ゆっくり喋って時間稼ぎいくぞ。)じこしょゆ~ほ~しき~(自己所有方式)と~、かんりじゅたく~ほ~しき~(管理受託方式)と~、さぶり~~~~すほうしき(サブリース方式)です。(書記の先生がうんうんうなづいてくれてる。頑張ってる感が出た?なんかありがとう!)

面:Aさんにはどれを提案しますか?

私:設例を読む限り、Aさんは金融知識が豊富だと思われますので、サブリース方式ではなく自己所有方式を提案します。

面:そうですね。それでは最後に、FPの職業倫理を挙げてください。

私:(よし終わった…)はい、①顧客利益の優先、②守秘義務の遵守、③顧客に対する説明義務、④コンプライアンスの徹底、⑤インフォームドコンセント、⑥能力の啓発です。

面:今回の設例で、はひんらさんは何を重視しますか?

私:インフォームドコンセントを重視します。

面:その理由は何ですか?

私:マンションの相続税評価方法をはじめ(答えられなかったけど…)、金融面を中心に多岐に渡るご相談になると思います。AさんをはじめBさん、その他ご家族も交えて、ひとつひとつの項目を丁寧に説明し、理解されていることを確認しながら進めていきます。

面:これで面接を終了します!ありがとうございました!

私:ありがとうございました!

4.終了後

終了後は、これは…いけたのでは?と思っていた。
(いや、冷静に文字起こしすると特にPART1は結構ヤバそうだけど、ホント大丈夫?笑)

もしかしたら、後半が割と答えられたからそんな感覚になっていたのかもしれない。(終わりよければ全てよし的な?)

私は2番目で、後ろにまだ2人おり、解放まで30分弱の時間があったので、聞かれたことをメモしていた。試験終了後にガリガリ書いてる人もいないので、周りは「こいつ何してんだ?」と思われてたかと思う。
そして、13時になり解放!お疲れさまでした!

帰り際に、後ろの人に声をかけて、ランチをしてきました。お互いに聞かれた質問とその回答を確認し合いましたが、結構違うことも聞かれてましたね。こちらも共有したいところですが、私の体験記ではないので控えておきます。

そして、後ろの人と意見交換ができたおかげで、面接官について面白いことが分かりました、が…
これは、また別の機会に書きたいと思います(もう今日は疲れた)


お読みいただきありがとうございました!
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