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通訳の特典
通訳の特典
北側の隣国、カナダへの出張も幾つかあった。バンクーバーで, 20年以上前の事だが、看護師世界大会が開催され、日本全国から、看護師代表が40人以上出席した。
総会の基調演説があり、世界の看護師が抱えている問題の、歴史的変化について、専門家の説明があった。
その後、分科会に分かれて、専門別に、より具体的問題点を掘り下げて話し合った。
時代の変化と共に、今までは、はっきり分類されていた職務が、兼業化され、より広い知識が求められるようになったそうだ。
例えば、新生児係、救急医療係、終末期医療看護係、癌患者係、術後看護係といった具合に、割り振りがはっきり分かれていたが、 経済効率向上のため、病院経営者側の強い要望で、看護師は、幾つかの分野を、熟せるよう求められるようになった。
しかも、現在の医療技術の進歩は加速化していて、常に各分野の講習会等に出席して、学び続けなければならないようだ。
大会が終わって、日本の集団は二手に分かれ、バンクーバー市の観光地を巡った。 また、フェリー船で、 約1時間半でビクトリア花の公園がある島に渡った。
自由時間になり、広い公園内をゆっくり歩き回り、手入れの行き届いた、英国風庭園の花壇の花を見て回った。 「ここは天国なのでは」と思うほど美しい庭園だった。
米国国境の北側にサスカチュワン (Saskatchewan)地区があり、その中心部がレジナ(Regina)だ。
バンクーバーから航空機で移動、サスカチュワンに向かった。 眼下を見ると、荒野、荒野の連続だった。 人間が住む所のように思えなかった。
航空機は高度を落とし始め、少しづつ人間の住む地域が見え始めた。 地上に降りると、サスカチュワンは大都市だった。 カナダで三番目に大きな都会なのだ。
仕事が終了してから、現地のカナダ人が我々日本団を、サスカチュワン博物館へ案内して下さった。 カナダの自然に関する展示と、カナダ原住民の歴史などが学べた。
また、違うお客様と、ナイヤガラの滝をカナダ側から楽しむ企画にも参加した。 仕事は会議室で終え、 午後から、広大なナイヤガラ滝のある公園を見学した。
米国側から、何度もナイヤガラの滝を過去に見学したが、 庭園の美しさなども考慮すると、断然カナダ側に軍配が上がる。
地元のガイドさんの説明だと ナイヤガラの滝のある公園に隣接して、庭園師養成学校があるのだと言う。
その学生達が、研修を兼ね、公園美化の努力をしているそうだ。
通訳業の特典で、グランドキャニオンには10回近く訪れた。